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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y25
審判 全部申立て  登録を維持 Y25
審判 全部申立て  登録を維持 Y25
管理番号 1118472 
異議申立番号 異議2004-90590 
総通号数 67 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-07-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-09-27 
確定日 2005-06-06 
異議申立件数
事件の表示 登録第4782224号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4782224号商標の登録を維持する。
理由 1 本願商標
本件登録第4782224号商標(以下「本件商標」という。)は、「FUCCI」の欧文字と「CLASSICO」の欧文字とを半文字程度の間隔をもって一連に表した構成よりなり、平成15年10月17日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年6月25日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4471467号商標(以下「引用商標」という。)は、「FUZZI」の欧文字を横書きしてなり、平成12年6月29日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同13年4月27日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標の全体の称呼「フッチクラッシコ」は冗長であるうえ、その構成中の「CLASSICO」は、英語の「CLASSIC」に対応するイタリア語であリ、本件商標の指定商品の分野においては商品の品質を表示するものとして取引上頻繁に使用されていることから、自他商品識別標識として機能できないものであり、本件商標の要部は、「FUCCI」の部分にあるものと認められる。
そうとすれば、簡易迅速を尊ぶ商取引においては、本件商標は「フッチ」の称呼をもって取り扱われることは明らかであり、本件商標と引用商標とは、称呼を共通にする類似の商標であり、指定商品も類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
引用商標は、我が国において永年にわたって数多くの被服等を中心にファッション関係の商品に使用されており、上記商品について本件商標の出願日時点で著名なものとなっている。該事実を立証するため、本件商標の出願日前の日付のインボイスの写しを提出する(甲第4号証)。
これら商品が本件商標の指定商品と同一又は類似であることは明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当し、また、本件商標がその指定商品に使用された場合には、当該商品が申立人の業務に係るものであるかの如くその出所について混同を生じるは必定であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
よって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、これを構成する各欧文字は、半文字程度の間隔をもって、軽重の差なく外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「フッチクラッシコ」の称呼もさほど冗長という程のものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「CLASSICO」の文字部分が英語の「CLASSIC」に対応するイタリア語であるとしても、該語は、我が国において親しまれている語ではなく、直ちに、商品の品質等を表示するものとして理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「フッチクラッシコ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「フッチ」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「フッチ」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る甲第4号証(インボイスの写し)のみをもってしては、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表す商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2005-05-17 
出願番号 商願2003-91530(T2003-91530) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (Y25)
T 1 651・ 25- Y (Y25)
T 1 651・ 271- Y (Y25)
最終処分 維持  
前審関与審査官 飯塚 隆 
特許庁審判長 佐藤 正雄
特許庁審判官 山本 良廣
宮川 久成
登録日 2004-06-25 
登録番号 商標登録第4782224号(T4782224) 
権利者 株式会社メイポール・エス・アー・ジャパン
商標の称呼 フッチクラッシコ、フッチ、クラッシコ、フッシ 
代理人 勝部 哲雄 
代理人 青木 篤 
代理人 原 隆 
代理人 田島 壽 

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