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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 Z1937
管理番号 1093717 
審判番号 不服2001-23037 
総通号数 52 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2004-04-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-12-25 
確定日 2004-03-29 
事件の表示 商願2000- 58439拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「アウターサーキット」の文字(標準文字による。)を書してなり、第19類「合成建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),木材」及び第37類「熱絶縁工事,建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事」を指定商品とし、平成12年5月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『外側の、外部の』等の意味を有する『アウター』の文字と、『巡回、回線』等の意味を有する『サーキット』の文字とを、一連に普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、建築物を取り扱う業界においては、外断熱工法や二重の通気層を用いてそこに自然エネルギーを生かした換気システム等を取り入れて、建物の内と外を温度的に区別し暑さ寒さを遮断する能力に優れた、省エネルギー対策型住宅が開発されている実情があることよりすれば、全体として『外断熱・二重通気構造における断熱・気密層の外側通気層』を認識させるに過ぎないものであるから、本願商標をその指定商品・役務について使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品・役務であることを認識することができないものというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における職権証拠調べ結果通知
当審おいて、職権証拠調べを行った結果、「アウターサーキット」の名称を使用しているインターネットのホームページが発見されたので、その結果を請求人に別途通知した。

4 職権証拠調べに対する意見
請求人は、証拠調べ通知に対して、「通知された『アウターサーキット』の語の記載のあるインターネットのホームページは、請求人と建築工法の技術について実施許諾契約を締結し、既に契約を解除した者、若しくは、現在も契約関係にある者により作成されたものがほとんどであって、かつ、ホームページの内容は、請求人のパンフレットを転載したものである。したがって、本願商標が一般名称、あるいは建築材料・建築工事等を表す専門的・技術的な用語として使用されているとは言い難いものである。本願商標『アウターサーキット』の文字からは直接的・具体的な意味合いを把握させることはないものであり、該文字部分は、不可分な造語からなるものとみるのが妥当である。」旨主張し、あわせて、請求人に係るパンフレット等を提出している。

5 当審の判断
本願商標は、「アウターサーキット」の文字よりなるものであるところ、これよりは、原査定説示のごとき意味合いを看取できないばかりでなく、これがその指定商品又は指定役務の品質又は質等を、直接的かつ具体的に表示するものとは認められないものである。
また、当審において職権証拠調べを行いその結果を通知したが、請求人より提出された意見書及びパンフレット等によれば、「アウターサーキット」の語が掲載されたホームページは、請求人と現在又は過去において契約関係にある(あった)者によって作成されたものと認め得るものである。
そうとすると、「アウターサーキット」の文字が、取引上、本願指定商品又は指定役務を取り扱う業界において、商品の品質又は役務の質を表示するものとして、普通に使用されているものとは認めることができない。
してみれば、本願商標は、特定の語義若しくは意味合いを有しない造語よりなるものというべきであって、これをその指定商品又は指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを十分に認識することができるものというべきである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものでなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2004-03-12 
出願番号 商願2000-58439(T2000-58439) 
審決分類 T 1 8・ 16- WY (Z1937)
最終処分 成立  
前審関与審査官 小出 浩子 
特許庁審判長 小川 有三
特許庁審判官 早川 文宏
岩内 三夫
商標の称呼 アウターサーキット 
代理人 柳野 隆生 

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