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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 Z06
管理番号 1079954 
審判番号 不服2001-8218 
総通号数 44 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-08-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2001-05-17 
確定日 2003-07-08 
事件の表示 平成11年商標登録願第116651号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「TRITOR」の文字を標準文字により書してなり、第6類「特殊鋳鉄合金」を指定商品として、平成11年12月18日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1479910号商標(以下「引用商標」という。)は、「トリタン」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和54年11月30日登録出願、第6類「金属(ナトリウム、カリウム及びカルシウムを除く)鉱石(燃料に属するものを除く)」を指定商品として、同56年9月30日に設定登録されたものであるが、その後、指定商品については、第1類「非鉄金属,非金属鉱物」、第2類「塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の非鉄金属はく及び粉,塗装用・装飾用・印刷用又は美術用の貴金属はく及び粉」、第6類「鉄及び鋼,非鉄金属及びその合金,金属鉱石」、第14類「貴金属,宝玉の原石」、第17類「雲母」、第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物」及び第20類「海泡石,こはく」とする書換の登録が、平成14年10月23日になされたものである。

3 当審の判断
本願商標と引用商標とを比較検討するに、本願商標と引用商標の構成は、それぞれ前記のとおりであるから、その外観においては明らかに区別し得る差異を有するものである。
つぎに、称呼、観念についてみるに、本願商標は、「TRITOR」の文字を書してなり、また、引用商標は、「トリタン」の文字を書してなるところ、これらは共に特定の意味合いを有しない造語商標と認められるものである。
ところで、アルファベットで書されて直ちに読みの特定ができない造語商標にあっては、これに接する取引者・需要者は、一般に慣れ親しまれた英語風の読みで称呼を決定する場合が少なからずあるといえるところ、本願商標の冒頭の3文字が、「試験、試み」等の意味を有する「trial」(「トライアル」)の語、「三角形(のもの)、三角定規」の意味を有する「triangle」(「トライアングル」)の語、「ごまかし、手品」の意味を有する「trick」(「トリック」)の語及び「三重奏、3人組」の意味を有する「trio」(「トリオ」)の語と同じ綴りであり、また、末尾の3文字が、「原動機、発動機」の意味を有する「motor」(「モーター」)の語及び「俳優」の意味を有する「actor」(「アクター」)の語と同じ綴りであることが認められる。
そうとすれば、本願商標の綴りを英語風に読むときは、「トライター」あるいは「トリター」の称呼が自然に生ずるものといえる。他方、引用商標からは、「トリタン」の称呼を生じること明らかである。
そこで、本願商標と引用商標の称呼を上記した称呼において対比すると、本願商標は、語尾音「タ」にそれぞれ長音をともなうことで、ゆつくり間のびした感じで称呼されるのに対し、引用商標は、比較的一音、一音明確に区切って「ト」、「リ」、「タ」、「ン」と発音されるものであるから、両者をそれぞれ一連に称呼したときは、語調、語感が相違し、称呼上彼比相紛れるおそれはなく十分区別できるものである。
そして、観念についても、本願商標と引用各商標は、共に特定の意味を持たない造語であるから、比較すべくもないものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の理由をもって拒絶することはできない。
その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2003-06-25 
出願番号 商願平11-116651 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (Z06)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山下 孝子 
特許庁審判長 小林 薫
特許庁審判官 大橋 信彦
岩崎 良子
商標の称呼 トライター、トリター 
代理人 浜田 治雄 

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