• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Z14
審判 一部申立て  登録を維持 Z14
管理番号 1119852 
異議申立番号 異議2004-90351 
総通号数 68 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-08-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-06-07 
確定日 2005-06-27 
異議申立件数
事件の表示 登録第4753494号商標の登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4753494号商標の指定商品中、第14類「貴金属製宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」についての登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4753494号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲(1)のとおりの構成よりなり、平成13年2月13日に登録出願され、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年3月5日に設定登録されたものである。

2 引用商標
(1)登録第3305331号商標(以下「引用商標1」という。)は、後掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年5月27日に登録出願され、第14類「時計」を指定商品として、平成9年5月16日に設定登録されたものである。
(2)登録第4353737号商標(以下「引用商標2」という。)は、後掲(3)のとおりの構成よりなり、平成11年4月2日に登録出願され、第14類「時計」を指定商品として、平成12年1月21日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立理由(要点)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、引用商標と類似する商標であり、また、本件商標の指定商品中の「時計」は、引用商標の指定商品と同一の商品である。又、「貴金属製宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」は、「時計」と類似する商品である。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、異議申立人の商標として、需要者に広く知られているものあるから(甲第9号証ないし甲第15号証)、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある。
(3)したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、第14類「貴金属製宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」については、取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)引用商標の著名性について
異議申立人より引用商標の著名性を立証するための証拠方法として提出された甲第9号証ないし甲第15号証(枝番を含む。)は、外国で発行された広告記事掲載誌の一部(第9号証の2及び3)を除き、本件商標の出願日(2001年2月13日)後に発行された広告記事掲載各誌(該当頁を切り抜いたもの)若しくは本件商標の出願日後に作成された看板広告(看板の全体形状は不明)、同じく本件商標の出願日後に打ち出されたインターネット上の掲載記事、そして、2001年と2002年に異議申立人から日本の取引企業に宛てた送り状(写し、6通)と認められるが、これら2年分の6通の合計でも、時計の輸入個数は349個と僅かなものであって、これらの証拠をもってしては、引用商標2又は「MICHELE」の文字が現に使用されていたことは認められるとしても、本件商標の登録出願前に我が国の需要者の間に広く認識され、著名性を獲得するに至ったものとは認められない。
(2)本件商標と引用商標との類否について
上述の引用商標の著名性の認定・判断をふまえて、本件商標と引用商標との類否について検討すると、本件商標は、後掲(1)のとおり、圧倒的に大きく「Moissac」の欧文字を表し、その上部に、極めて小さい文字で「MICHELLE」と上下2段に横書きしてなるものであるから、かかる構成の本件商標からは、その構成文字の全体に相応して「ミシェルモアサック」の称呼及び顕著に大きく書された「Moissac」の文字に相応して「モアサック」の称呼を生ずるものと判断するのが相当である。
この点に関し、異議申立人は、「南仏トゥールーズ日本人会」のインターネットホームページ(甲第3号証)を提出して、構成中の「Moissac」の文字部分は、南フランスの観光名称として知られた地名であり、本件商標においては「MICHELLE」の部分の方が「Moissac」の部分より識別力を発揮するといえるから、「ミシェル」の称呼をも生ずる旨主張している。しかしながら、上記証拠を指定商品との関係においてみれば、構成中の圧倒的に大きく表された「Moissac」の文字部分が産地、販売地等を表示した地名とは到底認められないばかりか、上述した本件商標の構成態様からして看過されそうな極めて小さな文字で表された「MICHELLE」の文字部分のみを捉えて、単に「ミシェル」の称呼をも生ずるとみるのは不自然であり、かかる異議申立人の主張は採用することができない。
一方、引用商標は、それぞれ後掲(2)及び(3)のとおりであるから、その構成文字に相応して「ミシェル」の称呼を生ずるものと認められる。
そうすると、本件商標と引用商標の称呼は、構成音数の差及び音構成の差により十分に区別できるものである。
また、両商標は、その構成よりみて外観、観念において相紛れるおそれはないものと認められる。
したがって、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点よりみても、類似しない商標といわなければならない。
(3)出所混同のおそれについて
引用商標の著名性及び本件商標と引用商標との類否については、上述(1)及び(2)のとおり認定、判断し得るものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これより異議申立人の引用商標を連想・想起させることはなく、その商品が申立人又は異議申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(4)結論
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中の第14類「貴金属製宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 <後掲>
(1)本件商標



(2)引用商標1



(3)引用商標2

異議決定日 2005-06-09 
出願番号 商願2001-11181(T2001-11181) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (Z14)
T 1 652・ 26- Y (Z14)
最終処分 維持  
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 佐藤 達夫
高野 義三
登録日 2004-03-05 
登録番号 商標登録第4753494号(T4753494) 
権利者 ソシエテ ア レスポンサビリテ リミテ ミッシェル モワサック
商標の称呼 ミッシェルモワサック、ミッシェル、モワサック 
代理人 特許業務法人湘洋内外特許事務所 
代理人 吉田 隆志 
代理人 神田 正紀 
代理人 瀧野 秀雄 
代理人 垣内 勇 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ