• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2009890134 審決 商標
無効2008890132 審決 商標
無効200335431 審決 商標
無効2010680002 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Y3032
管理番号 1111485 
審判番号 不服2002-22255 
総通号数 63 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-11-18 
確定日 2005-02-07 
事件の表示 商願2002-7319拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、平成14年2月1日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1689259号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和55年5月26日に登録出願、第1類「化学品(他の類に属するものを除く)薬剤、医療補助品」を指定商品として、同59年5月29日に設定登録され、その後、平成7年9月28日及び同16年1月27日の2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第2487037号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成元年8月5日に登録出願、第28類「日本酒、洋酒、ビ-ル及びその他の酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、同4年12月25日に設定登録され、その後、同15年1月14日に商標権存続期間の更新登録がなされ、同16年6月16日に、第32類「ビール」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第2547925号商標(以下「引用C商標」という。)は、別掲(4)のとおりの構成よりなり、平成元年8月5日に登録出願、第28類「日本酒、洋酒、ビ-ル及びその他の酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、同5年6月30日に設定登録されたものであるが、その後、当該商標登録原簿の記載によれば、同15年6月30日に存続期間が満了し、同16年3月10日に登録の抹消がなされているものである。

3 当審の判断
(1)引用C商標について
引用C商標の商標権は、前記2のとおり、当該商標登録原簿の記載によれば、平成15年6月30日に存続期間が満了し、同16年3月10日に登録の抹消がなされているものであるから、この点に関する本願の拒絶の理由は解消した。
(2)引用A商標との類否について
本願商標は、別掲(1)のとおり、太線で半円の弧を描いたものを2つ並べ、それぞれの弧の下から、右下に向けて斜めの太い直線を2本平行に並べた構成よりなるものであり、出願人(請求人)が、その取扱いに係る商品「薬剤」等に使用して、広く一般に知られているものである。
これに対して、引用A商標は、別掲(2)のとおり、黒地長方形の上辺ほぼ中央から該長方形の中央部に向かって、白抜きの半円の弧をやや太い線で2つ平行に描き、それぞれの弧に続けて長方形の底辺右側に達する白抜きの2本の斜めの直線を平行に描いた構成よりなるものである。
そこで、本願商標と引用A商標の類否について検討すると、本願商標の構成は前記のとおりであるから、曲線と直線により構成された2本の太い線で表された力強い印象を与える独創的な図形であるのに対して、引用A商標は、まず黒地の長方形が強く印象づけられ、それを白抜きの曲線と同じく白抜きの斜めの直線からなる2本の平行線によって、黒地の3つの部分に分割したような印象を与える図形であるといえるものであるから、両者は、その構成及び受ける印象が相違し、加えて、本願商標が出願人(請求人)が使用して著名な商標であることとも相まって、これらを対比して観察したときはもとより、時と処を異にして離隔的に観察しても、互いに相紛れるおそれのない、外観上非類似の商標というのが相当である。
(3)引用B商標との類否について
本願商標は、前記のとおりの構成よりなるのに対して、引用B商標は、別掲(3)のとおり、大きさの違う2つの半円の弧を先細りの太い線で左右に並べて描き、左の小さい弧の下から右斜め下に向けて、右の大きい弧の下端部分を吸収するように、同じく先細りの太線で流れるような曲線を描き、さらに、その曲線の直下に該曲線とほぼ同一の形状の曲線を平行に描いてなる構成よりなるものであり、構成する線がすべて曲線で表されていることから、全体として、流れるような柔らかい印象を与えるものである。
してみると、本願商標と引用B商標とは、上記(2)と同様に、本願商標が著名な商標であることに加え、前記のとおりその構成及び受ける印象が明らかに相違するものであるから、これらを時と処を異にして離隔的に観察しても、互いに相紛れるおそれのない、外観上非類似の商標である。
(4)まとめ
したがって、本願商標と、引用A商標及び引用B商標が外観上類似するとし、その上で、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別 掲(1)
本願商標


別 掲(2)
引用A商標(登録第1689259号商標)


別 掲(3)
引用B商標(登録第2487037号商標)


別 掲(4)
引用C商標(登録第2487037号商標)

審決日 2005-01-19 
出願番号 商願2002-7319(T2002-7319) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (Y3032)
最終処分 成立  
前審関与審査官 渡邉 健司 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 三澤 惠美子
和田 恵美

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ