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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z03
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Z03
管理番号 1109779 
審判番号 不服2001-9693 
総通号数 62 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2005-02-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-06-08 
確定日 2004-12-06 
事件の表示 商願2000-15871拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「pHBalancer」の文字と「ペーハーバランサー」の文字とを二段に横書きしてなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年2月24日に登録出願、その後、指定商品については、原審における同13年1月24日付け手続補正書をもって、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き,つや出し剤,つや出し紙,靴クリーム,塗料用剥離剤」と補正されたものである。

第2 原査定の拒絶理由
原査定は、「本願商標は、『pH Balancer』、『ペーハーバランサー』の文字を併記してなるところ、指定商品との関係では、例えば、健康な肌の表面や頭髪は、酸性度(pH/ペーハー)が弱酸性(4ないし5.5)なので、これらを保護するために使用する化粧品等も、肌の表面や頭髪を弱酸性に保つものが適していることが知られているから、これを本願の指定商品中、『化粧品』等に使用しても、該商品の作用・効果については、『肌や髪質の酸性度(pH/ペーハー)を弱酸性に保ちバランスを整えるための商品』の如き意味合いを表すものと認識させるに止まり、単に商品の品質・用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審の判断
1 本願商標は、「pHBalancer」の文字と「ペーハーバランサー」の文字とを書してなるところ、その構成中の「pH」及び「ペーハー」の文字は、「酸性度(pH/ペーハー)」を意味し、「Balancer」及び「バランサー」の文字は、「釣り合い、平衡を保つ人」等の意を有することから、その構成全体をもって「酸性度のバランスを整えるもの」程度の意味を理解させるものというべきである。
2 そして、「pHBalancer」、「ペーハーバランサー」の語が上記意味合いをもって、「化粧品,せっけん類」等の商品分野において使用されている実情にあることは、以下のように当審における職権による証拠調べにより明らかである。
(1)「化粧品、せっけん類」等の商品において、皮膚、髪の毛等のペーハー(pH)バランスを整えることがこれらの健康を保つ手段の一つとして需要者、取引者の間に認識されているものとして、
(ア)「gooショッピング」ホームページ(http://shop.goo.ne.jp/)のうち「セピア」のホームページ(http://shop.goo.ne.jp/store/sepia/)中の「レクシオンペーハーコントロールローション(化粧水) 80ml入」を紹介するページ中で「レクシオンペーハーコントロールローション」は「シルクミネラルマックス」によって本来の力を引き出された成分が皮膚が持つ健康を取り戻す力を助ける、弱酸性、ノンアルコールのマイルドな化粧水です。」の記載があること。(http://shop.goo.ne.jp/store/sepia/gds/00087/)
(イ)「ロゼット株式会社」のホームページ(http://www.rosette.co.jp/)中の、「ペーハーシリーズ」の商品を紹介する中で、「敏感肌・乾燥肌などデリケートな肌の方のために素肌と同じ弱酸性pH5.5に調整されています。あなたの肌のpHバランスを保ち、素肌のうるおいを守ります。」の記載があること。(http://www.rosette.co.jp/products/ph.htm)
(ウ)「コスメ・ダイエットショップ/ハワイ・ワイキキの究極エステ&ネイル」のホームページ(http://www.kuub.com/)中の、「PH バランスローション」の商品を紹介する中で、「弱酸性にお肌を整えて、きれいな素肌へ」、「お肌のペーハーバランスを整えるのはもちろんのこと、オイリー肌の皮脂のコントロールと肌の赤味を抑える効果が高いローションです。」の記載があること。(http://www5b.biglobe.ne.jp/~kirei2/branch/suhadabijin/cleansing.htm)
(エ)「エステティックでもっと綺麗に!」のホームページ(http://www5b.biglobe.ne.jp/~kirei2/)中の、「クレンジング」の項で、「脂性肌・くすんだお肌の方には、肌に適度な水分を与え、皮脂分泌や皮膚のPH(ペーハー)バランスを保つようなジェルタイプのクレンジングをお薦めします。」の記載があること。(http://www5b.biglobe.ne.jp/~kirei2/branch/suhadabijin/cleansing.htm)
(オ)「スイスラインPerfume-from Strawberrynet」のホームページ中に、「スイスライン-AHA PHバランサー-Skincare」の記載があること。(http://www.strawberrynet.co.uk/japanese/_products/Swissline-Swissline-DayCare-jp.htm)
(2)上記効能をもった商品について「pH Balancer」あるいは、「pHバランサー」が使用されている例として、
(ア)「米国・エッセンシャルオイル(精油)のSHOP - COCO・えっせんしゃる」のホームページ(http://www.coco-essentiel.jp/in_frame7-haircareni.html?haircareni.html)上の、「ピーエイチ(pH)バランス・リンス」の項中に「このシンプルなpHバランサーリンスは、洗顔後もお試しになるとよいと思います。」の記載があること。(http://www.coco-essentiel.jp/haircareni.html#ph_rinse )
(イ)「アロマプラクティス」のホームページ(http://www.aroma-herb.com)上の「成分一覧表」の項、「クレンジング」、「パックトリートメント」の効能の欄に「PHバランサー」の記載があること。(http://www.aroma-herb.com/html/seibun.htm )
(ウ)「Euro Tan」のホームページ(http://www.eurotan.com/index.htm)上において、「pH Balancer」の記載があること。(http://www.eurotan.com/phbalancer.htm)
3 上記1及び2によれば、本願商標は、これをその指定商品中、「化粧品、せっけん類」等について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「酸性度のバランスを整えるもの」の意味をもって、その商品の効能、品質を表示したものと理解、認識するに止まるものと認められ、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのが相当であって、当該効能、品質を有さない「化粧品、せっけん類」等について使用した場合、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、これを取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-09-21 
結審通知日 2004-10-01 
審決日 2004-10-14 
出願番号 商願2000-15871(T2000-15871) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (Z03)
T 1 8・ 13- Z (Z03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 野上 サトル伊藤 三男 
特許庁審判長 茂木 静代
特許庁審判官 金子 尚人
山本 良廣
商標の称呼 ペーハーバランサー 

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