• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Y09354142
管理番号 1114888 
審判番号 不服2003-19023 
総通号数 65 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-05-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-09-29 
確定日 2005-04-12 
事件の表示 商願2002-28349拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ParaStation ClusterOS」の欧文字を標準文字で書してなり、2001年10月29日ドイツ国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権の主張をして、平成14年4月8日に登録出願され、第9類、第35類、第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。

2 原査定の引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2038782号商標は、「Pana Station」の欧文字と「パナステーション」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、昭和60年5月28日登録出願、第11類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同63年4月26日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、該文字は、構成文字全体として特定の意味合いを有するものとは認められないばかりでなく、「ParaStation」の欧文字と「ClusterOS」の欧文字とは1文字程度の間隔を空けて表されており、視覚上「ParaStation」の欧文字と「ClusterOS」の欧文字の2語からなるものと容易に認識、把握し得るものであるから、これらを常に一体不可分のものとして把握しなければならないとみるべき格別の事情を見出し得ないものである。
そして、構成文字全体から生ずる「パラステーションクラスターオーエス」の称呼も、常にこれを一連に称呼するには17音構成と極めて冗長なものといえるものであるから、簡易迅速を旨とする商取引に際しては、特定の意味合いを有しない造語と認められ前半に位置し、称呼し易い「ParaStation」の文字を捉えて、これより生ずる「パラステーション」の称呼をもって取引に資される場合も決して少なくないというのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して「パラステーションクラスターオーエス」の一連の称呼の他に、「ParaStation」の文字部分に相応して「パラステーション」の称呼をも生ずるものということができる。
他方、引用商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、該文字も全体として特定の意味を有しない造語と認められるものであって、下段の「パナステーション」の片仮名文字は、上段の「Pana Station」の欧文字から生ずる読みを特定したものと無理なく認められるものであるから、これからは、その構成文字に相応して「パナステーション」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標から生ずる「パラステーションクラスターオーエス」及び「パラステーション」の称呼と引用商標から生ずる「パナステーション」の称呼とを比較するに、「パラステーションクラスターオーエス」と「パナステーション」の両称呼は、音構成、構成音数において明瞭な差異を有するものであるから、相紛れるおそれのないものである。
また、「パラステーション」と「パナステーション」の両称呼は、第2音において「ラ」と「ナ」の音の差異を有し、他の音を共通にするものであるが、この差異音は、前者は舌面を硬口蓋に近づけ舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声の弾音(r)と母音(a)を結合した響きの強い音であるのに対し、後者は舌尖と前硬口蓋に接触して発する有声の鼻子音(n)と母音(a)を結合した柔らかい音であるから、両者は、調音方法が相違し、異質の音として発音、聴取されるものである。
そうすると、該「ラ」と「ナ」の差異音が、称呼全体へ及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、互いに相紛れるおそれはないというのが相当である。
また、両商標は、前記の構成からみて、外観においては相紛れるおそれはなく、観念においては、いずれも造語と認められるから比較することができない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに相紛れるおそれのない非類似の商標ということができる。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2005-03-31 
出願番号 商願2002-28349(T2002-28349) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Y09354142)
最終処分 成立  
前審関与審査官 平松 和雄小田 昌子 
特許庁審判長 柴田 昭夫
特許庁審判官 鈴木 新五
末武 久佳
商標の称呼 パラステーションクラスターオオエス、パラステーションクラスター、パラステーション、クラスターオオエス、クラスター、パラ 
代理人 西津 千晶 
代理人 樋口 豊治 
代理人 青山 葆 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ