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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 Z0942 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z0942 |
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管理番号 | 1103068 |
審判番号 | 不服2002-9558 |
総通号数 | 58 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-10-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-05-28 |
確定日 | 2004-09-07 |
事件の表示 | 商願2001-1431拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第9類、及び第42類の願書記載の商品・役務を指定商品・役務として、平成13年1月12日登録出願、その後、指定商品については、平成14年5月28日付手続補正書をもって、第9類「電気通信機械器具」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらにより構成される設備の設計,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4419815号商(以下、「引用1商標」という。)標は、「ユビキタス」の片仮名文字を標準文字により書してなり、平成11年11月17日登録出願、第9類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成12年9月22日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4419816号商標(以下、「引用2商標」という。)は、「UBIQUITOUS」の欧文字を標準文字により書してなり、平成11年11月17日登録出願、第9類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成12年9月22日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4429770号商標(以下、「引用3商標」という。)は、別掲(2)に示したとおりの構成よりなり、平成11年12月17日登録出願、第9類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成12年11月2日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4539735号として登録された商願2000-70542号商標(以下、「引用4商標」という。)は、「ユビキタス・ブルー」の片仮名文字と「Ubiquitous-Blue」の欧文字を「/(スラッシュ)」を介し一連に「ユビキタス・ブルー/Ubiquitous-Blue」と横書きに表してなり、平成12年6月8日登録出願、第37類、第38類及び第42類の商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、平成14年2月1日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲(1)に示すとおり、小さな黒円を中心に、両先端を細く収束させ、屈曲部分を太くした鈎状の図形2個を、その細長い部分を、一方の釣は左下方向へ向け、他方の鈎は右上方向に向け、それぞれの屈曲した鈎状となっている部分が互いに向かい合うように組み合わされているものであって、全体として、上下及び左右に対角線上に対称図形となるように配され、右側の鈎状の下部が、「UBIQUITOUS」と「MEDIA」の文字の間に位置する構成よりなるところ、構成中の図形、及び各文字は外観上まとまりよく一体に表されているものであり、構成中「UBIQUITOUS」の文字が「至る所に存在する」の意味を有し、「MEDIA」の文字が、「媒体」の意味合いを有するものであることから、その文字部分全体として「至るところに存在する媒体」の如き意味合いを把握することのできるものである。 また、文字部分全体より生じると認められる「ユビキタスメディア」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。 そして、たとえ、構成中「UBIQUITOUS」と「MEDIA」の文字の間に一文字分程度の空白があって、そこに前記したように、鈎状図形の先端が位置していたとしても、かかる構成においては、「UBIQUITOUS」の文字部分のみに看者が注目し、該文字部分より生じる称呼をもって、取引に資するとはいい難いものであり、むしろ文字部分全体をもって一体のものと認識し把握されるとみるのが自然である。 そうすると、本願商標は、その文字部分全体に相応して「ユビキタスメディア」の称呼のみを生ずるものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標より「ユビキタス」の称呼をも生ずるとし、そのうえで、引用1、2、及び4商標と称呼上類似するものとした、原審の判断は妥当なものとはいえず、この理由をもって、本願を拒絶すべきでない。 次に、引用3商標と本願商標の類否について検討するに、本願商標は、前記に示したとおりの構成よりなり、他方、引用3商標は、別掲(2)で表示したとおりの構成よりなるところ、本願商標と同様に、円を中心に2個の鈎状の図形と文字よりなるものであるが、引用3商標は、黒色楕円の中に、白抜き楕円を中心に、2個の鈎状の図形を楕円の中心部側を短く両先端を細長く収束させたものであり、両商標は、それぞれの鈎の形、中心に位置する円の大きさと形、及び黒色と黒色楕円の中に白抜きで表したものという顕著な差異を有し、商標中の文字部分も大きく異なることから、両商標は、明らかに異なる印象を与えるものであり、時と所を異にしてみても、外観上、相紛れる虞のない非類似の商標というを相当とする。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の理由は、妥当ではなく、取消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(1) 本願商標 別掲(2) 引用登録第4429770号商標 |
審決日 | 2004-08-25 |
出願番号 | 商願2001-1431(T2001-1431) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(Z0942)
T 1 8・ 262- WY (Z0942) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 神田 忠雄 |
特許庁審判長 |
佐藤 正雄 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 中束 としえ |
商標の称呼 | ユビクイタスメディア、ユビキタス、ユビクイタス |
代理人 | 石川 義雄 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 小出 俊實 |