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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
無効200589053 審決 商標
無効200689047 審決 商標
無効200035300 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z05
審判 全部申立て  登録を維持 Z05
管理番号 1088704 
異議申立番号 異議2002-90871 
総通号数 49 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2004-01-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-12-16 
確定日 2003-11-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第4604566号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4604566号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録異議の申立てに係る登録第4604566号商標(以下「本件商標」という。)は、「EVIVE」の欧文字を標準文字とし、2000年(平成12年)12月18日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成13年6月15日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同14年9月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
(1)本件登録異議の申立てに引用する登録商標
登録第4301590号商標(以下「引用商標」という。)は、「AMEVIVE」の欧文字を横書きしてなり、1998年(平成10年)7月6日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成10年8月11日に登録出願、第5類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同11年8月6日に設定登録されたものである。
(2)類似する商標であることについて
「薬剤」は国際的に流通する商品であり、日本の市場における取引者・需要者の中には外国人も少なからず混在していることから、商標保護について、日本人のみに限定して判断すべきでない。そして、本件商標「EVIVE」から生じ得る「エヴィヴ」の称呼は、外来音「ヴィ」「ヴ」を含むものであり、一方、引用商標は、「アメヴィヴ」の称呼を生じる。これを国際音声学協会の音声字母表に従って表記すると、前者は〔e-vi-v〕後者は〔a-me-vi-v〕となる。そして、外国人たる取引者からみれば、〔e-vi-v〕と〔a-me-vi-v〕は極めて聴別困難とされる。また、本件商標を構成する「EVIVE」の文字は、引用商標の「AMEVIVE」にそっくりそのまま含まれているので、外観上類似する商標と推定される。
わが国の取引者・需要者中には、外国人も含まれる以上、本件商標は、引用商標と外観・称呼において相紛れるおそれがあり、商標法4条1項11号に該当するので、その商標登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標の商標権について、その商標登録原簿を調査するに、平成15年8月5日に本件商標の商標権の登録が抹消されていることが確認でき、既に、この商標権は消滅しているものである。しかしながら、その商標登録原簿によると、当該商標権は、設定登録時から権利の登録の抹消がされた平成15年8月5日までの間、有効に存続したものと認められ、本件登録異議の申立ての対象たり得る商標権が存在することとなる。
そこで、本件商標が商標法4条1項11号に違反して登録されたか否かについて検討する。
(2)本件商標及び引用商標は、その構成を前項1及び2で述べたとおり、前者は「EVIVE」の欧文字よりなり、後者は「AMEVIVE」の欧文字からなるので、それらの文字に相応して容易に前者からは「エヴィヴ」の称呼、後者からは「アメヴィヴ」の称呼が生じるものと認められる。
そうすると、本件商標と引用商標の称呼「エヴィヴ」と「アメヴィヴ」とは、3音と4音の音数に差があり、また称呼上区別するのに影響の大きい語頭部分に「エ」と「アメ」の相違があることから、これらの称呼を一連に発音しても相紛らわしいものということはできない。
また、両商標を外観上からみても、引用商標は、本件商標と同じ構成文字である「EVIVE」の欧文字を含むものであるが、その「EVIVE」の文字部分が自他商品を識別する上で、特に注目される部分とすべき特段の事情も見出し得ないので、引用商標は、一連一体のものとして把握されるものとみるのが相当であり、両商標は外観上も相紛らわしいものということはできない。また、両商標は親しまれた意味を理解させるものともいえない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念について総合的に勘案しても、相紛らわしく、商品の出所について混同させるおそれのある類似する商標ということはできない。
なお、申立人は、本件商標の指定商品中「薬剤」の取引に関して、わが国における取引者、需要者としての外国人における欧文字に対する取引の実情、注意力をも基準とすべき旨主張し、異議理由を述べているものと理解されるが、本件商標と引用商標が類似しないことについては上述のとおりであり、また、申立人は、本件登録異議の申立てに関連して、わが国における取引者、需要者層における外国人の取引の実情、商標に対する注意力等商標の類否判断の基礎となるべき実情について、何ら具体的な主張及び証拠の提出がないので、その申立人の主張は採用できない。
したがって、本件商標は、商標法4条1項11号に違反して登録されたものとは認められないので、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録(設定登録時から権利の登録の抹消がされた平成15年8月5日までの間の登録)を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2003-11-11 
出願番号 商願2001-54555(T2001-54555) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (Z05)
T 1 651・ 261- Y (Z05)
最終処分 維持  
前審関与審査官 渡口 忠次荻野 瑞樹 
特許庁審判長 宮下 正之
特許庁審判官 平山 啓子
宮川 久成
登録日 2002-09-13 
登録番号 商標登録第4604566号(T4604566) 
権利者 ガリレオ ラボラトリーズ インコーポレイテッド
商標の称呼 イイビーブ、エビーブ 
代理人 西津 千晶 
代理人 青山 葆 
代理人 樋口 豊治 

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