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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Y42
管理番号 1113724 
異議申立番号 異議2003-90505 
総通号数 64 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2005-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-08-25 
確定日 2005-03-02 
異議申立件数
事件の表示 登録第4675027号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4675027号商標の指定役務中「コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム及び情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守に関する助言・コンサルティング,派遣によるコンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守」についての商標登録を取り消す。 本件登録異議の申立てに係るその余の指定役務についての商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4675027号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり、水色で大きく書された「Z」の文字の右横に、これよりやや小さく「sas」の文字を黒色で書してなり、平成14年7月3日に登録出願、第42類「コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム及び情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,コンピュータを利用した自動設計・自動製造システムおよび情報処理に関するハードウェアの設計,電子回路・プリント基板の設計,コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守及びハードウェアの設計に関する助言・コンサルティング,電子回路・プリント基板の設計又は製造を支援するキャドシステムの運用に関する助言・コンサルティング,派遣によるコンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守及びハードウェアの設計,派遣による電子回路・プリント基板の設計」を指定役務として、平成15年5月23日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成4年9月30日に登録出願され、「SAS」の文字を横書きしてなり、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守に関するコンサルティング」を指定役務とする特例商標として、平成9年2月24日に設定登録された登録第3257747号商標(以下「引用商標」という。)と類似するものであるから、本件商標の指定役務中「電子計算機プログラムの設計・作成又は保守」については、商標法第4条第1項第11号に該当する。
また、引用商標は、本件商標の出願前より、登録異議申立人(以下「申立人」という。)がその業務に係る役務について使用する商標として我が国で広く知られているものであるから、その余の役務については出所の混同を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審における取消理由
当審において、登録異議申立に基づき、平成16年7月9日付けで商標権者に対して通知した取消理由は、以下のとおりである。
本件商標は上記1のとおりの構成からなるところ、水色で着色され大きく書された「Z」の文字部分と、小さく黒色で書された「sas」の文字部分とは、その構成に照らし、視覚上分離して看取されることに加え、両者が常に一体不可分のものとして認識されるべき格別の理由も見出し難く、黒色でまとまった読み易い「sas」の文字部分自体が独立して看者の注意を惹きやすいものというべきであるから、簡易迅速を尊ぶ取引場裏においては、この「sas」の文字部分のみを捉え、これより生ずる「サス」の称呼をもって取引に資される場合が少なくないというのが相当である。そうすると、本件商標は単に「サス」の称呼をも生ずるといわなければならない。
他方、引用商標は、その構成文字に相応して「サス」の称呼を生ずるものといえる。
してみれば、本件商標と引用商標とは「サス」の称呼を共通にする類似の商標というべきであり、また、本件商標の指定役務中の「コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム及び情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守に関する助言・コンサルティング,派遣によるコンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守」と引用商標の指定役務とは類似するものといえるから、結局、本件商標は、その指定役務中の上記役務については、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
当審においてした、上記3の取消理由に対して、商標権者は何ら意見を述べるところがない。
しかして、上記3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標は、その指定役務中「コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム及び情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守,コンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守に関する助言・コンサルティング,派遣によるコンピュータを利用した自動設計・自動製造システム・情報処理に関する電子計算機プログラムの設計・作成又は保守」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものとする。
しかしながら、登録異議申立に係るその余の役務(以下「その余の役務」という。)は、互いに同一若しくは類似の役務とは認められないばかりでなく、また、申立人の提出に係る甲第3号証をみるも、該証拠のみをもってしては、引用商標(若しくは「sas」の文字よりなる商標。)が申立人の業務に係る役務を表す商標として、本件商標の登録出願時において取引者、需要者の間に広く知られていたものと認めることはできないから、商標権者が本件商標をその余の役務について使用しても、それが申立人若しくは同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その役務の出所について混同を生ずるおそれあるものとは認められない。
したがって、その余の役務については、本件商標の登録は商標法第4条第1項第11号、同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
本件商標


(色彩は原本参照)
異議決定日 2005-01-11 
出願番号 商願2002-55425(T2002-55425) 
審決分類 T 1 651・ 262- ZC (Y42)
最終処分 一部取消  
特許庁審判長 小池 隆
特許庁審判官 柴田 昭夫
鈴木 新五
登録日 2003-05-23 
登録番号 商標登録第4675027号(T4675027) 
権利者 株式会社図研
商標の称呼 ゼットサス、ジーサス 
代理人 高柳 司郎 
代理人 木村 秀二 
代理人 杉本 ゆみ子 
代理人 大塚 康弘 
代理人 大塚 康徳 

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