• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z03
管理番号 1078572 
異議申立番号 異議2002-90774 
総通号数 43 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2003-07-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2002-10-28 
確定日 2003-05-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第4589550号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4589550号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4589550号商標(以下「本件商標」という。)は、平成13年9月12日に登録出願、「クリアエステヴェール」の文字を標準文字とし、第3類「化粧品,せっけん類,香料類,歯磨き」を指定商品として、平成14年7月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は次に示す申立人の引用に係る登録商標(以下「引用商標」という。)と類似し、かつ、指定商品も抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである旨申し立てている。
<引用商標>
平成12年8月3日に登録出願、「ESTHEVEIL」の文字を標準文字とし、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、平成13年9月7日に設定登録された登録第4504491号商標。

3 当審の判断
本件商標は、「クリアエステヴェール」の文字よりなるところ、その構成文字は「明るい、澄んだ、清くする」等の意味を有する「クリア」の語、「エステティック(全身美容や脱毛・美顔などの美容技術)」の略「エステ」の語、及び「顔を覆う薄いかぶり布」等の意味を有する「ヴェール」の語を任意に羅列、結合させたものと看取させるものであって、いずれの語も平易な外来語といえるものである。
ところで、申立人は「クリア」の文字が、化粧品業界においては「肌を清浄にするもの」「肌を明るくするもの」のように、商品の効能、効果を表す語として使用されている事実がある旨述べ、せっけん、化粧品等に「クリアソープ」、「クリアクレンジングオイル」、「クリアローション」、「クリアエッセンス」等、インターネット上の情報(参考資料2)を挙げているが、これらはいずれも全体として既成の商品名を表示するものであり、かかる使用にあって「クリア」の語が具体的にどの商品について如何なる機能特性を表示するものかという点は定かでなく、ほかに該文字のみをもって品質表示としての使用事実の提出はないから、この点を述べる申立人の主張は採用することはできない。
また、申立人は過去の審査において「クリア」の文字を含む商標について、「クリア」の文字は識別力のないものとされた例(参考資料3)が存在すると述べているが、それら事例はそれぞれ商標自体の構成等から判断されたものであって、「クリア」の語の商取引の実情を具体的に示すものといえないから、この点を述べる申立人の主張は直ちに採用することはできない。
このほか、申立人提出の証拠をもってしては、申立人の述べる本件商標の重要な部分は「エステヴェール」の部分にあるとする点は客観的に明らかでないから、その主張をもって本件商標の要部を「エステヴェール」とすることはできない。
してみれば、本件商標は、その構成前記したとおり「クリア」「エステ」「ヴェール」の各文字が標準文字、すなわち同じ書体、同じ大きさをもって一連一体不可分に表されてなるものであって、意味上においてもこれを例えば前段の「クリア」と「エステ」及び「ヴェール」の各文字部分に分離して考察すべきような特段の事情は見出せないこと上記で述べたとおりである。そして、該構成からは、むしろ全体として特定の意味合いを有しない造語よりなるものと看取されるから、本件商標の構成文字に相応して生ずる「クリアエステヴェール」の称呼のみをもって商取引に資されるというのが相当である。
そうすると、本件商標よりは、単に「エステヴェール」の称呼を生じるものということはできないから、この称呼において本件商標と引用商標との類似を述べる申立人の主張は妥当でなく、その理由をもって両商標を類似のものとすることはできない。
また、本件商標と引用商標とは、外観において判然と区別し得る差異を有するものであり、かつ、両商標は全体として特定の意味を有しない造語よりなるものと認められるから、観念においては比較することができない。
したがって、本件商標と引用商標とは、その称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわざるを得ないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
よって、同法第43条の3第4項の規定により、結論のとおり決定する。
異議決定日 2003-05-06 
出願番号 商願2001-82584(T2001-82584) 
審決分類 T 1 651・ 26- Y (Z03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 渡口 忠次 
特許庁審判長 野本 登美男
特許庁審判官 高野 義三
茂木 静代
登録日 2002-07-26 
登録番号 商標登録第4589550号(T4589550) 
権利者 株式会社ジモス
商標の称呼 クリアエステベール、エステベール 
代理人 國分 孝悦 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ