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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Y010419314042 |
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管理番号 | 1096863 |
異議申立番号 | 異議2003-90318 |
総通号数 | 54 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2004-06-25 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2003-06-09 |
確定日 | 2004-04-05 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4651639号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4651639号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件異議申立てに係る登録第4651639号商標(以下「本件商標」という。)は、「西武環境開発」の文字を横書き(標準文字)してなり、平成14年4月5日に登録出願、下記の商品及び役務を指定役務及び指定役務として、同15年3月7日に設定登録されたものである。 <指定商品及び指定役務> 第1類「肥料」 第4類「燃料,工業用油,工業用油脂」 第19類「プラスチック製建築専用材料,リノリューム製建築専用材料,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,合成建築専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,石材」 第31類「飼料,飼料用たんぱく」 第40類「燃料及び工業用油の加工,廃棄物の収集・分別及び処分,廃棄物の再生」 第42類「公害の防止に関する試験又は研究」 2 登録異議の申立ての理由 本件登録異議の申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、その登録を取消されるべきものであると申立て、その理由を要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証(枝番を含む。)を提出している。 申立人は、本件商標は、「SEIBU」、「セイブ」又は「西武」の文字からなる又はそれらの文字を含む登録第2176988号商標、登録第1302938号商標、登録第2229872号商標、登録第1329872号商標及び登録第4123872号商標を引用して、それらの登録商標と称呼、観念上類似するものであり、かつその指定商品及び指定役務も同一又は類似のものである。 また、商標「西武」「SEIBU」は、申立人「株式会社西武百貨店」が1949年以来、百貨店で販売する各種商品、提供するサービスについて現在まで使用し、また西武鉄道株式会社や鉄道グループ各社が提供する各種サービスについても長年使用してた結果、昭和40年代には、広く知られているものである。 そして、本件商標は、申立人及び申立人が全国各地で経営する百貨店の店舗名、西武鉄道株式会社を始めとする鉄道グループ各社の著名な略称である「西武」の文字を含むものであり、また「西武」を含む本件商標を指定商品又は指定役務に使用するときは、その商品又は役務が申立人又は西武鉄道グループに係る者又はそれらの者と何らかの関係のある者と出所の誤認を生じるおそれがある。さらに著名商標「西武」を含む本件商標の登録を他人に認めることは、競業秩序の維持を目的とする商標法の趣旨に反するものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、第8号、第15号及び第7号に該当するものであって、その登録を取り消すべきである。 3 取消理由通知 当審は、商標権者に対し、意見書を提出するための相当の期間を指定して、要旨以下のとおりの取消理由を通知した。 (1)申立人の主張及び提出に係る各証拠(甲号証)によれば、「西武」の文字は、申立人(株式会社西武百貨店)及び「西武鉄道株式会社」を中心とする西武グループ各社(以下「申立人ら」という。)の出所を表す商標(以下、「西武」の文字からなる商標を「引用商標」という。)として、全国的に周知・著名なものと認められる。 そして、西武グループの会社には、上記西武百貨店、西武鉄道の他、西武バス、西武ハイヤー、西武運輸、伊豆箱根鉄道、近江鉄道、西武車両、ヨドセイの運輸関係の会社、コクド、プリンスホテル、西武ゴルフ、西武ライオンズ、西武トラベル、豊島園、西武レクレエーションの観光関係の会社及び西武建設、西武建材、西武総合設備、西武不動産、西武不動産販売、西武造園、西武商事、西武電設工業の建設・不動産・販売関係の会社(甲第6号証)が含まれていて、その業種も多岐にわたっていることからして、同グループ内の各社の業務に係る商品又は役務も相当な範囲に及んでいるとみられるものであり、また、申立人らは各種の指定商品及び指定役務について「SEIBU/西武」、「西武」の文字からなる登録商標を所有していることが認められる。 (2)しかして、本件商標は、その構成前項1のとおりであるところ、その構成中の語頭部分に引用商標と同一の「西武」の文字を有し、その後半部分に環境に関わる開発の意味合いを容易に理解させる「環境開発」の文字を連結してなることから、この商標全体として「西武における環境開発」の如く感得し、「西武」の文字部分が商品又は役務の出所を表すものとして顕著な部分とみられるとみるのが相当である。 (3)以上の事実よりすると、本件商標をその指定商品又は指定役務について使用をしたときは、これに接する取引者、需要者は、引用商標を連想又は想起し、その商品又は役務が申立人ら又は申立人らと何らかの関連を有する者の業務に係るものであるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。 (4)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものといわざるを得ないものである。 4 商標権者の意見 商標権者は、前項3の取消理由の通知に対し、指定期間が経過するも、何ら意見を述べるところがない。 3 当審の判断 本件商標は、前項3で述べたとおり、商標法第4条第1項第15号に該当するものと認められるので、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものとする。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2004-02-13 |
出願番号 | 商願2002-27698(T2002-27698) |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Z
(Y010419314042)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 福島 昇 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
富田 領一郎 小川 有三 |
登録日 | 2003-03-07 |
登録番号 | 商標登録第4651639号(T4651639) |
権利者 | 西武環境開発株式会社 |
商標の称呼 | セーブカンキョーカイハツ、セーブ |
代理人 | 涌井 謙一 |
代理人 | 山本 典弘 |
代理人 | 鈴木 正次 |
代理人 | 鈴木 一永 |