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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20117921 審決 商標
不服201018107 審決 商標
不服200214319 審決 商標
不服201019367 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z30
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない Z30
審判 査定不服 商3条2項 使用による自他商品の識別力 登録しない Z30
管理番号 1095044 
審判番号 不服2002-20078 
総通号数 53 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-05-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2002-10-15 
確定日 2004-03-25 
事件の表示 商願2001-85296拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、後掲のとおりの構成よりなり、第30類「中華料理用調味料」を指定商品として、平成13年9月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、『中華あじ』の文字を普通に用いられる方法で表示してなるところ、インターネットによれば、この文字は、『コンソメ』『鶏ガラスープ』等と並んで調味料又はスープのように表示しているものであるから、これを指定商品中『前記文字に照応する商品(例えば、中華料理用調味料)』について使用するときは、単に前記商品が中華料理用の味付けをするものであること、すなわち、商品の用途、品質を表示したものと理解されるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断される。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張(要旨)
1.「中華あじ」という語の商品名としての使用について
(1)「中華あじ」という語は、出願人が昭和52年に中華料理用の顆粒状調味料の商品名として使用を始めたものであり、それ以前も以後も「中華あじ」と同名の商品が他業者から販売されたことは無い。
インターネットにおいて商品「中華あじ」について正確に(商標と一般名称を区別して表記しようという意識をもって)記載しているものがあれば、いずれもその商品のメーカーは「味の素株式会社」等と付記されているのであり、他のメーカーによる「中華あじ」なる商品の販売例を見つけることは一切ない。例えば、検索ツールで検索ワードを「の中華あじ」として入力すれば「味の素株式会社の中華あじ」が数十件検出されるのみでそれ以外のメーカーの「中華あじ」はまったく検出されないことを確認できる。
(2)「中華あじ」の語は、出願人の商品「中華あじ」の発売によってはじめて世に出た語であり、この商品と無関係に日本語で一般的に「中華あじ」という表現が使われることはまずない。
この語を中華料理用の調味料として認識している者があるとすれば、それはすなわち出願人の商品を見聞きしたことがあるからにほかならず、例えばインターネットのレシピ紹介等で材料として「中華あじ」を推薦しているものがあれば、それは出願人「味の素株式会社」が販売する中華料理用調味料「中華あじ」の使用を薦めているということである。
繰り返しとなるが、インターネットにおいてコンソメ、鶏がらスープ等と並べて書かれている例は、サイト作成者が一般名であるかのごとく誤認しているか、或いは商標と一般名称を区別して表記しようという意識が無いことに起因するものであり、これらの事実をもって一般の需要者が「中華あじ」を一般名称として捉えるということの証拠にはならないのである。
2.本願商標「中華あじ」は、出願人による長年の使用により、いわゆる特別顕著性を獲得し、商標法第3条第2項の規定に該当するに至っているものであることについて
(1)「中華あじ」の語を分析すれば、「中華」の語と「あじ(味)」の語を結合した簡易な構成であるから、「中華の味付けを行う」という意味を一般的に想起しやすいものであるということは否定しないところであるが、出願人はこの名称の調味料商品を昭和52年に発売して以来、約25年にわたって継続して販売しているのであり、その長年の使用実績によって「中華あじ」の語は出願人の販売する中華料理用調味料を指標するものとして既に周知になっているものと考える。
(2)出願人は本商標を長年にわたって使用している事実を示す証拠として、別の手続補足書に添付して第1号証乃至第第67号証を提出する。
(3)この商品は、新発売時に当時テレビ等で人気のトップにあった黒柳徹子氏をイメージキャラクターとして採用し、コマーシャル活動を展開、発売から短期間に高い認知度を得ることに成功した。また女性誌を中心に継続的に広告掲載を行い、主婦層においてはこの商品を知らない者がほとんどいない程によく知られた商品となった。そしてこの商品は、中華料理専用調味料という新たな市場を作り、現在ではいずれのスーパーマーケットにおいても定番として商品が置かれ、陳列スペースは常設されている。
(4)出願人の使用する「中華あじ」の書体は、発売後数年は漢字と平仮名文字の大きさに差異のあるデザイン文字を採用していたが、その後は漢字と平仮名文字を同サイズに揃えたデザイン文字を採用し、既にその文字を20年余にわたり使用している。
(5)しかして、本件商標「中華あじ」は、出願人による長年の使用により、いわゆる特別顕著性を獲得し、商標法第3条第2項の規定に該当するに至っているものと考える次第である。
以上の通りで本件商標は商標法第3条第1項第6号の規定に該当しないものであり、本件商標「中華あじ」は商標としての識別力を十分に有するものである。

4 当審の判断
1.商標法第3条第1項第3号について
本願商標は、後掲のとおりの構成よりなるところ、該構成文字である「中華あじ」の文字は、その指定商品との関係よりすれば、「中華味」の意味合いを極めて容易に看取させ、これを表したものと認められるものである。
そして、「中華味」の文字は、「中華料理の味」という程の意味合いを理解させる語として、食品業界はもとより広く一般に認識されているといえるものであり、新聞、雑誌、インターネット等において、一般的に普通に用いられて使用されている語である。
そして、上記のとおり使用されている実情としては、例えば、次のような新聞記事及びインターネットによるホームページの情報等により、その一端をうかがい知ることができるところである。
(1)「電子レンジで温めるカップスープ「ランチプラス」発売へ/ハウス食品」(2003.09.25 東京朝刊 13頁)
「ハウス食品は、電子レンジで温めるカップスープ「ランチプラス」シリーズを29日に発売する。具にベーコンとタマネギなどを使ったコンソメ味と、ハムとタケノコなどが入った中華味の2種類がある。」
(2)「第6回ファベックス2003:三栄フーズ、味にこだわった調
味料の名脇役」(2003.04.02 日本食糧新聞)
「三栄フーズ(株)(東京都足立区、03・3850・6081) ▽出展品目=焼き肉のたれ、顆粒だしシリーズ(からだし鶏がら・中華味・オイスタソース・XO醤・海鮮だしの素)など ▽メッセージ=一九七三年の創業以来、同社は常に“味”にこだわり、スープ、ソースなど調味料の製品作りに取り組んできた。」
(3)「『ペヤング大盛やきそば中華味』発売(まるか食品)」(2003.02.28 日本食糧新聞)
「まるか食品(群馬県伊勢崎市、0270・32・8182)は、カップ麺「ペヤング大盛やきそば中華味」を2月17日から発売した。麺に秘伝の醤油を加え、香ばしさをほのかに引き立たせ、中華ソースがよく馴染む弾力のある麺。ソースは濃厚な醤油をベースにチキン・ポークで味に濃厚さを出し、中華風を感じさせる味わい。」
(4)「知って得する情報:石井食品『春雨サラダ』」(2002.09.10 百歳元気新聞)
「春雨にクワイ、ニンジン、タケノコ、キクラゲをふんだんに加え、サッパリした中華味に仕上げた。」
(5)「『広東麺』シリーズ3品発売(カネボウフーズ)」(2002.04.29 日本食糧新聞)
「カネボウフーズ(東京都港区、03・5446・3596)は、カップ麺「広東麺」シリーズ3品を3月4日から全国でリニューアル発売した。今回は『李錦記』の中華調味料を使用し、本格中華味を再現した。」
(6)「[MONOもの語り]ドレッシング 300種以上、続く成長」(2002.01.29 東京夕刊 7頁)
「ドレッシングは健康志向の高まりや外国産野菜の輸入増加などに支えられ、不況下でも珍しく、右肩上がりの成長を続けている。国内では、キユーピーが一九五八年にフレンチ味を発売したのが始まりだ。生野菜を食べる習慣が定着するに従って、大正時代から発売されていたマヨネーズと共に家庭に浸透。六五年にはしょうゆ味が登場し、外食産業が盛況となったころからは中華味など種類が飛躍的に広がった。」
(7)「万能中華調味料『ヤマサ炒め味<20ml袋・カレンダータイプ>』発売(ヤマサ醤油)」(2000.07.07 日本食糧新聞)
「ヤマサ醤油(株)(営業本部=東京都中央区、03・3668・1521)は、手軽に中華味が楽しめる万能調味料のカレンダータイプを、6月下旬から全国に新発売した。」
(8)「[みんなの広場]私も早速、干し豆腐を作りました=主婦・国枝弘子・57」(1997.02.13 東京朝刊 5頁 社説)
「料理のレパートリーが増えてとてもうれしい気持ちです。お味は、みそ味、しょうゆ味、中華味など、どれもこれもおいしいことでしょう。保存食ばかりの炊き合わせの一品も作りたいものです。」
(9)「鍋物調味料特集 鍋つゆ=中華味で普及狙う」(1996.11.25 日本食糧新聞)
「鍋つゆの今冬の注目メニューは『中華』。ヤマサは『中華寄せ鍋専科』(白湯味、三〇〇ミリリットル・二八〇円)、ヒゲタは『中華ラーメン鍋つゆ』(四川風みそ味、しょうゆ味、各二〇〇ミリリットル・三〇〇円)を8月に新発売した。『寄せ鍋のつゆは、まだ家庭内での手作り率が約八〇%と高い分野。家庭で調味しにくい中華味で普及を狙う』(ヤマサ)。」
(10)「[ものモノ]中華味の手軽な卓上調味料」(1987.09.02 東京夕刊 7頁)
「『できたての料理にかけるだけで、おいしさが一段とアップします。風味は日本人に好まれるオイスター、豆板醤など四タイプ。中華料理はもちろん、和・洋のさまざまな料理にも使って味の世界を広げて下さい』(ライオン・殖栗太郎広報部副主席)。『マコーミック かける醤』。」
(11)ホームページ「中華味のスープ」
(http://www.geocities.co.jp/Foodpia/2035/Re115_02.htm)
(12)ホームページ「シンプルやまいも中華味」
(http://www.geocities.co.jp/PowderRoom-Rose/9874/Recipe-SimpleYamaimo.html)
(13)ホームページ「中華味の湯豆腐」
(http://kurashi.hi-ho.ne.jp/diet/cooking/recipe09/recipe514.html)
(14)ホームページ「中華味におすすめのトッピング」
(http://www.kurumayaramen.co.jp/chuka.htm)
(15)ホームページ「オリジナル・パン 中華味」
(http://www.keiyogas.co.jp/cont/cooking/recipe/pa/Pa/PA_010.html)
(16)ホームページ「牛肉と青菜の中華味ご飯」
(http://www.keiyogas.co.jp/cont/cooking/recipe/chu/CHU/CHU_022.html)
(17)ホームページ「春キャベツのロールサラダ(中華味)」
(http://www.jrt.co.jp/radio/harikiri/cooking2/20020419.htm)
(18)ホームページ「エコ豚ピカタ風中華味」
(http://www.ecoton-club.com/new/cook/cook2.html)
以上の事実を総合的に勘案すると、本願商標の「中華あじ」の文字は、その構成文字が漢字の「中華」と平仮名文字の「あじ」とを結合してなるものであったとしても、上記新聞記事等に記載された「中華味」の意味合いしか認識させ得ないものであるから、これをその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「中華料理の味付けの調味料」であるという程の意味合いしか認識しないものとみるのが相当であり、商品の品質、用途を表示したものと理解するにとどまるものであるから、結局、本願商標は、商品の品質、用途を表示したものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、これをその指定商品「中華料理用調味料」に使用したときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当するものといわざるを得ない。
2.商標法第3条第2項について
請求人(出願人)は、本願商標について使用による特別顕著性を獲得したとして、当審において、平成15年1月8日付け手続補足書により、証拠方法第1号証ないし第67号証を提出している。
そこで、請求人(出願人)提出の各号証について検討すると、本願商標が請求人(出願人)の業務に係る指定商品に使用されてきたことは確認し得るが、それらは全て、「味の素」、「AJINOMOTO」(「A」の文字部分がレタリングされている。)の文字と共に使用されているものであって、本願商標のみが独立して指定商品に使用されて社会的に自他商品識別標識機能を備えるに至ったという本願商標の使用例は確認することができなかったものである。
また、本願商標の「中華あじ」の文字は、ややレタリングされた文字ではあるが、この程度は通常普通に用いられる平易な文字商標といえるものであるから、これをその指定商品「中華料理用調味料」に使用したとしても、同義語である識別力を有しない「中華味」の文字を直観させるものであって、上記各号証によっては、いまだ、本願商標は、自他商品の識別標識としての機能、すなわち特別顕著性を獲得していないものであるというのが相当である。
したがって、本願商標が、その指定商品に使用され、請求人(出願人)の業務に係るものとして、取引者、需要者間に広く認識されるに至っているとは認められないものであるから、本願商標が商標法第3条第2項に該当するものであるとする請求人(出願人)の主張は、これを採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 本願商標

審理終結日 2004-01-27 
結審通知日 2004-01-27 
審決日 2004-02-13 
出願番号 商願2001-85296(T2001-85296) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Z30)
T 1 8・ 17- Z (Z30)
T 1 8・ 272- Z (Z30)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 渡邉 健司 
特許庁審判長 田辺 秀三
特許庁審判官 柳原 雪身
井出 英一郎
商標の称呼 チューカアジ 
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