ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y29 |
---|---|
管理番号 | 1118156 |
審判番号 | 不服2003-12897 |
総通号数 | 67 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2003-07-08 |
確定日 | 2005-06-07 |
事件の表示 | 商願2002-44752拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第1類、第29類及び第30類に属する商品を指定商品として、平成14年5月30日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同15年7月8日付け手続補正書により、第1類及び第30類の商品は全て削除され、最終的に、第29類「食用油脂,乳製品」を指定商品とするものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3113614号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年5月20日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、同8年1月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第3137054号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年5月20日に登録出願、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、同8年3月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第3191294号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成5年6月3日に登録出願、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料」を指定商品として、同8年8月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第3249795号商標(以下「引用D商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年5月20日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として、同9年1月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 同じく、登録第3249796号商標(以下「引用E商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成5年5月20日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,酒かす」を指定商品として、同9年1月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである(これら5件を総括していうときは「引用商標」ということがある。)。 3 当審の判断 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、「N」「O」「F」の欧文字をモチーフとし、第1文字目から第2文字目、第2文字目から第3文字目へと描線がつながるように一体的に図案化して表してなるところ、文字の図案化が盛んに行われている今日においては、これに接する取引者、需要者をして、前記「N」「O」「F」の欧文字を一体に図案化したものと認識させるものであるから、その構成文字に相応して「エヌオオエフ」の称呼を生じ、特定の観念を生じない造語といえるものである。 他方、引用A商標、引用B商標及び引用D商標は、別掲(2)のとおり、「Dominique Geulin・」の欧文字及びこれに続けてやや小さい文字で「M.O.F.」の欧文字を書してなるところ、構成中前半部の「Dominique Geulin」の欧文字と、後半部の「M.O.F.」の欧文字とは、文字の大きさを異にすることから、外観上分離して看取されるものであり、他に両者を常に一体のものとして認識しなければならない特別の事情も見いだせないことから、これらはそれぞれが独立して自他商品識別標識としての機能を果たすものであるというのが相当である。 そうとすると、引用A商標、引用B商標及び引用D商標は、その構成中後半部の「M.O.F.」の欧文字部分より「エムオオエフ」の称呼を生じ、特定の観念をもって親しまれたものとはいえないことから、造語として認識されるものである。 また、引用C商標及び引用E商標は、別掲(3)のとおり、上段に紫色の細線で縁取られた緑色地の楕円内に、欧文字2文字でモノグラムを表した図形を配し、下段に小さく「M.O.F.」の欧文字を配してなる構成よりなるところ、図形部分と文字部分とは、これらを常に一体のものとして把握しなければならない特別の事情が見いだせないことから、それぞれが独立して自他商品識別標識としての機能を果たすというのが相当である。 そうとすると、引用C商標及び引用E商標は、その構成中「M.O.F.」の欧文字部分より「エムオオエフ」の称呼を生じるものであり、前記と同様、造語として認識されるものである。 そこで、本願商標と引用商標の類否について検討すると、本願商標より生じる「エヌオオエフ」の称呼と、引用商標より生じる「エムオオエフ」の称呼とは、第2音において「ヌ」と「ム」の音に違いを有するのみで、その他の音構成を同一にすることから、両商標は称呼において近似するものであるとしても、前記のとおり、本願商標はその図案化が進み、引用商標とは外観上著しく相違するものといえ、また、観念については比較することができないものであるから、これらの点を総合的に考察すると、両商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等が著しく異なり、結局、両者は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない、非類似の商標といえるものである。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別 掲(1) 本願商標 別 掲(2) 引用A商標(登録第3113614号商標) 引用B商標(登録第3137054号商標) 引用D商標(登録第3249795号商標) 別 掲(3) 引用C商標(登録第3191294号商標) 引用E商標(登録第3249796号商標) (色彩については原本を参照されたい。) |
審決日 | 2005-05-23 |
出願番号 | 商願2002-44752(T2002-44752) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Y29)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 鈴木 斎 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
和田 恵美 三澤 惠美子 |
商標の称呼 | エヌオオエフ、ノフ |
代理人 | 末野 徳郎 |
代理人 | 杉村 興作 |