ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z03142425 |
---|---|
管理番号 | 1095075 |
審判番号 | 不服2002-2236 |
総通号数 | 53 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-05-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-02-12 |
確定日 | 2004-04-20 |
事件の表示 | 商願2000-129856拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「CanCam」の欧文字と「キャンキャン」の片仮名文字とを二段に横書してなり、第3類、第9類、第11類、第12類、第14類、第18類、第21類、第24類、第25類、第32類及び第33類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成12年12月4日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、同13年10月25日、同13年11月30日及び同14年2月12日付けの手続補正書によって、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,薫料,化粧品,歯磨き,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製靴飾り,貴金属製喫煙用具,身飾品(『カフスボタン』を除く。),カフスボタン,宝玉及びその模造品,宝玉の原石,キーホルダー」、第24類「織物(畳べり地を除く。),畳べり地,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,シャワーカーテン,織物製トイレットシートカバー,布製ラベル,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(『靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具』を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第556538号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、昭和34年7月18日登録出願、第36類「足袋、その他本類に属する商品」を指定商品として、同35年9月28日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成13年9月19日に第25類「被服(頭から冠る防虫網・あみ笠・すげ笠・ナイトキャップを除く。),ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,地下足袋,運動用特殊衣服,マラソン足袋」とする書換登録がなされたものである。 同じく、登録第1838136号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和56年6月9日登録出願、第19類「家庭用サウナ風呂」を指定商品として、同61年1月24日に設定登録され、その後、平成7年12月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 同じく、登録第2056227号商標(以下「引用C商標」という。)は、「KANKAN」の欧文字と「かんかん」の平仮名文字とを二段に横書きしてなり、昭和61年5月15日登録出願、第17類「寝具類」を指定商品として、同63年6月24日に設定登録され、その後、平成10年7月21日に商標権の存続期間の更新登録がなされているものである。 同じく、登録第2426583号商標(以下「引用D商標」という。)は、「カンカン」の片仮名文字を横書きしてなり、平成1年12月5日登録出願、第7類「建築または構築専用材料、セメント、木材、石材、ガラス」を指定商品として、同4年6月30日に設定登録されたものである。 同じく、登録第2573402号商標(以下「引用E商標」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成3年9月3日登録出願、第13類「大型缶把持具、その他本類に属する商品」を指定商品として、同5年9月30日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4090461号商標(以下「引用F商標」という。)は、「CANCAN」の欧文字と「カンカン」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成8年4月6日登録出願、第25類「履物」を指定商品として、同9年12月12日に設定登録されたものである。 同じく、登録第4339091号商標(以下「引用G商標」という。)は、「カンカン」の片仮名文字と「CANCAN」の欧文字とを二段に横書きしてなり、平成10年10月12日登録出願、第3類「せっけん類,化粧品,つや出し剤,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤,自動車用芳香剤、家庭用芳香剤その他の薫料」を指定商品として、同11年11月26日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、下段に書された片仮名文字部分が、欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから、これより「キャンキャン」の称呼を生ずるものである。 他方、引用A商標は、別掲に示したとおり、図形の下部に「カンカン」の文字を縦書きしてなるものであるから、その構成中の「カンカン」の文字部分に相応して「カンカン」の称呼を生ずるものである。 次に、引用B商標は、別掲に示したとおり、「HOME」と「SAUNA」の文字とを二段に横書きし、その右部に「Kan〜Kan」の文字を顕著に横書きしてなるところ、その構成中の「HOME SAUNA」の文字は、その指定商品の品質を表示するものであるから、自他商品の識別標識としての機能を有する部分は「Kan〜Kan」の文字にあるというのが相当である。そうすると、引用B商標は、その構成文字全体に相応して「ホームサウナカンカン」の一連の称呼を生ずるほかに、顕著に書された右部の「Kan〜Kan」の文字部分に相応して、単に「カンカン」の称呼をも生ずるものである。 次に、引用C商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、下段に書された平仮名文字部分が、欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから、これより「カンカン」の称呼を生ずるものである。 次に、引用E商標は、別掲に示したとおり、「CANKAM」(「C」と「K」が他の文字に比べて大きく書されている。)の文字を白抜き状に横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「キャンカム」及び「カンカム」の各称呼を生ずるものである。 次に、引用F商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、下段に書された片仮名文字部分が、欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから、これより「カンカン」の称呼を生ずるものである。 次に、引用G商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、上段に書された片仮名文字部分が、欧文字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく判断し得るものであるから、これより「カンカン」の称呼を生ずるものである。 そこで、本願商標より生ずる「キャンキャン」の称呼と、引用AないしC並びにF及びG商標より生ずる「カンカン」の称呼とを比較するに、この両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音及び第3音において、「キャ」と「カ」の音に差異を有するものであるから、共に4音構成という比較的短い称呼において、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼する場合には、語調・語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 次に、本願商標より生ずる「キャンキャン」の称呼と、引用B商標より生ずる「ホームサウナカンカン」の称呼とを比較するに、この両称呼は、その音構成を著しく異にするものであるから、それぞれを一連に称呼する場合には、語調・語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 次に、本願商標より生ずる「キャンキャン」の称呼と、引用E商標より生ずる「キャンカム」の称呼とを比較するに、この両称呼は、後半における「キャン」と「カム」の2音に差異を有するものであるから、共に4音構成という比較的短い称呼において、この差異が称呼全体に与える影響は決して小さいものとはいえず、それぞれを一連に称呼する場合には、語調・語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 次に、本願商標より生ずる「キャンキャン」の称呼と、引用E商標より生ずる「カンカム」の称呼とを比較するに、この両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含む、4音中3音を異にするものであるから、それぞれを一連に称呼する場合には、語調・語感が異なり、互いに相紛れるおそれはないものというべきである。 また、本願及び引用AないしC及びEないしG商標の構成は前記のとおりであるから、外観においては相紛れるおそれはなく、さらに、本願商標は、特定の意味合いを有しない造語と認められるものであるから、観念については比較することができない。 してみると、本願商標と引用AないしC及びEないしG商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。 したがって、本願商標が引用AないしC及びEないしG商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。 さらに、本願商標は、その指定商品について前記のとおりに補正された結果、引用D商標の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められるものである。 その結果、本願商標の指定商品は、引用D商標の指定商品と類似しない商品となった。 したがって、商標の類否について判断するまでもなく、本願商標が引用D商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別 掲 (1)引用A商標 (2)引用B商標 (3)引用E商標 |
審決日 | 2004-04-08 |
出願番号 | 商願2000-129856(T2000-129856) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Z03142425)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 富田 領一郎 |
特許庁審判長 |
小川 有三 |
特許庁審判官 |
早川 文宏 岩内 三夫 |
商標の称呼 | キャンキャン、カンカン、キャンキャム、カンカム |
代理人 | 吉武 賢次 |
代理人 | 矢崎 和彦 |
代理人 | 小泉 勝義 |