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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z25
管理番号 1111652 
審判番号 不服2002-3227 
総通号数 63 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-02-25 
確定日 2005-02-01 
事件の表示 平成11年商標登録願第93739号拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ICEBREAKER」の文字(標準文字による。)を書してなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品とし、平成11年10月18日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1881751号商標(以下「引用A商標」という。)は、「ICEBREAK」と「アイスブレイク」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和59年2月15日に登録出願、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これ等の部品及び附属品」を指定商品として、同61年8月28日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第2391508号商標(以下「引用B商標」という。)は、「ICEBREAK」と「アイスブレイク」の文字を上下二段に横書きしてなり、昭和63年2月16日に登録出願、商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録、その後、指定商品については、同15年5月21日に第6類「アイゼン,カラビナ,金属製飛び込み台,ハーケン,金属製あぶみ,拍車」、第8類「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル」、第9類「家庭用テレビゲームおもちゃ,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,メトロノーム,レコード」、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、第18類「乗馬用具」、第19類「飛び込み台(金属製のものを除く。)」、第20類「揺りかご,幼児用歩行器,マネキン人形,洋服飾り型類,スリーピングバッグ」、第21類「コッフェル」、第22類「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」、第24類「ビリヤードクロス」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(『乗馬靴』を除く。),乗馬靴」、第27類「体操用マット」、第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」及び第31類「釣り用餌」への書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第4385883号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ICE BREAKER」と「アイス ブレーカー」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成11年6月24日に登録出願、第25類「被服」を指定商品として、同12年5月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審において通知した審尋
平成16年2月3日付けの審尋書をもって、「審判請求人は、請求の理由において、『本請求人は、引用商標の商標権者と譲渡交渉をするために準備を行っている。』旨述べているところ、その後、相当の期間が経過した現在に至るも、何らの状況も説明されていないから、この点について釈明されたい。」旨の審尋を通知した。

4 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「砕氷船、砕氷器、流氷よけ」等の意味を有する英語「ICEBREAKER」の文字を書してなるものであるから、これより「アイスブレーカー」の称呼及び「砕氷船、砕氷器、流氷よけ」等の観念を生ずるものである。
他方、引用A及びB商標は、前記2のとおり、「ICEBREAK」と「アイスブレイク」の文字を書してなるところ、下段に書された片仮名文字部分が、欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから、これより「アイスブレイク」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標より生ずる「アイスブレーカー」の称呼と引用A及びB商標より生ずる「アイスブレイク」の称呼を比較するに、両称呼は、後半部において「レーカー」と「レイク」の差異を有し、語頭から4音までの「アイスブ」の音構成をすべて同じくするものである。
しかも、引用A及びB商標の差異音である「レイク」の「イ」音は、前音の「レ」と連なることによって長母音を形成し、長音「ー」と同様の働きをするものであって、また、本願商標の語尾音の「カ」と引用A及びB商標の語尾音の「ク」は同行音であり、さらに、本願商標の語尾の長音は、前音の母音(a)に吸収されて独立した一音として明確には聴取され難い音である。
さらに、該差異音は、称呼の識別において常に明瞭に聴取されるものとは限らない語尾に位置することから、これらの差異が両称呼全体に及ぼす影響は決して大きいということはできない。
そうとすると、それぞれを一連に称呼した場合、両称呼は、全体の語感、語調が極めて近似したものとなり、彼此聴き誤るおそれのあるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用A及びB商標とは、その外観においては差異が認められ、また、引用A及びB商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、観念については比較することができないことを考慮しても、称呼において前述のとおり類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用A及びB商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含するものである。
次に、引用C商標は、前記2のとおり、「砕氷船、砕氷器、流氷よけ」等の意味を有する英語及び外来語「ICEBREAKER」と「アイスブレーカー」の文字を書してなるものであるから、これより「アイスブレーカー」の称呼及び「砕氷船、砕氷器、流氷よけ」等の観念を生ずること明らかである。
してみれば、本願商標と引用C商標とは、その外観においては差異が認められることを考慮しても、「アイスブレーカー」の称呼及び「砕氷船、砕氷器、流氷よけ」等の観念を共通にする類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用C商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含するものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
なお、当審において、請求人に対し、新たに前記3の内容の審尋を通知し、相当の期間を指定して回答書を提出する機会を与えたが、その後、請求人からは本願又は引用AないしC商標に対して何らの意見、応答及び手続きもない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-08-26 
結審通知日 2004-08-30 
審決日 2004-09-17 
出願番号 商願平11-93739 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z25)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 佐藤 正雄富田 領一郎小林 裕子 
特許庁審判長 小川 有三
特許庁審判官 岩内 三夫
早川 文宏
商標の称呼 アイスブレーカー 
代理人 松尾 和子 
代理人 中村 稔 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 大島 厚 
代理人 井滝 裕敬 

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