ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z05 |
---|---|
管理番号 | 1113182 |
審判番号 | 不服2002-5591 |
総通号数 | 64 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2005-04-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-04-03 |
確定日 | 2005-02-07 |
事件の表示 | 商願2001-21749拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「イチコロ」の文字を標準文字で表してなり、第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年3月12日に登録出願されたものである。 そして、願書記載の指定商品については、原審における平成14年2月13日付け及び当審における同年5月7日付け手続補正書により、第5類「農業用薬剤,歯科用材料,医療用腕環,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,失禁用おしめ,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド」と補正されたものである。 2 原査定における拒絶の理由 原査定は、「『一撃でころりと倒れる』等の意味合いを有する『イチコロ』の文字を書してなるから、これを、本願指定商品中、例えば『蚊取線香,殺そ剤,殺虫剤,はえ取り紙,防虫紙』等に使用しても、商品の品質、効能を表示したものとして把握、認識されるにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、「イチコロ」の文字よりなるところ、該文字は「(一撃でころりと倒れるの意から)すぐに負けてしまうこと。」(広辞苑第5版)を意味する「一ころ」の語に通じるものであって、一撃でころりと倒れるの意の俗語として一般によく知られているものである。 そして、本願指定商品中の「農業用薬剤」、すなわち「農薬」とは、広辞苑第5版には「農業用の薬剤。用途により、殺虫剤・殺菌剤・除草剤・植物生長調整剤、殺鼠剤・忌避剤・誘引剤、および補助剤としての展着剤など。農薬取締法に定義がある。」と掲載されているところであり、この「農業用薬剤」には、「農業用の殺虫剤・殺菌剤・除草剤」等、農作物への病害虫、雑草等による被害を防除するための各種商品が含まれるものと解される。 そうとすれば、本願商標をその指定商品中の「農業用薬剤」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、自他商品識別標識として認識することはなく、単に農業用薬剤の効果を端的に表した品質表示語の一種として理解、認識するにすぎないものと認めざるを得ない。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことができない。 なお、請求人は、「『イチコロ』という語は農業用殺虫剤など農業用薬剤の使用場面では一般的にその効力等を示すものとして用いられている事実はなく、『農業用薬剤』に使用しても十分に商標としての識別力を発揮する。」旨主張しているが、商標第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様につき、それ故に登録を受けることができないとしたものであって、該表示態様が商品の品質を表すものとして必ず使用されるものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであるから、請求人の該主張は採用することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2004-12-09 |
結審通知日 | 2004-12-10 |
審決日 | 2004-12-22 |
出願番号 | 商願2001-21749(T2001-21749) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(Z05)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 小林 正和 |
特許庁審判長 |
小池 隆 |
特許庁審判官 |
大森 健司 鈴木 新五 |
商標の称呼 | イチコロ |