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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z25 |
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管理番号 | 1088654 |
審判番号 | 不服2002-20907 |
総通号数 | 49 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2004-01-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2002-10-28 |
確定日 | 2003-12-18 |
事件の表示 | 商願2001- 81828拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「UMIN CHU」及び「海人」の文字を二段に横書きしてなり、第25類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成13年9月10日に登録出願され、その後、指定商品については、同15年9月3日付け手続補正書により、第25類「Tシャツ,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,ずきん,すげがざ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,バンド,ベルト,履物」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。 (1)登録第1829492号商標(以下「引用商標1」という。)は、「アマ」及び「AMA」の文字を二段に横書きしてなり、昭和58年11月22日登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同60年12月25日に設定登録、その後、平成8年5月30日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。 (2)登録第3231091号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成5年6月29日登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト」を指定商品として、同8年11月29日に設定登録されたものである。 (3)登録第4479463号商標(以下「引用商標3」という。)は、「海人」の文字を標準文字で表してなり、平成12年5月29日登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス漏れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,潜水用機械器具,レギュレーター,アーク溶接機,家庭用テレビゲームおもちゃ,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,メトロノーム」を指定商品として、同13年6月1日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、引用商標3の指定商品と同一又は類似の商品はすべて削除されたと認められるものである。その結果、本願商標と引用商標3とはその指定商品において抵触しないものとなった。 したがって、引用商標3を引用して、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。 (2)本願商標は、「UMIN CHU」及び「海人」の文字を二段に書してなるところ、「海」の文字の上に「UMIN」の文字を、「人」の文字の上に「CHU」の文字をそれぞれ小さめに配してなるものである。 そして、その構成中の「海人」の文字は、「漁師」の意味を有する語であるが、広辞苑などの辞書によると「カイジン」、「アマビト」、「アマ」等の読みを有するものであって、常に一つの読みを特定できるものとはいえない。 また、沖縄地方においては、漁師のことを「ウミンチュ」といい、「海人」の文字が当てられている実情がある。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用する場合、本願商標の構成上、上段の「UMIN CHU」の文字が下段の「海人」の読みを表したものと看取されるものであることと相俟って、これに接する取引者、需要者は、「UMIN CHU」の文字が「海人」の読みを特定したものと認識し、これより生じる「ウミンチュ」の称呼をもって取引に資するものと判断するのが相当である。 してみれば、本願商標は、「ウミンチュ」の称呼及び「漁師」の観念を生じるものといえる。 一方、引用商標1は、「アマ」及び「AMA」の文字よりなり、また、引用商標2は別掲のとおり、図案化された「AMA」の文字よりなると認められるところ、両者はそれぞれその構成文字に相応して「アマ」の称呼が生じるものである。そして、「アマ」の読みを有するものとして、「天」、「亜麻」、「尼」、「海人」、「海女」、「アマチュア」等(広辞苑第5版)が挙げられることよりすれば、「アマ」又は「AMA」の文字より直ちに特定の観念を想起、認識するとはいい難いものであるから、引用商標1及び2は、一定の観念が常に生じるとはいい得ないものとみるのが相当である。 そうしてみると、本願商標と引用商標1及び2は、外観及び称呼においては明らかに相違するものであり、また、本願商標からは「漁師」の観念を生じるのに対し、引用商標1及び2からは「漁師」の意味を含め、数多くの全く異なった意味を理解させ、常に漁師の観念を生じるものではなく、かつ、「ウミンチュ」が沖縄地方の独特の方言であることを考慮すれば、観念においても相紛らわしいものとみることはできないとみるのが相当であるから、結局、本願商標と引用商標1及び2は、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても相紛らわしいものとみることはできないものである。 したがって、本願商標と引用商標1及び2は、互いに類似する商標ということはできないから、引用商標1及び2を引用して、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取り消しを免れない。 その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別 掲 引用商標2 |
審決日 | 2003-11-26 |
出願番号 | 商願2001-81828(T2001-81828) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(Z25)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 富田 領一郎 |
特許庁審判長 |
宮下 正之 |
特許庁審判官 |
土井 敬子 佐藤 達夫 |
商標の称呼 | ウミンチュ、カイジン、ウミヒト、アマ |
代理人 | 福島 康文 |