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審決分類 審判 一部無効 商4条1項11号一般他人の登録商標 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Z16
管理番号 1103188 
審判番号 無効2003-35414 
総通号数 58 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-10-29 
種別 無効の審決 
審判請求日 2003-10-03 
確定日 2004-08-23 
事件の表示 上記当事者間の登録第4340888号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第4340888号の指定商品中、第16類の「文房具類」についての登録を無効とする。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第4340888号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年8月26日に登録出願され、商標の構成を後掲(1)のとおり、「クエスチョンマーク(疑問符)」を顕著に画き、その下に「Question mark」の欧文字と「*」記号を配してなり、第16類に属する「文房具類」他、第3類、第14類、第16類、第18類、第21類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成11年12月3日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
請求人が、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本件登録無効の理由に引用する登録商標は、次の(a)及び(b)に示すものである。
(a) 昭和31年10月6日に登録出願され、商標の構成を後掲(2)のとおり、「クエスチョンマーク(疑問符)」を二つ顕著に描いてなるほか、他の構成要素とからなる展開個包箱様の図形とし、第51類「インキ」を指定商品として、昭和32年7月10日に設定登録され、現に商標権が存続期間中にある登録第505149号商標(以下「引用A商標」という。)。
(b) 昭和48年2月15日に登録出願され、商標の構成を後掲(3)のとおり、黒塗り方形内に「クエスチョンマーク(疑問符)」を白抜き風に描いてなり、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として、昭和52年8月9日に設定登録され、現に商標権が存続期間中にある登録第1290830号商標(以下「引用B商標」という。)。

第3 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第35号証を提出している。
<請求の理由>
1.商標法第4条第1項第11号
本件商標は、その登録出願日前の請求人の所有に係る引用A商標及び引用B商標と商標が類似し、その指定商品も同一又は類似するものである。
(1) 商標の類似について
本件商標は、「Question mark」の英文字と「?」の組み合わせより成るところ、「?」はその読みを説明的に書された「Question mark」の英文字と比較して圧倒的な割合で大書されているものであるから、全体構成に徴すればこの部分が看者の注意を最も強く惹起せしめるものといい得るところである。そうすると、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際において、これに接する取引者、需要者は、大書された「?」の部分に着目して、これの外観をもって取引に資するのが相当であるといわなければならない。また「Question mark」から「クエスチョンマーク」の称呼、観念(疑問符)も発生するものである。
他方、引用A商標及び引用B商標は、「?」を大書してなるものであるから、これよりは外観をもって取引に資されること明らかであって、これより生ずる「クエスチョンマーク」の称呼、観念(疑問符)をもって取引に資される場合のあることも決して少なくない。
してみれば、本件商標と引用A商標及び引用B商標とは、称呼及び観念を同一にする商標であり、両商標の外観上ついては、その着想、構図などの構成の軌を一にするものであるから、両者を時と処を異にして観察した場合には互いに相紛おそれがあるものといわなければならない。
(2) 商品の類似について
本件商標の第16類「文房具類」と引用A商標の指定商品「インキ」及び引用B商標の「文房具類」とは、指定商品が同一又は類似するものである。
(3) 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、商標法第46条第1項の規定により、その指定商品中、第16類「文房具類」については、その登録を無効とすべきものである。
2.商標法第4条第1項第15号
(1) 使用商標の著名性について
請求人は、後掲(1)及び(2)に示す商標である「?」を商品に付して、昭和27年頃から現在に至るまで大量に生産し販売してきたものであり、また、この商品については遅くとも昭和32年頃より新聞、雑誌、テレビ等を媒体として広範囲に広告、宣伝をしてきた。さらに、「?」を付した商品「フェルトペン、サインペン」は、請求人の取扱う主力商品の一つとして、昭和45年1月1日から現在に至まで「総合カタログ」に掲載し、商取引において継続して頒布している(甲第3号証ないし甲第32号証)。
このように、請求人の広告、宣伝の努力の結果、「?」は商品「フェルトペン、サインペン」の商標として不動の地位を築いてきたものである。
そして、「?」の付された商品「フェルトペン、サインペン」は、その優良性かつ便利性から学校、会社においては勿論のこと、一般家庭においても子供から大人まで広く利用され親しまれているものであることは日常生活においても経験するところである。
したがって、請求人の後掲(1)及び(2)に示す「?」の商標は、本件商標の出願日はもとよりそれ以前から全国的に遍く知られている著名商標になっているものといっても過言ではない。
(2) 商標の類似について
本件商標は、その構成中に圧倒的な割合で、請求人の著名商標をその要部に含んでなるものであるから、本件商標を指定商品中「フェルトペン、サインペン」に使用するときは勿論のこと、流通又は販売場所を共通にする「文房具」に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その商品が恰も請求人の取り扱いに係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ぜしめるおそれがあるといわなければならない。
(3) してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたというべきものであるから、商標法第46条第1項の規定により、その指定商品中、第16類「文房具類」については、その登録を無効とすべきものである。

第4 被請求人の答弁
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べている。
<答弁の理由>
1.商標法第4条第1項第11号
本件商標は、クエスチョンマーク(疑問符)と「Question mark」の欧文字及び「*」の記号よりなる外観であって、「クエスチョンマーク」(疑問符)の称呼、観念を生ずるものである。
これに対し、引用A商標は、クエスチョンマークと「マジックインキ」の文字及び「magicINK」の文字等からなる外観であって、(請求人も述べている長年月にわたる使用態様の経緯から、)「マジック」の称呼、観念を強く生ずるものである。
次に、引用B商標は、クエスチョンマークを変形させた図形を白抜きした色彩のある正方形からなる外観であって、白抜きの部分の形伏は、傾斜しており、かつ、曲線のみからなる特殊な形状である。(本件商標は、傾斜しておらず、かつ、直線を有する形状である。)したがって、全体として見るときは特異な図形との印象を与えるとともに、創作的な特異な図形として認識されるといえるものである。そして、引用B商標は、文房具の当業界に於ては、「マジック」インキとして、余りにも有名であって、需要者は、本件商標「クエスチョンマーク」と明らかに区別されるはずである(混同を生ずることはあり得ない)。
上述のように、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とは、外観、称呼及び観念において非類似であり、したがって、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2.商標法第4条第1項第15号
引用A商標及び引用B商標が、請求人の業務にかかる商品「文房具類」の商標として需要者の間において広く認識されていたものであるとしても、本件商標と引用A商標及び引用B商標とは、上述のとおり、互いに紛れることのない別異の商標であり、本件商標から引用A商標又は引用B商標を想起するものとはいい難く、他に本件商標と引用A商標又は引用B商標が取引上混同を生ずるとすべき格別の事情も見出し得ない。
つまり、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とは類似しないものであり、かつ、本件商標を指定商品第16類「文房具類」に使用した場合、その商品が請求人または請求人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について取引者・需要者に誤認混同させるおそれのないものである。
さらに、具体的に反論すると、引用A商標及び引用B商標は、「マジック」の商標として需要者の間において広く認識されていることは、本商標権者も認めるところである。しかし、引用A商標・引用B商標は、「マジック」インキとして余りに周知であるが故に、かえって、「クエスチョンマーク」としては全然認識されることはあり得ない。
上述のように、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3.まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。

第5 当審の判断
1.商標法第4条第1項第11号について
(1) 本件商標は、後掲(1)のとおりであるところ、その構成中、中央に大きく表示された「?」の図形と「Question mark」の文字よりは、「クエスチョンマーク」(疑問符)の称呼及び観念を生ずるものと認められる。
他方、引用A商標及び引用B商標は、後掲(2)及び(3)のとおりであるところ、その構成からみて、中央に顕著に表示された図形部分も「?」を画いたものと容易に理解されるものであって、独立して自他商品の識別機能を果たすと認められるものであるから、これより、「クエスチョンマーク」(疑問符)の称呼及び観念を生ずるものと認められる。
そうすると、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とは、「クエスチョンマーク」(疑問符)の称呼及び観念を共通にするものといわなければならない。
(2) また、後掲のとおり本件商標構成中の「?」の図形と、同じく引用A商標及び引用B商標構成中の「?」の図形とは、詳細にみればドット部と接する上部の末端箇所ないし全体の傾斜に相違はあるが、両者は構成の軌を一にするというべきであって、その相違点を強く記憶し印象付けて別異の図形として識別して取引に資される程のものとはいい難いものであり、外観上も相紛らわしく、類似するものといわなければならない。
(3)してみれば、本件商標は、引用A商標及び引用B商標とは、外観、称呼及び観念において同一又は類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品中第16類「文房具類」は、引用A商標及び引用B商標の指定商品とは同一又は類似の商品と認められるから、本件商標は、その指定商品中第16類「文房具類」については、商標法第4条第1項第11号に該当する商標というのが相当である。
2.まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号について検討するまでもなく、その指定商品中第16類「文房具類」については、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 <後掲>
(1) 本件商標




(2) 引用A商標


(詳細な色調は原本参照)

(3) 引用B商標


審理終結日 2004-06-24 
結審通知日 2004-06-25 
審決日 2004-07-09 
出願番号 商願平10-73299 
審決分類 T 1 12・ 26- Z (Z16)
最終処分 成立 
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 内山 進
高野 義三
登録日 1999-12-03 
登録番号 商標登録第4340888号(T4340888) 
商標の称呼 クエスチョンマーク 
代理人 小泉 勝義 
代理人 中谷 武嗣 
代理人 吉武 賢次 
代理人 宮嶋 学 
代理人 矢崎 和彦 
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