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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y010716
審判 全部申立て  登録を維持 Y010716
審判 全部申立て  登録を維持 Y010716
管理番号 1115069 
異議申立番号 異議2004-90329 
総通号数 65 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-05-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-05-31 
確定日 2005-04-04 
異議申立件数
事件の表示 登録第4750613号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4750613号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4750613号商標(以下「本件商標」という。)は、「バイオロフト」の文字を横書きしてなり、平成14年8月16日に登録出願され、第1類、第7類及び第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年2月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標中「バイオ」の部分は、本件商標の指定商品との関係で自他商品識別力の弱い部分と認められることから、「ロフト」の部分からも独立した称呼を生じる。したがって、本件商標から「ロフト」のみの称呼をも生じると考えるのが自然である。
一方、以下(ア)ないし(オ)に示した引用登録商標(まとめていうときは、以下「引用商標」という。)は、いずれも別掲のとおりの構成よりなるから、「ロフト」の称呼が生じることが明らかであるため、本件商標と引用商標とは、同一又は類似の称呼を生じる。さらに、本件商標の指定商品と引用商標の各指定商品とは、同一の商品を含んでいる。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼上類似し、その指定商品も同一又は類似であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し取り消されるべきである。
(ア)登録第2223233号商標は、昭和62年10月15日登録出願、第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 (イ)登録第2239150号商標は、昭和62年11月26日登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年6月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(ウ)登録第4318773号商標は、平成9年10月31日登録出願、第16類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年9月24日に設定登録されたものである。
(エ)登録第4369987号商標は、平成10年6月11日登録出願、第1類及び第34類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年3月24日に設定登録されたものである。
(オ)登録第4498945号商標は、平成12年4月18日登録出願、第2類、第3類、第4類、第5類、第6類、第7類、第8類、第9類、第10類、第11類、第13類、第14類、第15類、第16類、第17類、第18類、第19類、第20類、第21類、第22類、第23類、第24類、第25類、第26類、第27類及び第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年8月17日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の名称である株式会社ロフトの著名な略称又は申立人の経営する雑貨専門店ビルの著名な名称である「ロフト」の文字を含んでいおり、かつ、申立人の承諾書は提出されていない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は、申立人の業務に係る商標として広く一般に知られているから、これを含む本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり、「バイオロフト」の文字を横書きしてなるものであるところ、該文字は、同一の書体をもって、同一の大きさで一連一体に表されており、これより生ずると認められる「バイオロフト」の称呼もよどみなく称呼し得るものである。また、本件商標中の「バイオ」の文字部分が、その指定商品の品質等を直接的、具体的に表示するものとして取引者、需要者に理解されるものであるとは認め難いところである。
そうすると、本件商標は、「バイオ」と「ロフト」とを結合して一連一体とした一種独特の造語を表したものとして取引者、需要者に理解、認識されるものというのが相当である。
してみると、本件商標は、その構成文字に相応して「バイオロフト」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「ロフト」の称呼は生じないものといわなければならない。
これに対して、引用商標は、別掲のとおり、「LoFt」の文字を表してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ロフト」の称呼を生ずるものであって、「屋根裏部屋」などの観念を有するものである。
そして、本件商標より生ずる「バイオロフト」の称呼と引用商標より生ずる「ロフト」の称呼は、語頭部の「バイオ」の音の有無の差により互いに紛れることなく聴取されるものである。また、本件商標は、造語よりなるものであるから、引用商標とは、観念上比較することはできない。さらに、本件商標と引用商標は、それぞれの構成よりみて、外観上区別し得るものである。
してみると、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点においても非類似の商標というべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、引用商標は申立人の業務に係る商標として広く一般に知られているから、これを含む本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生じるおそれがある旨主張する。
しかし、上記認定のとおり、本件商標は、「バイオ」と「ロフト」とを結合して一連一体とした一種独特の造語を表したものとして取引者、需要者に理解、認識されるものである。また、「ロフト(loft)」の語は、「屋根裏部屋」などの意味で使用されている比較的に親しまれている語であるから、該語自体、独創性のある造語とはいえないものである。
そうすると、特異な手法をもって書された引用商標が申立人の業務に係る商標として広く一般に知られているとしても、前記構成よりなる本件商標は、これをその指定商品について使用しても、取引者、需要者がその「ロフト」の文字部分より、申立人の使用する引用商標「LoFt」を直ちに想起、連想するものとは認められない。
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
(3)商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、前記認定のとおり、これをその指定商品について使用した場合、取引者、需要者がその「ロフト」の文字部分より、申立人の使用する引用商標「LoFt」を直ちに想起、連想するものとみることはできない。
また、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合、その「ロフト」の文字部分から、取引者、需要者が申立人の名称(その略称をも含む。)又は申立人の経営する「ロフト」という名称の雑貨専門店を直ちに想起、連想するものとも認められない。
そうすると、本件商標は、申立人の名称(その略称をも含む。)を含む商標ということができない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第8号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 引用商標


異議決定日 2005-03-16 
出願番号 商願2002-74247(T2002-74247) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y010716)
T 1 651・ 23- Y (Y010716)
T 1 651・ 271- Y (Y010716)
最終処分 維持  
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 三澤 惠美子
茂木 静代
登録日 2004-02-27 
登録番号 商標登録第4750613号(T4750613) 
権利者 株式会社バイオロフト
商標の称呼 バイオロフト、ロフト 
代理人 鈴木 一永 
代理人 山本 典弘 
代理人 涌井 謙一 
代理人 鈴木 正次 

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