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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y010716
審判 全部申立て  登録を維持 Y010716
審判 全部申立て  登録を維持 Y010716
管理番号 1118511 
異議申立番号 異議2004-90328 
総通号数 67 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-07-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-05-31 
確定日 2005-06-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第4750612号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4750612号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第4750612号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成14年8月16日登録出願、第1類「土壌改良剤,微生物を用いた土壌改良剤,植物成長調整剤類,化学品,肥料,パルプ」、第7類「生ゴミを循環させて水、堆肥、飼料を造る装置,生ゴミに微生物を混合し循環させて水、堆肥、飼料を造る装置,有機性廃棄物攪拌装置、微生物を利用した有機性廃棄物攪拌装置,その他の微生物を利用した廃棄物処理装置」及び第16類「印刷物,書画,写真」を指定商品として、同16年2月27日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要旨)
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成態様から「Loft」の部分も独立して看取され、自他商品の識別標識として機能し得る部分であるから、これよりは「ロフト」のみの称呼をも生じると考えるのが自然である。
一方、登録第2223233号商標、登録第2239150号商標、登録第4318773号商標、登録第4369987号商標及び登録第4498945号商標(以下「引用各商標」という。)は、いずれも別掲(2)のとおりの構成よりなるものであるから、「ロフト」の称呼が生じることが明らかであるため、本件商標と引用各商標とは、同一の称呼を生じる。さらに、本件商標の指定商品と引用各商標の各指定商品とは、同一の商品を含んでいる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し取り消されるべきである。
2 商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の名称である株式会社ロフトの著名な英名略称と認められる「LoFt」の文字、又は、申立人の経営する雑貨専門店の著名な名称「LoFt」の文字を含んでいる。しかも、申立人の承諾書は提出されていない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 商標法第4条第1項第15号について
引用各商標は、申立人の業務に係る商標として広く一般に知られているから、これを含む本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標
本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるものであるところ、「BioLoft」の文字を図案化したとみられるものであって、特にその「Bio」の「o」の文字に当たる部分が著しく図案化されているものであるが、その「Bi」「Loft」の文字の大きさや書体のデザインには統一性があって、前記の著しく図案化されている「o」の文字に当たる部分を含めて、まとまりよく一体的に表されているものである。
そうすると、本件商標は、「Bio」と「Loft」の部分を結合して一連一体とした一種独得の造語を図案化したものとして取引者、需要者に理解、認識されるものというのが相当である。また、本件商標全体から生じると認められる「バイオロフト」の称呼は、取引に資する場合に略称しなければならないほど冗長なものでないから、本件商標は、「バイオロフト」とのみ称呼され、単なる「ロフト」の称呼を生じないものというのが相当である。
(2)引用各商標
引用各商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなるものであるところ、その欧文字において、「L」を大文字で書し、その「L」の内側に入り込むように小文字の「o」を書し、さらに、「F」を大文字にし、次の「t」を小文字で、いずれの文字も縦線と横線部分を直線で表した独特の表現方法よりなる商標は、「ロフト」と称呼され、申立人の業務に係る雑貨専門小売店の名称を表示するものとして、一般の消費者に知られているものである。
(3)本件商標と引用各商標との対比
本件商標より生ずる「バイオロフト」の称呼と引用各商標より生ずる「ロフト」の称呼は、語頭部分において「バイオ」の音の差異を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼する場合においても、明瞭に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用各商標の観念は、それぞれ前記したとおりであるから、相紛れるおそれはないものである。
さらに、本件商標と引用各商標は、それぞれ別掲のとおりの構成よりみて、外観上明らかに区別し得るものである。
してみると、本件商標と引用各商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきである。
2 商標法第4条第1項第15号について
引用各商標の「LoFt」は、本件商標の登録出願時において、申立人の店舗名称又はその略称を表示するものとして、一般の消費者に知られていたことは認め得るところである。
しかしながら、上記認定のとおり、本件商標は、「Bio」と「Loft」の部分を結合して一連一体とした一種独得の造語を図案化したものとして取引者、需要者に理解、認識されるものである。また、引用各商標を構成している「LoFt」の文字は、交互に大文字と小文字とを直線で表しているという注意を引く特徴があるが、本件商標中の「Loft」の文字にはこのような特徴はない。そして、ロフト(loft)は、「屋根裏部屋」などの意味で使用されている比較的に親しまれている語であるから、本件商標中の「Loft」及び引用商標を構成する「LoFt」の文字は、全くの造語とはいえないものである。
してみると、引用各商標が申立人の業務に係る商標として広く一般に知られている事実を考慮しても、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、取引者、需要者がその「Loft」の文字部分より、申立人の使用する引用各商標「LoFt」を直ちに想起、連想させるものとはいえない。
したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、その需要者をして、該商品が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないというのが相当である。
3 商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、前記認定と同様に、これをその指定商品について使用した場合、その「Loft」の文字部分から、取引者、需要者が申立人の名称(その略称をも含む。)又は申立人の経営する「LoFt」という名称の雑貨専門店を直ちに想起、連想するものとはいえないものである。
したがって、本件商標は、申立人の名称(その略称をも含む。)を含む商標ということはできない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第8号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(1)本件商標


別掲(2)引用各商標

異議決定日 2005-05-26 
出願番号 商願2002-74246(T2002-74246) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (Y010716)
T 1 651・ 26- Y (Y010716)
T 1 651・ 23- Y (Y010716)
最終処分 維持  
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 三澤 惠美子
茂木 静代
登録日 2004-02-27 
登録番号 商標登録第4750612号(T4750612) 
権利者 株式会社バイオロフト
商標の称呼 バイオロフト、ビオロフト、ロフト 
代理人 涌井 謙一 
代理人 鈴木 正次 
代理人 山本 典弘 
代理人 鈴木 一永 

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