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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Z1434
管理番号 1116689 
異議申立番号 異議2003-68005 
総通号数 66 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-06-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-04-02 
確定日 2005-03-22 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第771889号商標の商標登録に対する登録異議の申立について、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第771889号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件国際登録第771889号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、2001年(平成13年)9月5日を国際登録の日とし、第9類「Spectacles and parts thereof.」、第14類「Precious metals and their alloys,tableware of precious metal,personal ornaments of precious metals,jewellery,bijouterie.」、第16類「Paper and cardboard;table cloths of paper;table napkins of paper;towels of paper;notebooks and notepads;printers’ products;stationery and writing instruments;packaging containers of plastic,paper or cardboard;stickers.」、第18類「Leather and imitation leather,trunks and suitcases;bags;umbrellas,parasols.」、第24類「Woven fabrics;handkerchiefs and towels;bed and table linen,wall hangings of textile.」、第25類「Men’s,women’s and children’s wear,stockings;headwear;belts and leather belts;foulards;accessories,namely foulards,fichus,shawls,clutch bags;ties;gloves;shoes and boots,headwear.」、第28類「Gymnastics and sports apparatus,in particular skis,golf clubs and tennis rackets;gymnastics and sports goods not included in other classes.」、第34類「Tobacco and tobacco goods;smokers’ articles;matches.」、第35類「Advertising,business management,commercial administration;advice in connection with sales.」及び第42類「Drawing up plans for commercial premises.」を指定商品及び指定役務として、平成15年1月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由の要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「BOSS」の欧文字を横書きしてなり、平成6年9月13日に登録出願、第34類「紙巻きたばこ」を指定商品として、同15年1月17日に設定登録された登録第4637720号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、甲第1号証ないし甲第11号証を提出して、要旨次のように主張している。
本件商標は、その構成中に、「BOSS」の文字を有してなるものであるところ、これは、申立人がその取扱いに係る商品「たばこ」に使用して、世界的に著名となっているものであり、国際的な情報の獲得が容易となった最近の事情よりすれば、外国において著名な商標であることが我が国の取引者及び需要者によって認識されているといえることから、本件商標が、第14類「Precious metals and their alloys,tableware of precious metal,personal ornaments of precious metals,jewellery,bijouterie.」及び第34類「Tobacco and tobacco goods;smokers’ articles;matches.」に使用された場合は、これに接する取引者、需要者が、その商品が申立人の取扱いに係る商品であると、商品の出所につき誤認を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、前記第14類及び第34類の指定商品については、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)引用商標の著名性について
申立人は、甲第2号証ないし甲第11号証を提出して、引用商標が、申立人の業務に係る商品「たばこ」に使用されて外国において著名になっていると主張しているが、これら甲各号証によると、申立人が商品「たばこ」に引用商標を使用していることは認められるが、引用商標を付した商品「たばこ」が販売されているのは主に東欧諸国と、アジアにおいてはマレーシア、台湾の2カ国のみであって、我が国における販売実績は認められないものであるから、引用商標が、我が国において広く一般に知られているものとはいえないことはもとより、申立人が提出したこれら証拠をもっては、直ちに、引用商標が外国において著名であるともいい難いものである。
(2)本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、別掲のとおり、上段に「HUGO」の欧文字を大きく顕著に表し、下段に、該文字と同じ幅に収まるように、上段の文字の4分の1程度の幅の文字で「HUGO BOSS」の欧文字を表してなるところ、下段に表された「HUGO BOSS」の文字部分は、「HUGO」と「BOSS」の文字が、1文字程度の間隔をもって、同じ書体、同じ大きさで、軽重の差なく、まとまりよく一体的に表されているものであり、また、本件商標の権利者の名称の略称を表したものと認識されるものであるから、該文字部分は、構成文字全体をもって一体のものとして認識、把握されるというのが相当である。
そうすると、本件商標は、上段の大きい文字で顕著に表された「HUGO」の文字部分から、英語風の読みをもって「ヒューゴ」又はローマ字風の読みをもって「フーゴ」、及び、下段の小さい文字で表された「HUGO BOSS」の文字部分から、その構成文字に相応して、同様に「ヒューゴボス」又は「フーゴボス」の称呼を生ずるものであり、いずれの文字部分も特定の観念を生じない造語よりなるものである。
他方、引用商標は、「BOSS」の欧文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「ボス」の称呼を生じ、「親方、親分」等の観念を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標の類否についてみると、本願商標より生ずる「ヒューゴ」、「フーゴ」、「ヒューゴボス」及び「フーゴボス」の称呼と、引用商標より生ずる「ボス」の称呼とは、その音構成において明らかな違いを有するものであるから、互いに紛れるおそれはないものである。
また、両商標は、外観上も区別し得る差異を有するものであり、観念については比較することができない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(3)出所の混同について
前記のとおり、引用商標は、我が国において著名なものとは認められず、また、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であって、他に誤認混同を生ずるとすべき特別の事情も見いだせないものであるから、本件商標をその指定商品中、前記商品に使用しても、これに接する取引者、需要者が、引用商標を連想、想起し、その商品が申立人又は同人と何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれもないものである。
したがって、本件商標は、登録異議申立に係る指定商品について、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものとは認められないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】

異議決定日 2005-03-10 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (Z1434)
最終処分 維持  
前審関与審査官 佐藤 淳 
特許庁審判長 山田 清治
特許庁審判官 和田 恵美
岩崎 良子
登録日 2001-09-05 
権利者 Hugo Boss AG
商標の称呼 1=ユゴー 2=ヒューゴー 3=ユゴーボス 4=ヒューゴーボス 
代理人 高原 千鶴子 
代理人 田中 二郎 
代理人 浅村 皓 
代理人 浅村 肇 
代理人 鈴木 礼至 

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