• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z25
管理番号 1099964 
審判番号 不服2003-1894 
総通号数 56 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-08-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2003-02-06 
確定日 2004-06-24 
事件の表示 商願2001-111332拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「PARKA ROCK」の欧文字(標準文字)を書してなり、第25類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成13年12月13日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、平成14年10月24日付け手続補正書をもって、第25類「被服,水泳帽,えり巻き,靴下,スカーフ,足袋,足袋カバー,バンダナ,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,ヘッドバンド,運動用特殊靴」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標は、その構成中に商品名パーカ(フード付き上着)を表示する「PARKA」 の文字を含むものであるから、これを本願指定商品に使用した場合、本願商標に接する取引者・需要者は、該商品がパーカであると認識するので、本願指定商品中パーカ以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願商標は、以下の登録商標(3件)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
<引用された登録商標>
(a)登録第2186737号商標(以下「引用1商標」という。)は、「ROCK」と「ロック」の文字を二段に書してなり、昭和62年2月6日登録出願、第22類に属する登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成元年11月28日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(b)登録第2220773号商標(以下「引用2商標」という。)は、「ロック」と「ROCK」の文字を二段に書してなり、昭和63年5月19日登録出願、第17類に属する登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年4月23日に設定登録され、その後、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
(c)登録第2467581号商標(以下「引用3商標」という。)は、「L」の文字をレタリングした「LOCK」の文字を書してなり、平成元年3月17日登録出願、第24類に属する登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年10月30日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第16号について
本願商標は、「PARKA ROCK」の文字からなるところ、その構成中前半の「PARKA」の文字は、各種英和辞典によれば、「極寒の地で用いるワイシャツ型のフード付き毛皮製上着、ヤッケ、アノラック型のフード付きジャケットまたは上っ張り;腰まで長さがあり、スキーヤー、ハンター、軍人などが用いる」等を意味する英語として記載されており、また、その表音としての「パーカ」の文字も外来語として日常的に広く用いられているものであって、例えば、「広辞苑(第五版)」の「パーカ【parka】」の項には、「腰丈、フード付きの上着・コート。極寒地で着用する毛皮製の上着に由来。」と記載され、また、「原色染織大辞典(淡交社発行)」によれば、「エスキモーの着る毛皮外套。現在一般には、防寒・防風、スポーツ用のフード付の上衣を指す。」と記載されている。
そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その指定商品中の「被服」との関係では、前半の「PARKA」の部分を「フード付きの上着・コート」ほどの意味合いをもって理解するものといえるから、これを本願商標の指定商品中「パーカ(フード付きの上着・コート)」以外の商品について使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。
(2)商標法第4条第1項第11号について
引用3商標については、平成15年7月23日に「本商標権の登録の抹消」の登録がなされ、すでに当該商標権は消滅しているものである。
そこで、本願商標と引用1及び2商標との類否について判断するに、本願商標は、「PARKA ROCK」の文字からなるところ、その構成中前半の「PARKA」の文字は、前記(1)のとおり、「フード付きの上着・コート」ほどの意味合いをもって理解され、自他商品の識別標識としては認識され得ない部分というのが相当であるから、本願商標に接する取引者、需要者は、後半の「ROCK」の文字部分を自他商品の識別標識としての機能を果たす部分であると把握し、その文字に相応して生ずる「ロック」の称呼及び「岩」の観念をもって取引に資する場合も決して少なくないものといわざるを得ない。
他方、引用1及び2商標は、「ROCK」ないし「ロック」の文字よりなるところ、その構成文字に相応して、単に「ロック」の称呼及び「岩」の観念が生ずるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、それぞれから生ずる「ロック」の称呼及び「岩」の観念を共通にする類似の商標と認められ、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第16号及び同法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2004-01-08 
結審通知日 2004-01-16 
審決日 2004-02-02 
出願番号 商願2001-111332(T2001-111332) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z25)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 富田 領一郎 
特許庁審判長 宮下 正之
特許庁審判官 土井 敬子
佐藤 達夫
商標の称呼 パーカロック、パルカロック 
代理人 好宮 幹夫 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ