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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 109
管理番号 1073682 
審判番号 取消2001-31041 
総通号数 40 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-04-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2001-09-20 
確定日 2003-02-25 
事件の表示 上記当事者間の登録第0686538号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第686538号商標(以下「本件商標」という。)は、「EATON」の欧文字を横書きしてなり、昭和39年8月11日登録出願、第9類「産業機械器具、動力機械器具(電動機を除く)風水力機械器具、事務用機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く)機械要素」を指定商品として、同40年10月2日に設定登録され、その後、昭和52年4月18日、同61年9月18日、平成7年11月29日の3回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標は、その指定商品中「土木機械器具、荷役機械器具、これらの部品及び附属品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由を要旨次のように述べた。
本件商標は、その指定商品中「土木機械器具、荷役機械器具、これらの部品及び附属品」について、本件審判請求の日から遡って過去3年以上、実際に使用されている事実はない。
したがって、本件商標の指定商品中「土木機械器具、荷役機械器具、これらの部品及び附属品」は、商標法第50条第1項の規定によりその登録を取り消されるべきものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第13号証を提出した。
1.被請求人であるイートン、コーポレーションは、下記2.のとおり、日本法人であり通常使用権者であるイートン機器株式会社を通じ、本件商標を、本件審判請求に係る指定商品である「土木機械器具の部品」について、本件審判の請求前3年以内に現実に使用しているものである。
2.(1)甲第1号証(乙第1号証の誤記と認める。)は、イートン機器株式会社(旧住友イートン機器株式会社)の総合カタログである。かかるカタログには、本件商標は記載されていないが、イートン社の主要製品である油圧トランスミッション、油圧モータ、油圧ポンプの用途、すなわち、上記商品が土木機械器具であるトラッククレーン、パワーショベル等の部品として使用されていることを示している。
(2)乙第2号証及び乙第3号証は、本件商標と社会通念上同一の商標「Eaton」が土木機械器具用部品である油圧トランスミッションに使用されている事実を証明するための商品カタログ(写)である。これらのカタログの表紙の左上には、大きく「Eaton」の文字が表されており、カタログ中の商品「油圧トランスミッション」が、ブルドーザー、パワーショベル、コンクリートミキサー等の土木機械器具用の油圧部品として使用されていることを示している。
(3)乙第4号証は、被請求人の商品である油圧ポンプ(品番:07620SE513)のプレートに、本件商標と社会通念上同一の商標「Eaton」が付着使用されていることを示すデジタル写真のプリントアウトである。
(4)乙第5号証及び乙第6号証は、上記油圧ポンプの出荷(納入)伝票の写しである。
乙第5号証は、被請求人の商品が、2001年7月6日付で群馬県太田市西新町125-1所在の(株)新潟鉄工所太田工場に納入されたことを証するものである。
乙第6号証は、上記商品が、2001年7月16日付で兵庫県尼崎市西長洲町2丁目6番15所在の(株)布谷計器製作所に納入されたことを示すものである。
これらの伝票の製品名コードには、「07620SE513」という製品番号が記載され、この番号は、乙第1号証の4-0頁、乙第2号証の10頁に記載、あるいは乙第4号証に記載の商品と製品番号が一致しており、7620モデルの油圧ポンプが実際に出荷されたことを証明するものである。迅速を良しとする商取引においては、商標や商品名を省略し、製品番号を用いて取り引きすることは日常的であり、製品番号とカタログ記載の商品の番号が一致すれば、当該商標の使用を示すに十分であると考える。
(5)乙第7号証は、上記製品番号の油圧ポンプの仕様を示した図面である。
(6)乙第8号証は、出荷リストである、上記油圧ポンプ(07620SE513)が、1999年1月13日より2001年9月14日迄に上記油圧ポンプが出荷された事実を示している。
(7)乙第9号証は、上記商品が、2001年9月17日以降も出荷されていることを示す出荷リストである。
(8)乙第10号証は、被請求人の商品「パワーステアリング」に関する商品カタログであり、0-3頁には、「Eaton」の商標が記載されており、同頁の記載にあるように、当該「パワーステアリング」が、主として、ブルトーザーやパワーショベル等の建設・土木機械器具の部品として使用されていることを示している。
(9)乙第11号証ないし乙第13号証は、上記「パワーステアリング」が実際に出荷されたことを示す2001年8月28日及び29日付の出荷伝票である。
当該出荷伝票には、製品名コードとして、乙第10号証の1-9頁に記載されている被請求人の製品番号「UB-D」が記載されている。
3.以上より、本件商標は、その指定商品中「土木機械器具、荷役機械器具、これらの部品及び附属品」について、本件審判の請求の日から3年以内に、現実に使用されていることは明らかであるから、商標法第50条第1項により、取り消されるものではない。

第4 当審の判断
乙第1号証ないし乙第9号証を総合勘案すれば、被請求人は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が通常使用権者であるイートン機器株式会社(旧名称;住友イートン機器株式会社)により、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、取消に係る指定商品中の「土木機械器具用の油圧トランスミッション」について使用されていたことを証明したものと認め得るところである。
そして、請求人は、上記第3の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「土木機械器具、荷役機械器具、これらの部品及び附属品」についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2002-10-01 
結審通知日 2002-10-04 
審決日 2002-10-16 
出願番号 商願昭39-36703 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (109)
最終処分 不成立  
特許庁審判長 茂木 静代
特許庁審判官 井岡 賢一
瀧本 佐代子
登録日 1965-10-02 
登録番号 商標登録第686538号(T686538) 
商標の称呼 イートン 
代理人 菊地 栄 
代理人 佐藤 辰彦 
代理人 矢崎 和彦 
代理人 佐藤 一雄 
代理人 千葉 剛宏 

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