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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Y11
審判 全部申立て  登録を維持 Y11
管理番号 1091974 
異議申立番号 異議2003-90326 
総通号数 51 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2004-03-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2003-06-16 
確定日 2004-02-04 
異議申立件数
事件の表示 登録第4652619号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4652619号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4652619号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲1に示すとおり、「MagMat」の文字を表してなり、平成14年5月17日に登録出願され、第11類「固定式LPガス貯槽用温水加温装置,可搬式LPガス容器用温水加温装置,その他の暖冷房装置,浴室ユニット,工業用炉,ボイラー,冷凍機械器具,業務用衣類乾燥機,業務用食器乾燥機,ごみ焼却炉,太陽熱利用温水器,電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,アイスボックス,家庭用浄水器,浴槽類,ガスランプ,石油ランプ,あんか,洗浄機能付き便座,化学物質を充てんした保温保冷具,火鉢類」を指定商品として、平成15年3月14日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての要点
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下の(1)及び(2)に示す各登録商標(以下「引用商標」という。)を引用し、引用商標は申立人の業務に係る商品「懐中電灯」を表示するものとして、米国をはじめ日本においても本件商標の出願日前である平成14年4月末には、引用商標は日本国内において周知著名となっていたところ、本件商標からは、構成全体より生じる「マグマット」の称呼のほか、単に「マグ」の称呼が生じ、引用商標からは、「マグ」の称呼が生じるから、本件商標と引用商標とは、称呼において類似し、また、その指定商品も「電球類及び照明用器具」について抵触するものである。さらに、本件商標は、かかる著名な引用商標と類似し、本件商標がその指定商品につき使用された場合、引用商標が付された申立人の販売する商品と出所の混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、その登録を取り消すべきであるとしている。
<引用商標>
(1)登録第2704457号商標は、後掲2のとおり、図形と「MAG」の文字を表してなり、平成4年3月31日に登録出願され、第11類「電球類および照明器具」を指定商品として、平成7年2月28日に設定登録されたものである。
(2)登録第4173462号商標は、「MAG」の文字を横書きしてなり、平成5年3月12日に登録出願され、第11類「懐中電灯,その他の電球類及び照明用器具」を指定商品として、平成10年7月31日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本件商標は、後掲1のとおり、「MagMat」の文字よりなるところ、構成各文字は、同じ書体で、等間隔に、かつ、黄色と橙色によりグラデーションされた如くに彩色し、その構成態様は統一性をもって纏まりよく一体的に看取し得るばかりでなく、これより生ずる「マグマット」の称呼も一気一連に称呼し得るものであり、かつ、これよりは、何ら特定の意味合いを看取し得ない一種の造語と認識し把握されるものというべく、常に前記一連の称呼のみをもって取引に資される固有の商標とみるのが自然である。
これに対して、申立人に係る引用商標は、その構成後掲ないし前記のとおり、図形と「MAG」または「MAG」の文字とするものであって、いずれの場合も、それら文字より生ずる「マグ」ないし「エムエイジイ」の称呼をもって取引に資されるものといえる。
そこで、両者の類否についてみると、本件商標は、その構成文字に相応して「マグマット」の一連の称呼のみを生ずるものであること前記のとおりであり、一方、引用商標は、「マグ」ないし「エムエイジイ」の称呼を生ずるものであるから、両者はその構成音数、音の配列を著しく異にし、彼此聞き誤る虞はなく、また、外観の点においては、両者は全体の外観印象を異にし、彼此見誤る虞はなく、さらに、観念の点においては、本件商標が造語であり、引用商標からも特定の観念を生ずるものでなく、両者は比較し得ないものであるから、結局、両者は何ら紛れる虞のない非類似の商標であって、互いに別個の商標とすべきものである。
そして、引用商標が本件商標の登録出願時及び登録査定時に需要者の間に広く認識されていたとの点は、申立人の提出した全証拠によってもこれを認めるに足りず、他にその事実を認め得る証拠はない。むしろ、申立人の提出した証拠によれば、申立人が「懐中電灯」について使用の「MAG-LITE」(これの読みを片仮名表記した商標ないし社会通念上同一といえる商標を含む。)は、本件商標の登録出願時及び登録査定時に、用途的に限られた懐中電灯という商品分野において、我が国の取引者、需要者の間に一定程度知られるに至っていた事実を認めるに止まるものである。
そうすると、本件商標は前記のとおり、引用商標とは別個のものであり、ほかに、両者間にその出所を混同させる要因は見出せないから、本件商標を「電球類及び照明用器具」に使用される場合を想定しても、取引者、需要者が引用商標を連想、想起するものとはいえないし、本件商標をその他の指定商品について使用しても、これに接する需要者が直ちに引用商標を想起し、申立人の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 <後掲>
1 本件商標


(色調については原本参照。)


2 登録第4173462号商標


異議決定日 2004-01-16 
出願番号 商願2002-45862(T2002-45862) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Y11)
T 1 651・ 271- Y (Y11)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大川 志道 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 高野 義三
茂木 静代
登録日 2003-03-14 
登録番号 商標登録第4652619号(T4652619) 
権利者 岩谷産業株式会社
商標の称呼 マグマット、マグ、エムエイジイ 
代理人 山内 信俊 
代理人 下坂 スミ子 
代理人 高橋 美智留 

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