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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Z03 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Z03 |
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管理番号 | 1083376 |
審判番号 | 不服2000-14847 |
総通号数 | 46 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2003-10-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2000-09-18 |
確定日 | 2003-08-27 |
事件の表示 | 平成11年商標登録願第 63403号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「マリンウォーター」の片仮名文字と「MARINE WATER」の欧文字を上下二段に書してなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成11年7月16日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『マリンウォーター』及び『MARINE WATER』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものである。近時、指定商品の取引業界において、海水や深層の海流から汲み上げた水であるいわゆる海洋深層水を原材料としてなるせっけん、歯磨き粉、化粧品が販売されていることや、海を想起させる香調を『マリンノート』と称している事実がある。この点から、本願商標は『海水』又は『マリンノートを有してなる液状の商品』のごとき意味合いを想起させるものであり、これをその指定商品中例えば『海水を原材料としてなるせっけん』『マリンノートを有してなる液状の商品』に使用するときは、単に商品の品質、原材料、形状を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときには、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記したとおり、「マリンウォーター」及び「MARINE WATER」の各文字を二段に書してなるものであるところ、「マリンウォーター」ないし「MARINE WATER」の語が「海水」の意をもって、一般に親しまれて使用されているという証拠は見出せないばかりでなく、「海洋深層水」を意味するものとして普通に使用されているという証拠も見出せない。 してみると、化粧品やせっけん等にあって、海水や海洋深層水を原材料に使用したものが存在するとしても、本願商標を構成する「マリンウォーター」及び「MARINE WATER」の各文字が「海水」や「海洋深層水」を意味するものとして普通に使用されている事実が存在しない以上、商品の品質、原材料を表示したものということはできない。 また、香水等の分野で、海を想起させる香調を『マリンノート』と称している事実が存在するとしても、本願商標は、前記したとおり、「マリンウォーター」及び「MARINE WATER」の各文字よりなるものであり、「マリン」、「MARINE」と「ウォーター」、「WATER」とを殊更分離して観察しなければならない理由はないから、原審説示の「マリンノートを有してなる液状の商品」なる意味合いをもって、商品の品質等を表示するものとして認識されるものとは到底認めることはできない。 そうすると、本願商標は、構成全体をもって、一種の造語よりなるものというのが相当であるから、これをその指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものである。 したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、取り消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2003-08-04 |
出願番号 | 商願平11-63403 |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(Z03)
T 1 8・ 13- WY (Z03) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大塚 順子 |
特許庁審判長 |
茂木 静代 |
特許庁審判官 |
瀧本 佐代子 井岡 賢一 |
商標の称呼 | マリンウオーター、マリン |
代理人 | 小谷 武 |