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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 042
管理番号 1085220 
審判番号 取消2002-31178 
総通号数 47 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-11-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2002-10-08 
確定日 2003-09-29 
事件の表示 上記当事者間における登録第3139623号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第3139623号商標(以下「本件商標」という。)は、商標の構成を願書に記載のとおりとし、平成4年9月30日に登録出願され、指定役務を第42類「医業・健康診断,あん摩・マッサージ及び指圧,栄養の指導,美容,日本料理を主とする飲食物の提供」として、平成8年4月30日に商標権の設定登録がされたものである。
なお、本件審判の請求の予告登録は、平成14年10月30日にされている。

第2 請求人の主張
請求人は、「商標法第50条第1項の規定により本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由を要旨次のとおり述べている。
<請求の理由>
請求人が調査した結果、本件商標は商標権者により、少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定役務には使用されていないことが判明した。したがって、本件商標は取消されるべきものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第19号証(枝番を含む。)を提出している。
<答弁の理由>
被請求人は、本件審判求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定役務について本件商標を使用し、登録以後今日に至るまで指定役務について継続して使用しているものであるから、商標法第50条の規定には該当しない。
(1) 商標権者は、「会社案内」に記載されているとおり栄養補助食品である深海魚鮫肝油等の販売会社として昭和53年2月に設立された(乙第2号証)。その後、業務範囲を「美容・健康体質改善施設の運営」、「食生活の関する全般の指導・企画」等にまで広め、体質改善、健康増進を実践するために昭和53年6月に内部組織である「正食と健康を守る会」を結成し、現在では全国に260の支部と3000名余りの会員数を擁するまで成長した(乙第2号証、乙第4号証、乙第9号証)。
なお、被請求人の「本店」の住所地は、乙第3号証に掲げた「登記簿謄本」に記載された、「静岡県三島市大場1087番地の79」であるが、「会社概要」に示されたとおり「静岡県駿東郡長泉町東野駿河平143-22」に本社事務所を設けて活動している(乙第2号証、乙第3号証)。
さらに、被請求人は、上記活動等を実践するための施設として、昭和62年7月に「駿河平診療所」及び「鍼灸治療院」を併設した「富士ウエルネス研修(体質改善)センター」を竣工した(乙第2号証、甲第4号証)。この「富士ウエルネス研修センター」は、被請求人の通常使用権者として本件商標を使用する権原を得ている。
なお、上記「正食と健康を守る会」及び「富士ウエルネス研修センター」は、被請求人と同じ「静岡県駿東郡長泉町東野駿河平143-22」に所在している(乙第2号証ないし乙第4号証)。
(2) 被請求人は、「富士ウエルネス研修センター」で便秘・宿便・腐敗便解消健康法を医師等の医療従事者の指導下「3ヶ月体質改善コース」等により実践している。この「3ヶ月体質改善コース」は、「スタートチェック」、「研修」、「自宅実践」、「3ヶ月チェック」で構成されている。
「富士ウエルネス研修センター」では、血液循環法、遠赤外線療法、身体測定・血液検査等の「医業・健康診断」、自立神経の調整として鍼・灸・温灸・マッサージ・バンキー等の「あん摩・マッサージ及び指圧」、シャワラン(肛門内洗浄)療法、メンタルヘルス療法等の治療等の「美容」、食事と栄養補助食品療法等の「栄養の指導」,「日本料理を主とする飲食物の提供」という本件商標の指定役務に係る全ての行為が行われている。
上記の事実は、「正食と健康を守る会」の「健康休暇」と題するパンフレット(乙第6号証)、「富士ウエルネス研修センター」の「心と体の悩みにすぐ答える」と題するパンフレット(乙第7号証)、「正食と健康を守る会」発行の会員誌「正食と健康」(乙第8号証)に明記されている。
乙第6号証ないし乙第8号証のパンフレットには、本件商標が付されており、また、本件商標の取消審判予告登録日前である平成12年12月25日付の静岡県三島郵便局の郵便日付印が押印されている。したがって、これらにより同日時点において同証拠が既に存在していたことが証明される。
更に、「正食と健康を守る会」が発行する「心身革命」の第114頁ないし121頁には、会の活動及び内容が記載されており、同書の裏表紙・外カバーには、上記役務の提供を行う者の標章として本件商標が記載されている(乙第9号証)。
(3) また、被請求人は、「会社案内」(乙第2号証)及び「正食と健康を守る会」の「健康休暇」と題するパンフレット(乙第5号証)に示すように地域に根ざした「スマイルサロン健康館」を平成6年6月熊本、札幌、その他の地域に開設し、指定役務である「栄養の指導」、「あん摩・マッサージ及び指圧」及び「美容」を行っている。
乙第10号証は、平成11年12月1日の撮影に係る「正食と健康を守る会」が本件商標をもって上記役務の提供を行っている「スマイルサロン健康館」(熊本支部:熊本県熊本市水前寺公園)の店舗外観及び屋外看板等の写真であり、乙第11号証は、平成13年5月8日撮影に係る「スマイルサロン健康館」(札幌支部:札幌市中央区)の屋外看板等の写真である。また、乙第12号証は、「正食と健康を守る会」の「スマイルサロン健康館」(神戸支部)で配布されているパンフレットの写しである。
これらの書証によって、本件商標が継続して表示されていることが証明される。
(4) 乙第13号証ないし乙第17号証は、被請求人である株式会社新健食,「正食と健康を守る会」及び「スマイルサロン健康館」が指定役務に関する会員との通信用に使用している便箋・封筒類であり、その文書の発信人欄に本件商標が表示されている。
これらの便箋・封筒類については、平成12年12月25日付の静岡県三島郵便局の郵便日付印が押印されている。したがって、同日時点において同証拠が真正に存在していたことが証明される。
(5) 乙第18号証には、「スマイルサロン健康館」の会員入会甲込書である。さらに、被請求人が指定役務を提供する際に使用しているる「正食と健康を守る会」の会員章として配布しているバッジを乙第19号証として提出する。

第4 当審の判断
被請求人(商標権者)が、本件商標を本件審判の取消対象商品について所定の時期において使用していた事実を証明するものとして提出した乙第1号証ないし乙第19号証の各商品カタログ等の取引書類を徴するに、通常使用権者といえる「富士ウエルネス研修センター」及びこれに併設される「駿河平診療所」「鍼灸治療院」が本件商標と社会通念上同一と認められる標章を「医業・健康診断,あん摩・マッサージ,栄養の指導」に関する役務に使用していることが認めらるから、これら乙各号証を合わせみれば、本件商標は、本件審判の取消請求に係る指定役務について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用してたものといわなければならない。
そして、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
したがって、請求人の本件審判請求は理由がなく、本件商標は、商標法第50条の規定により、本件審判の取消請求に係る指定役務について、その登録を取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2003-07-31 
結審通知日 2003-08-05 
審決日 2003-08-18 
出願番号 商願平4-246093 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (042)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人瀧本 佐代子 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 高野 義三
和田 恵美
登録日 1996-04-30 
登録番号 商標登録第3139623号(T3139623) 
商標の称呼 ダブリュウエイワンスモアスマイルリフレッシングライフ、ダブリュウエイ、ワンスモアスマイルリフレッシングライフ 
代理人 小野 友彰 
代理人 羽切 正治 
代理人 笹川 拓 

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