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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z09
管理番号 1085251 
審判番号 不服2001-1513 
総通号数 47 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-11-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-02-06 
確定日 2003-09-18 
事件の表示 平成11年商標登録願第117760号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「コスモパネル」の文字を横書きした構成よりなり、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機」を指定商品として、平成11年12月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原審において、「本願商標は、登録第2032986号商標(以下「引用1商標」という。)、登録第2528542号商標(以下「引用2商標」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨を認定、判断して、本願を拒絶したものである。
引用1商標は、「コスモ」のカタカナ文字を横書きしてなり、昭和54年10月4日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として同63年3月30日に設定登録され、その後、平成10年2月24日に存続期間の更新登録がなされたが、同11年1月20日に商標権の一部取消し審判(平成10年第30186号)の確定により、その指定商品中「電子応用機械器具」についての登録が取り消されているものであり、
引用2商標は、「cosmo」の欧文字を横書きした構成よりなり、平成元年4月7日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として同5年4月28日に設定登録され、その後、同11年1月20日に商標権の一部取消し審判(平成10年第30183号)の確定により、その指定商品中「電子応用機械器具」についての登録が取り消され、同15年2月25日に存続期間の更新登録がなされているものであって、いずれも現在有効に存続しているものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「コスモパネル」の文字よりなるものであるが、構成文字全体として特定の観念を表す親しまれた既成の語とは認められず、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならないとする特別な事情も見出せないものであるところ、構成中の「パネル」の文字は、「鏡板、羽目板、規格寸法で製造された板、角形の展示板」などを意味する外来語として我が国でも親しまれた外来語であって、本願商標は「コスモ」と「パネル」の語を結びつけたものと容易に理解でき、印象されるものといえる。
また、指定商品を取り扱う事業者ないしこの種商品の取引者・需要者間においては、「パネル」の語が、「配電盤」を意味し、または表示する語として理解され、使用されていることが、我が国における各種辞書の記載(例えば、(1)(株)岩波書店刊「広辞苑第5版」の「パネル【panel】」の項目の解説における「配電盤の盤。列盤。」の記述、(2)(株)小学館刊「ランダムハウス英和辞典の「panel」の項目の解説における「7 〔電気〕パネル盤:配電盤(switchboard)または制御盤(controlboard),あるいはコード・ジャック・リレーなど一式を備えた配電[制御]装置区画盤.」の記述、(3)(株)三省堂刊「コンサイスカタカナ語辞典」の「パネル」の項目の解説における「配電盤<昭>」の記述等より窺い知ることが出来るものである。
そうとすると、本願商標中の「パネル」の文字は、指定商品との関係では、これに接する者をして、商品名称的に理解され、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認識されて、使用者の業務に係る商品に付される標識(商標)と商品名とが併記されることの多い取引の実際にあっては、商標使用者の意図とは必ずしも関係なく、商品に付された商標中の要部を適宜抽出して記憶し、取引にあたる場合の多いことの事例に徴すれば、本願商標構成中、それ自体自他商品識別標識たり得るものと認められる「コスモ」の文字部分に着目し、該部分より生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないとみるのが相当であるから、本願商標は該文字より単に「コスモ」の称呼をも生ずるものといわざるを得ない。
他方、引用各商標からは、その綴りから「コスモ」の称呼を生ずるものと認められる。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観上の相違を考慮するとしても、なお、該「コスモ」の称呼において互いに紛れ易い類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標と引用各商標とは、称呼において類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、本願商標を、商標法第4条第1項第11号に該当するとの理由をもって拒絶した原査定は妥当なものであって、これを取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2003-07-15 
結審通知日 2003-07-22 
審決日 2003-08-07 
出願番号 商願平11-117760 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 鈴木 慶子 
特許庁審判長 小林 薫
特許庁審判官 岩崎 良子
薩摩 純一
商標の称呼 コスモパネル、コスモ 
代理人 安藤 淳二 

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