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審決分類 |
審判 一部申立て 登録を維持 Y093637384142 審判 一部申立て 登録を維持 Y093637384142 |
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管理番号 | 1108558 |
異議申立番号 | 異議2003-90806 |
総通号数 | 61 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2005-01-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-12-15 |
確定日 | 2004-11-15 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4708257号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4708257号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4708257号商標(以下「本件商標」という。)は、「モーティブ&クリエイティブ ソリューション」の文字と「MOTIVE&CREATIVE SOLUTION」の文字とを二段に横書きしてなり、平成14年12月10日に登録出願、第9類、第36類、第37類、第38類、第41類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同15年9月12日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、以下に示した登録第4513270号商標(以下「引用商標」という。)と「MOTIVE」の文字において外観上類似し、また、該文字より生ずる「モーティブ」の称呼において類似するものであり、本件商標の指定商品及び指定役務中の第9類「電子応用機械器具及びその部品,電子計算機用プログラム」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」は、引用商標の指定商品及び指定役務と同一又は類似するものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 【引用商標】 引用商標は、「MOTIVE」の文字を標準文字により書してなり、平成11年7月22日に登録出願、第9類及び第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同13年10月12日に設定登録されたものである。 (2)商標法第4条第1項第15号について 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、その業務に係る商品「コンピュータ、電子計算機用プログラム」及び同役務「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機用プログラムの提供」について、「MOTIVE」商標(以下「申立人商標」という。)を使用した結果、申立人商標は、本件商標の登録出願前には申立人の業務の係る商品及び役務を表示するためのものとして、周知、著名なものとなっていた事実が存するから、これに類似する本件商標を第9類に属する商品及び第42類に属する役務について使用するときは、該商品及び役務が申立人あるいはこれと何らかの関係がある者によって提供される商品及び役務であるかのように、商品の出所について誤認、混同を生じる可能性が高い。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 (なお、申立人は、「申立の理由(7)ないし(9)」において、取消しの理由を「商標法第4条第1項第10号に該当する」としているが、「申立の理由(2)」において「商標法第4条第1項第15号」の適用を主張し、かつ、「申立の理由(7)及び(8)」の具体的理由を総合的に勘案すれば、申立人は、「商標法第4条第1項第15号」の適用を主張しているものと判断することができるから、以下、本件商標が商標法第4条第1項第15号に該当するか否かについて検討した。) (3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。 3 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前記のとおり、「モーティブ&クリエイティブ ソリューション」、「MOTIVE&CREATIVE SOLUTION」の両文字を二段に書してなるものであるところ、これらの文字は、いずれも同一の書体で書され、全体として軽重の差なく表されているものである。 仮に、取引の実際において、本件商標を構成する「モーティブ&クリエイティブ ソリューション」若しくは「MOTIVE&CREATIVE SOLUTION」の文字全体が冗長にわたり、かつ、これより生ずると認められる「モーティブアンドクリエイティブソリューション」の称呼が冗長であるとの印象を与える場合があるとしても、本件商標中の「MOTIVE(モーティブ)」と「CREATIVE(クリエイティブ)」は、それぞれ「動機、目的」、「創造的な」などを意味する英語として、我が国においても比較的知られているものであり、これらの文字(語)が「&」で結合されている態様からすれば、その外観上の一体不可分性は強いものであり、また、その有する意味においても「動機と創造性」なる意味合いを想起させるものであるから、これより「モーティブ」、「MOTIVE」の文字部分を分離、抽出して称呼、観念するものとみることはできない。他に、本件商標中の「モーティブ」、「MOTIVE」の文字部分のみを独立して自他商品の識別標識として把握、認識しなければならない格別の理由は存しない。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「モーティブアンドクリエイティブソリューション」の一連の称呼を生ずるほか、該構成中の「モーティブ&クリエイティブ」、「MOTIVE&CREATIVE」の文字部分に相応して「モーティブアンドクリエイティブ」の称呼を生ずるものといわなければならない。 してみれば、本件商標より「モーティブ」の称呼をも生ずるとし、そのうえで本件商標と引用商標とが称呼上類似するものであるとする申立人の主張は、認めることはできない。 また、本件商標は、その構成中の「モーティブ」、「MOTIVE」の文字部分が独立して把握、認識されるものではないこと前記のとおりであるから、引用商標とは、外観において明らかに区別し得るものである。 その他、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき要素は見出せない。 したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観、観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (2)商標法第4条第1項第15号について 申立人は、申立人商標が本件商標の登録出願前より著名性を獲得していたとして、甲第11号証の1ないし甲第12号証の5を提出しているが、甲第11号証の1ないし15(インボイス写し)からは、申立人商標が使用された商品が日本に輸入されたものであるか明らかではなく不明といわざるを得ない。また、申立人商標が使用された商品が日本で実際にどの程度販売若しくは提供されたのかも不明である。申立人は、申立ての理由中で、2001年から2004年までの日本における売上高を示しているが、これを客観的に認めることができる証拠の提出はない。さらに、甲第12号証の1ないし5によれば、申立人商標がアメリカ合衆国、台湾、香港、中国、シンガポールに登録されている事実は認められるとしても、これらの事実が申立人商標の著名性を直ちに立証する証拠とはなり得ない。 そうすると、上記証拠をもってしては、申立人商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品「コンピュータ、電子計算機用プログラム」及び役務「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守、電子計算機用プログラムの提供」を表示するためのものとして、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。その他、本件商標が申立人の業務に係る商品及び役務と混同を生ずる商標であると認めることができる特段の理由は、見出せない。 したがって、本件商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、該商品及び役務が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれはない商標といわなければならない。 (3)むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2004-10-28 |
出願番号 | 商願2002-104238(T2002-104238) |
審決分類 |
T
1
652・
271-
Y
(Y093637384142)
T 1 652・ 26- Y (Y093637384142) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 小田 昌子 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
茂木 静代 三澤 惠美子 |
登録日 | 2003-09-12 |
登録番号 | 商標登録第4708257号(T4708257) |
権利者 | 株式会社NTTネオメイト中国ソリューション |
商標の称呼 | モーティブアンドクリエイティブソリューション、モーティブアンドクリエイティブ、モーティブアンドクリエーティブ、モーティブクリエイティブ、モーティブクリエーティブ、ソリューション |
代理人 | 清水 徹男 |
代理人 | 佐藤 勝 |
代理人 | 大西 育子 |
代理人 | 醍醐 邦弘 |