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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Y0712 審判 全部申立て 登録を維持 Y0712 審判 全部申立て 登録を維持 Y0712 審判 全部申立て 登録を維持 Y0712 |
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管理番号 | 1118499 |
異議申立番号 | 異議2004-90475 |
総通号数 | 67 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-07-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2004-08-09 |
確定日 | 2005-06-06 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4767948号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4767948号商標の登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4767948号商標(以下「本件商標」という。)は、「GEAS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成15年8月8日に登録出願、第7類及び第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年4月30日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している。 (a)登録第661944号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GEA」の欧文字を横書きしてなり、昭和37年7月9日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同39年12月18日に設定登録されたものである。 (b)登録第4042610号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、1994年4月23日ドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成6年10月21日に登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年8月15日に設定登録されたものである。 (2)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は「ゲアス」の称呼をも生じ、引用各商標は「ゲア」の称呼を生ずるものであるから、両称呼の差異は、聴別し難い語尾音の「ス」の音の有無のみである。 したがって、本件商標は引用各商標と称呼において類似する商標であり、その指定商品も同一または類似のものである。両商標が類似することは、甲第4号証ないし甲第32号証の審決からもいえるものである。 (3)商標法第4条第1項第8号及び同第15号について 申立人は、1920年にその事業を開始して以来、現在では熱・エネルギー部門、空調・冷却技術部門、液体プロセス技術部門から成る世界でも有数の巨大企業であり、日本におけるウエストファリアセパレーター株式会社、株式会社ツーヘンハーゲンジャパンをはじめ、全世界に80社以上の子会社・関連会社を有している(甲第34号証ないし甲第40号証)。申立人を核とするGEAグループ全体の2003年度における売上高は、約2424百万ユーロ(約3270億円)となっており(甲第33号証)、引用各商標と同じ商標を世界各国に数多く商標登録している(甲第41号証ないし甲第130号証)。 したがって、引用各商標は、本件商標の出願日前より現在に至るまで、申立人の業務に係る商標として、周知著名となっているものであるから、引用各商標と類似する本件商標がその指定商品に使用された場合には、需要者は、その出所について混同を生ずるおそれがある。 また、本件商標は、申立人及び申立人を含む企業グループ全体の著名な略称でもある「GEA」の文字を含むものであるにもかかわらず(甲第131号証)、申立人から何ら承諾を得ていない。 (4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、本件商標の登録は、取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標と引用各商標とは、上記及び別掲(1)に示すとおりの構成よりなるところ、本件商標からは「ゲアス」あるいは「ゲアズ」の称呼を生じ、引用各商標からは「ゲア」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。 そこで、この両称呼を比較するに、両者の差異は、語尾における「ス」あるいは「ズ」の音の有無の差異とはいえ、「ゲアス」あるいは「ゲアズ」の称呼は、「ス」あるいは「ズ」の音も含めて、一音一音、明瞭に発音され聴取し得るものであるから、3音対2音という極めて短い音構成であることとも相俟って、語尾の差とはいえ、これらを一連に称呼するも十分聴別し得るものというべきである。 また、両商標の外観を比較してみても、本件商標と引用商標2とは、その全体の外観において顕著な差異があるばかりでなく、本件商標「GEAS」と引用各商標の「GEA」とを比較しても、いずれも短い文字構成において、語尾部分とはいえ、「S」の文字の有無という顕著な差異を有するものであるから、両商標は、外観の点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。 その他、本件商標と引用各商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。 なお、申立人は、審決例を挙げているが、審決で取り上げられている商標は、いずれも本件とは商標を異にするばかりでなく、商標の類否の判断は、各商標につき個別具体的に判断されるべき性質のものであるから、申立人が主張するような事例があるからといって、本件商標と引用商標についての上記判断が左右されることにはならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)商標法第4条第1項第8号及び同第15号について 本件商標と引用各商標とは、上記のとおり、十分に区別し得る商標であるばかりでなく、甲各号証によれば、申立人グループの使用に係る商標は、主に、別掲(2)に示した態様からなる商標であって、これは、本件商標とは称呼ばかりでなく、外観においても著しい差異を有するものである。しかも、提出に係る証拠をもってしては、「GEA」の語(文字)が申立人の名称の略称として、また、申立人の業務に係る商品を表す商標として、本件商標の登録出願時において、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めるに十分なものとはいえない。 してみれば、本件商標は、他人の名称の著名な略称を含む商標ということはできず、また、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用各商標及び申立人の使用に係る商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号及び同第15号に該当しない。 (3)まとめ 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
【別掲】 (1)引用商標2(登録第4042610号商標) (2)申立人グループの使用に係る商標 |
異議決定日 | 2005-05-17 |
出願番号 | 商願2003-67712(T2003-67712) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Y
(Y0712)
T 1 651・ 271- Y (Y0712) T 1 651・ 261- Y (Y0712) T 1 651・ 23- Y (Y0712) |
最終処分 | 維持 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 山本 良廣 |
登録日 | 2004-04-30 |
登録番号 | 商標登録第4767948号(T4767948) |
権利者 | 井関農機株式会社 |
商標の称呼 | ジアス、ジェアス、ギアス、ゲアス |
代理人 | 菊谷 公男 |
代理人 | 牧 レイ子 |
代理人 | 牧 哲郎 |
代理人 | 太田 誠治 |
代理人 | 北村 修一郎 |