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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y01 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y01 |
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管理番号 | 1116675 |
異議申立番号 | 異議2003-90762 |
総通号数 | 66 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-06-24 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-11-20 |
確定日 | 2005-04-13 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4703649号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4703649号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1.本件商標 本件登録第4703649号商標(以下「本件商標」という。)は、「ゼオックス」、「ZEOX」、「Zeox」の各文字を三段に横書きしてなり 、平成14年8月8日登録出願、第1類「廃水処理用の凝集剤,人工ゼオライトを原料とする凝集剤,その他の凝集剤,浄水剤,化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),肥料,陶磁器用釉薬,高級脂肪酸 ,非鉄金属,非金属鉱物,写真材料,工業用粉類,原料プラスチック,パルプ」を指定商品として、同15年8月22日に設定登録されたものである。 2.登録異議の申立の理由(要旨) 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、引用登録第470132号商標、同第678571号商標、同第1023785号商標及び同第845453号商標(以下「引用商標」という。)と商標が類似し、その指定商品も同一又は類似する商品を指定するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。また、引用登録第973892号商標ほかは、申立人の商標として、取引者、需要者の間において広く知られているから、本件商標をその指定商品に使用するときは、商品の出所について混同を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第15号にも該当し、その登録は取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第32号証を提出している。 3.本件商標に対する取消理由(要旨) 当審は、平成16年11月18日付で要旨以下の取消理由を通知した。 (1)引用商標 申立人が、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する4件の登録商標は、以下のとおりである。 (ア)引用登録470132号商標は、「XEROX」の欧文字を横書きしてなり、昭和27年10月3日登録出願、第18類の商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同30年9月7日設定登録されたものである。 (イ)同じく、登録678571号商標は、「XEROX」の欧文字を横書きしてなり、昭和38年8月24日登録出願、第10類「写真材料」ほか商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同40年6月17日設定登録されたものである。 (ウ)同じく、登録第1023785号商標は、「ゼロックス」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和45年5月18日登録出願、第10類「写真材料」ほか商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同48年8月1日設定登録されたものである。 (エ)同じく、登録845453号商標は、「XEROX」の欧文字を横書きしてなり、昭和43年9月20日登録出願、第3類「顔料」ほか商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同45年2月5日設定登録されたものである。 そして、上記引用商標は、何れも現に有効に存続しているものである。 (2)本件商標と引用商標の類否について 本件商標は、前記のとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して「ゼオックス」の称呼を生ずるものであり、他方、引用商標は、「XEROX」又は「ゼロックス」の各文字からなるから、その構成文字に相応して「ゼロックス」の称呼を生ずるものである。 そこで、本件商標から生ずる「ゼオックス」の称呼と引用商標から生ずる「ゼロックス」の称呼とを比較するに、両者はともに4音から構成され、そのうち称呼の識別上、重要な要素を占める語頭音「ゼ」のほか、「ク」「ス」の3音までを同じくするものである。 そして、両者の差異音である第2音の「オ」と「ロ」の音にしても、何れも母音[o]を共通にし促音「ッ」を伴う音であるから、それぞれを一連に称呼するときは、語感語調が近似し、互いに相紛れるおそれのある称呼上類似する商標と言わざるを得ない。 また、本件商標の指定商品中「陶磁器用釉薬、写真材料」は、引用商標の指定商品中の「顔料」「写真材料」と同一又は類似するものである。 したがって、本件商標と引用商標は、称呼上類似する商標であって、かつ、本件商標の指定商品中「陶磁器用釉薬、写真材料」については、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品と言わざるを得ない。 (3)出所の混同の有無について 申立人は、「XEROX」の文字からなり、第9類の商標登録原簿記載の商品を指定商品とする登録973892号商標ほか2件の登録商標を引用し 、本件商標は商標法第4条第1項第15号に該当すると主張している。 そこで、申立人「ゼロックス・コーポレーション」より提出された甲号各証によれば、申立人は電子乾式複写機の世界最大手のメーカーであって、「ゼロックス」及び「XEROX」の文字は、社名の要部に長年に亘り使用され、かつ、申立人の業務に係る商品を表示する商標として長年使用されてきた結果、本件商標の登録出願前より、世界各国及び我が国の取引者、需要者の間においては広く知られた商標であることが認められる。 しかして、本件商標は、上記したとおり、その構成に係る欧文字綴りは申立人の造語商標と近似しており、加えて、その称呼が互いに相紛れるおそれのある類似の商標と認められるものであるから、これをその指定商品(陶磁器用釉薬、写真材料を除く。)に使用するときは、前記事情に照らし、これに接する取引者・需要者は、申立人の商標「XEROX/ゼロックス」を連想・想起し、該商品があたかも申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあると言わざるを得ない。 (4)以上のとおり、本件商標は、その指定商品中「陶磁器用釉薬、写真材料」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、また、「陶磁器用釉薬、写真材料以外の指定商品」については、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。 4.商標権者の意見 本件商標について、上記3.の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は何ら意見を述べるところがない。 5.当審の判断 本件商標についてした先の取消理由は妥当なものと認められる。 したがって、本件商標の指定商品中「陶磁器用釉薬、写真材料」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、また、「陶磁器用釉薬、写真材料以外の指定商品」については、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項により、その登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり、決定する。 |
異議決定日 | 2005-02-24 |
出願番号 | 商願2002-67549(T2002-67549) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Z
(Y01)
T 1 651・ 271- Z (Y01) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 高山 勝治 |
特許庁審判長 |
山田 清治 |
特許庁審判官 |
岩崎 良子 小林 薫 |
登録日 | 2003-08-22 |
登録番号 | 商標登録第4703649号(T4703649) |
権利者 | 株式会社マリンケミカル |
商標の称呼 | ゼオックス |
代理人 | 石川 義雄 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 小出 俊實 |