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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 009
管理番号 1075351 
審判番号 取消2001-30979 
総通号数 41 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-05-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2001-09-04 
確定日 2003-03-31 
事件の表示 上記当事者間の登録第4002684号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4002684号商標(以下「本件商標」という。)は、「OMNIBACK」の欧文字を横書きしてなり、平成6年12月28日に登録出願、第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の記憶媒体」を指定商品として、同9年5月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張の要点
請求人は、本件商標の指定商品中「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の記憶媒体」について、その登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実がないことから、本件指定商品について本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定に基づき、取り消されるべきである旨主張している。
なお、本件商標の指定商品は、上記1に示したとおりであるから、請求人は、本件商標の指定商品のすべてを対象として本件審判請求をしているものである。

3 被請求人の答弁の要点
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出した。
(1)米国ヒューレット・パッカード社の100%子会社である日本ヒユート・パッカード社では、1990年頃からシステム管理ソフトウエアである「hp open View」を販売し、現在に至っている。システム管理ソフトウア「hp open View」は個別の機能を有する複数のソフトウエアツール及び全体の管理ソフトウエアを含んでいる。「omniback」はこの複数のソフトウエアツールの一つであり、システムソフトウエアあるいはシステムデータのデータ保護と復旧対策の為のソフトウエアツールである。日本ヒューレット・パッカード社では、1992年頃から「omniback」の販売を開始し、1995年頃から「omniback 2(ただし、ローマ数字表記)」の販売を開始して現在に至っている。
(2)乙第1号証は「omniback 2(ただし、ローマ数字表記)」の製品カタログである。乙第3号証は日本ヒューレット・パッカード社のインターネットウェブページの出力例であり、これに示されるように「omniback 2(ただし、ローマ数字表記)」はソフトウエア製品であり、指定商品「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路,磁気ディスク,磁気テープその他の記憶媒体」に使用されている。
(3)また、「omniback」は、本件商標「OMNIBACK」の書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標である。なお、ソフトウエア製品がアップグレードした時に、製品名の最後尾に「2(ただし、ローマ数字表記)」あるいは「3(ただし、ローマ数字表記)」等を付けることは、当業界において普通に行われている。
(4)乙第2号証は、日本ヒューレット・パッカード社で使用しているカタログを管理する為の資料の一部であり、その中段以降に、カタログの識別番号であるパーツ・サフイックス(PARTS-SUFIX)の意味が示されている。乙第1号証の裏面右下に、「00-1536 020105309-JCS/NP」と印刷されており、この中の「0201」は2001年の2月に印刷されたことを示している。これにより、乙第1号証は審判請求日(2001年9月4日)前3ヶ月以前、かつ、審判請求登録日(2001年10月3日)前3年以内に印刷されたことになる。
したがって、商標「omniback」は当該期間内に使用されていたことになる。
(5)以上のごとく、通常使用権者が、登録商標と同一の文字からなる商標を、指定商品に1992年頃から現在に至るまで使用しているので、本件審判請求は成り立たない。

4 請求人の弁駁
被請求人は、何ら弁駁をしない。

5 当審の判断
被請求人が提出した乙第1号証ないし乙第3号証によれば、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、日本ヒューレト・パッカード株式会社が、通常使用権者として、本件商標と社会通念上同一といえる商標を、その指定商品に含まれる商品「データ保護と復旧対策の為のソフトウエア」について、使用した事実が認められる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2002-11-05 
結審通知日 2002-11-08 
審決日 2002-11-19 
出願番号 商願平6-132534 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (009)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 板垣 健輔 
特許庁審判長 上村 勉
特許庁審判官 中田 みよ子
鈴木 新五
登録日 1997-05-23 
登録番号 商標登録第4002684号(T4002684) 
商標の称呼 オムニバック 
代理人 青木 博通 
代理人 中田 和博 
代理人 上野 英夫 
代理人 小田島 平吉 
代理人 足立 泉 
代理人 柳生 征男 
代理人 谷口 登 

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