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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(一部取消、一部維持) Z3742
管理番号 1075524 
異議申立番号 異議2001-90760 
総通号数 41 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2003-05-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-10-09 
確定日 2003-03-24 
異議申立件数
事件の表示 登録第4488217号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4488217号商標の指定役務中第37類「建築一式工事,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」についての商標登録を取り消す。 その余の指定役務についての商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4488217号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年3月29日に登録出願、別掲(1)に示すとおり、「TEC-knowledge-e」の文字を書してなり、第37類「建築一式工事,建築設備の運転,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む)又はこれらにより構成される設備の設計,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定役務として、同13年7月6日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第3186493号商標(以下「引用商標1」という。)は、平成4年9月28日に登録出願、別掲(2)に示すとおり、「TEC」の文字を書してなり、第37類「建築一式工事,内装仕上工事,電気工事,電気通信工事,事務用機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,電話機の修理又は保守,ファクシミリの修理又は保守」を指定役務として、同8年8月30日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4002449号商標(以下「引用商標2」という。)は、平成4年9月30日に登録出願、別掲(2)に示すとおり、「TEC」の文字を書してなり、第37類「映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,電話機の修理又は保守,ファクシミリの修理又は保守,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き」を指定役務として、同9年5月23日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4086971号商標(以下「引用商標3」という。)は、平成6年9月6日に登録出願、別掲(2)に示すとおり、「TEC」の文字を書してなり、第37類「農業用機械器具の修理又は保守,繊維機械器具の修理又は保守,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,印刷又は製本機械器具の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,包装用機械器具の修理又は保守,動力機械器具の修理又は保守,業務用電気洗濯機の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,電子応用機械器具及びその部品の修理又は保守,自動販売機の修理又は保守,遊園地用機械器具の修理又は保守,電動式扉自動開閉装置の修理又は保守,駐車場用硬貨作動式ゲートの修理又は保守,医療用機械器具の修理又は保守,電球類及び照明用器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守」を指定役務として、同9年11月28日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4197367号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)に示すとおり、平成6年12月27日に登録出願、「TEC」の文字を書してなり、第37類「機械式駐車装置の修理又は保守」を指定役務として、同10年10月9日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3212285号商標(以下「引用商標5」という。)は、平成4年9月28日に登録出願、別掲(2)に示すとおり、「TEC」の文字を書してなり、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定役務として、同8年10月31日に設定登録されたものである。
同じく、登録第4001108号商標(以下「引用商標6」という。)は、平成4年9月30日に登録出願、別掲(2)に示すとおり、「TEC」の文字を書してなり、第42類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,日本料理を主とする飲食物の提供,通訳,翻訳,衣服の貸与,自動販売機の貸与,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同9年5月16日に設定登録されたものである(以下、これらをまとめていうときには、「引用各商標」という)。
本件商標は、申立人の引用する上記引用商標1ないし3及び引用商標5と類似するものであって、その商標に係る指定役務と同一又は類似の役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

3 商標権者の意見
本件商標は、全体が区画されたベージュの裏地の上に乗って表示されており、区画の全部が一体の商標であることを示している。
また、文字商標の当初の大文字と最終の文字の色とを特定して、本件商標の称呼の頭又は終末であることを明示し注意を促している。
すなわち、本件商標「TEC‐Knowledge‐e」は、頭の大文字と最終の色文字とを含む全体が一つのまとまった標章であって、それぞれがハイフンによって分離されているという見方は当たらない。
本件商標は、全体として、自然に「テクノロジィ」に近い読み(発音)が可能であり、「技術」という言葉を連想させる効果を備えている。
本件商標において、ハイフンによって分離される各要素は、観念上、有機的な関連性を有するものではないという意見もあるが、一体の商標を無理に3つの要素に分離しようとするから、そういった問題が生ずる(逆にいえば、だから、一体の商標と見るべきである。)のであって、一つのまとまった標章として見たときには、前記のとおりであって、本件商標が一つの意味合いを認識させるといっても、誤りとはいえない。
そのためにも、本件商標が一つのまとまった標章として表示されていることをアッピールする手段を講じていることは、先に述べたとおりである。

4 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなるところ、そのうちの「TEC」の文字は、構成中にあって、最も看者の目を惹き易い最前部に位置し、それのみ大文字で書され、書体も相違しており、ハイフン(‐)により容易に分離して認識することができるものである。
しかも、本件商標は、一連で一つのまとまった観念を生ずるものでなく、その各構成文字も何ら観念上の繋がりを有しないものである。
そうとすれば、本件商標に接する取引者、需要者は、全体称呼とは別に、「TEC」の文字部分を独立して自他役務識別標識としての機能を果たす主要部と捉え、これより生ずる「テック」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。
他方、引用各商標は、いずれも「TEC」の文字よりなるから、これよりは「テック」の称呼を生ずるものと認められる。
してみれば、本件商標と引用各商標は、「テック」の称呼を共通にする場合のある類似の商標であり、かつ、本件商標の指定役務中の第37類「建築一式工事,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」と、引用各商標の指定役務とは同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、商標法第43条の3第2項の規定により、その指定役務中の上記役務についての登録を取り消す。
しかしながら、その余の指定役務である第37類「建築設備の運転」及び第42類「機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む)又はこれらにより構成される設備の設計」については、これと同一又は類似の役務が本件商標の指定役務中に含まれていないので、同法第4条第1項第11号に該当せず、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持する。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
(1)本件商標

注:色彩については原本を参照されたい。

(2)引用商標1ないし引用商標6

異議決定日 2003-01-31 
出願番号 商願2000-31767(T2000-31767) 
審決分類 T 1 651・ 262- ZC (Z3742)
最終処分 一部取消  
前審関与審査官 平松 和雄 
特許庁審判長 上村 勉
特許庁審判官 鈴木 新五
小池 隆
登録日 2001-07-06 
登録番号 商標登録第4488217号(T4488217) 
権利者 東洋エンジニアリング株式会社
商標の称呼 テックナレッジイイ、テック、テイイイシイ、ナレッジイイ、ナレッジ、ノリッジ 
代理人 永田 浩一 
代理人 鈴江 武彦 
代理人 石川 義雄 
代理人 小出 俊實 

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