• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 Z18
審判 一部申立て  登録を維持 Z18
審判 一部申立て  登録を維持 Z18
管理番号 1113771 
異議申立番号 異議2004-90180 
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2004-04-01 
確定日 2005-03-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第4736279号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4736279号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4736279号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年7月5日に登録出願、第6類、第14類、第16類、第18類、第25類、第26類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年12月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の6件の登録商標を引用している(以下、これらの商標を総称して「引用各商標」という。)。
(a)登録第440070号商標は、「ACE」の欧文字と「エース」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、昭和27年12月8日に登録出願、第49類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同29年2月18日に設定登録されたものである
(b)登録第1366703号商標は、やゝデザイン化した「ACE」の欧文字を横書きしてなり、昭和39年3月27日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同53年12月22日に設定登録されたものである。
(c)登録第2561495号商標は、やゝデザイン化した「ACE」の欧文字を横書きしてなり、昭和61年5月16日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成5年7月30日に設定登録されたものである。
(d)登録第2709918号商標は、図形の下にやゝデザイン化した「ACE」の欧文字を横書きしてなり、平成2年3月29日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年9月29日に設定登録されたものである。
(e)登録第2709919号商標は、図形の右側にやゝデザイン化した「ACE」の欧文字を横書きしてなり、平成2年3月29日に登録出願、第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同7年9月29日に設定登録されたものである。
(f)登録第4037168号商標は、「ACE」の欧文字を横書きしてなり、平成7年12月8日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年8月1日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、円輪郭内の「ACE」の文字ばかりでなく、「ACE CAFE」の文字部分についても全体として一体のものとして把握されるべき特別の事情も存しないから、単に、「エース」の称呼をも生ずる。他方、引用各商標からは「エース」の称呼を生ずる。
そうとすれば、本件商標と引用各商標とは、共に「エース」の称呼を共通にする称呼上類似の商標であり、指定商品も互いに抵触している。
(3)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
引用各商標は、申立人が「かばん類、袋物」等の商品に永年にわたって使用し、周知・著名な商標であるところ、本件商標は、その周知・著名な「ACE」の文字を含むものである。
してみると、本件商標は、これがその指定商品に使用された場合、これに接する取引者・需要者は、その商品が恰も申立人の業務に係る商品であるか又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものである。
(4)よって、本件商標の指定商品・指定役務中、第18類に属する「手荷物用かばん,かばん,旅行かばん,レコードバッグ,革製かばん,ハンドバッグ,楽譜入れ,リュックサック,スーツケース,札入れ,財布,革製及び模造の革からなる袋物,携帯用化粧道具入れ」についての登録は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その構成全体をもって、不可分一体のラベル的印象を与えるものであり、顕著に表されている「ACE CAFE」の欧文字部分も外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「エースカフェ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、商標権者の商号の略称部分に相当するものである。加えて、商標権者が本件商標の審査の過程において提出した証拠に徴すれば、本件商標あるいはこれに類似する商標は、特にロンドンにおいて広く知られているカフェのブランドマークと認められるものであって、該商標は、Tシャツ、鞄、ポストカード等の商品にも使用されており、我が国においても販売されている事実を認めることができる。
そうとすれば、本件商標は、その構成全体をもって不可分一体の商標として把握され、「エースカフェ」の称呼のみをもって取引に供されるものとみるのが相当であり、クラブの図形の下部に小さく表されている「ACE」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
してみれば、本件商標から単に「エース」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用各商標とが称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用各商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
上記したとおり、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品及び役務が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 (別掲)


異議決定日 2005-02-21 
出願番号 商願2001-61562(T2001-61562) 
審決分類 T 1 652・ 25- Y (Z18)
T 1 652・ 271- Y (Z18)
T 1 652・ 262- Y (Z18)
最終処分 維持  
特許庁審判長 涌井 幸一
特許庁審判官 富田 領一郎
小川 有三
登録日 2003-12-26 
登録番号 商標登録第4736279号(T4736279) 
権利者 エース カフェ ロンドン リミテッド
商標の称呼 エースカフェ、エース、エイシイイイ、カフェ、キャフェ 
代理人 中川 博司 
代理人 鎌田 文二 
代理人 岩井 智子 
代理人 松本 尚子 
代理人 東尾 正博 
代理人 山田 威一郎 
代理人 鳥居 和久 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ