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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項5号 簡単でありふれたもの 登録しない Z06 |
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管理番号 | 1095143 |
審判番号 | 不服2001-9415 |
総通号数 | 53 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-05-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2001-06-07 |
確定日 | 2004-02-26 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第103698号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第6類「くぎ,ねじ,ねじくぎ,ボルト,ナット,リベット,ワッシャー,その他の金属製金具」を指定商品として、平成11年11月15日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、一般に商品の規格・型式・品番などを表わすための記号・符号として、取引上類型的に、普通に用いられている欧文字2字の『TT』の文字と、数字の『2000』を結合してなる『TT2000』の文字を書してなるものであり、この表示方法からなる本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標と認められる。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおりであるところ、構成各文字のセリフ(線の末端の飾り)が細い直線で直角に繋がっている点や太線と細線の組み合わせの具合等を踏まえれば、所謂モダンローマンと称される書体によって「TT 2000」の文字を書したものと容易に認識し得るものであり、特異な書体で表したものとは到底いうことができないものである。このことは、「レタリングデザイン」(発行所 株式会社グラフィック社)の133頁及び「改訂 基本レタリング」(発行所 株式会社鳳山社)の77頁に掲載のモダンローマンの書体によって表された欧文字及びアラビア数字と本願商標の構成各文字を比べてみても、十分に裏付けられるところである。 請求人は、「TT」の文字の横線部が一体化され、独特な装飾文字となっていると主張するが、本願商標は、上述のとおり、構成各文字が所謂モダンローマンと称される一般的な書体によって書されたものと容易に認識し得るものであり、しかも、「TT」の文字の隣には「2」と「0」を間隔をあまり置かずに列べて「2000」の文字を表しており、このような構成の中にあっては、「TT」の文字の横線部がつながった状態で表されていても、看者をして、それを欧文字2文字が一体化した装飾文字と認識し、その部分に特段の注意が惹かれるというよりは、単に、欧文字2文字の「TT」とアラビア数字の「2000」を結合させて「TT 2000」と書したものと認識するにとどまるとみるのが相当である。 そして、本願商標を構成する「TT 2000」の文字には特定の親しまれた熟語的意味合いを見出すことができない一方で、本願商標の指定商品を取り扱う業界においては、性能、機能、寸法、形状などにより商品が多様にわたるところ、それらを分類、整理するために、欧文字2文字にアラビア数字を組み合わせて、商品の規格、型式、品番などを表わす記号又は符号として、取引上、普通に用いている実状がある。 してみれば、本願商標は、その指定商品に使用するときは、それに接する取引者、需要者をして、商品の規格、型式、品番等を表わしたものと理解し、記号又は符号の一つとして認識するにとどまると認められるから、自他商品の識別標識として機能し得ない極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であり、取り消すことができない。 なお、請求人は、「商標 第4版」(網野誠 著)によれば、「3M」や「LR-50」が登録されているとして、本願商標も登録されるべきである旨主張している。しかし、請求人主張の「3M」の事案は昭和38年審判第3314号の審決を、また、「LR-50」の事案は昭和46年審判第9300号の審決をさすものと思料するところ、これら事案の商標は、前者が「3M」の文字と「スリーエム」の文字を併記したもの、また、後者が「LR-50」の文字と「エルアール50」の文字を併記したものであり、その審決に徴すれば、併記された片仮名等の文字の存在故に登録すべき旨の結論に至ったものであること明らかであるから、本願商標とは事案を異にするものであり、これをもって、本願商標も登録されるべきとする請求人の主張は採用することができない。加えるに、「商標 第4版」(網野誠 著)では、片仮名文字が併記されていない「3M」については商標法第3条第1項第5号に該当する事例(昭和37年審判第2550号)として紹介しており、本願商標を同号に該当するとした上記認定、判断とも整合するといえるものである。 また、請求人は、欧文字3文字以上のものは原則として同号に該当しないとしてきた従来の審査実務と矛盾するとも主張しているが、本願商標は、上記のとおり、欧文字2文字とアラビア数字を結合したものであって、欧文字3文字以上で構成されているものではなく、本願商標を同号に該当するとした上記認定、判断は従来の審査実務と何ら矛盾するものではないから、この点においても、請求人の主張を採用することはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
本願商標 |
審理終結日 | 2003-09-17 |
結審通知日 | 2003-09-26 |
審決日 | 2003-10-07 |
出願番号 | 商願平11-103698 |
審決分類 |
T
1
8・
15-
Z
(Z06)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 神田 忠雄 |
特許庁審判長 |
小林 薫 |
特許庁審判官 |
林 栄二 岩崎 良子 |
商標の称呼 | テイテイニセン、テイテイニゼロゼロゼロ、ティーティーニセン、ティーティーニゼロゼロゼロ |
代理人 | 木下 洋平 |