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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 Z09 審判 全部申立て 登録を維持 Z09 審判 全部申立て 登録を維持 Z09 |
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管理番号 | 1072354 |
異議申立番号 | 異議2002-90414 |
総通号数 | 39 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2003-03-28 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2002-06-17 |
確定日 | 2003-01-20 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4552660号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4552660号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4552660号商標(以下「本件商標」という。)は、「JavatoSilicon」の欧文字(標準文字)よりなり、平成13年1月26日登録出願、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気磁気測定器,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,電子計算機端末装置による通信を介して配信される電子計算機用プログラム(ダウンロードできるもの),電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・集積回路・大規模集積回路を含む)の開発・検証または試験用エミュレータ,遊園地用機械器具,スロットマシン,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物(ダウンロードできるもの),金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、同14年3月15日に設定登録されたものである。 2 登録異議の申立ての理由 本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「JAVA」の欧文字よりなり、平成7年7月31日(パリ条約による優先権主張 1995年2月7日 アメリカ合衆国)登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品,理化学機械器具,測定機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,電気通信機械器具(但し、「テレビジョン受信機・ラジオ受信機・音声周波機械器具・映像周波機械器具」を除く。),レコード,メトロノーム,ロケット,計算尺」を指定商品として、同12年2月4に設定登録された登録第4359456号商標(以下「引用商標」という。)と類似するものであり、かつ、両者の指定商品は抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 また、申立人は、コンピュータ及び関連製品の研究開発、製造、販売を行う会社として世界的に著名であり、平成7年5月に「Java(ジャバ)」と名付けられたオブジェクト指向プログラミング言語を発表し、翌年1月にその正式版の配布を開始した。 その後、「Java」で作られたプログラムは、インターネット時代に対応した標準言語として多くのメーカーのパーソナルコンピュータによりサポートされることとなった。 そして、本件商標と引用商標は類似する商標であり、かつ、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。 したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。 3 当審の判断 本件商標は、前記のとおり「JavatoSilicon」の文字よりなるところ、構成中の「Silicon」の文字は、「ケイ素」を意味する語であり、「ケイ素で作った半導体素子」を「シリコンチップ」というように半導体素子の原材料として多く使用されているものである。 そして、本件商標の指定商品中には半導体素子を内蔵した商品が多くみられるところから、それらの商品との関係においてはその商品の原材料表示とみられるものであり、自他商品識別力の弱い語であるといえる。 そうとすれば、本件商標は、構成文字全体に相応して「ジャバトシリコン」の一連の称呼を生ずるとともに、構成中の「Javato」の文字部分より「ジャバト」の称呼をも生ずるとみるのが相当である。 なお、申立人は、「Javato」の文字中の「to」の文字部分は、英語の「〜へ」の意味合いを有する前置詞であると主張しているが、かかる構成においては「to」の文字部分を英語の前置詞であると認め得る特段の理由を見出せない。 他方、引用商標は、「JAVA」の文字よりなるものであるから、構成文字に相応して「ジャバ」の称呼を生ずるものと認められる。 そこで、本件商標より生ずる「ジャバト」の称呼と、引用商標より生ずる「ジャバ」の称呼とを比較するに、両者は前者は3音、後者は2音という比較的短い音構成の中で語尾において「ト」の音の有無という明瞭な差異を有するものであり、3音と2音という短い音構成の中における、この差異が全体の称呼に与える影響は決して小さいとはいえず、両者は称呼上相紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。 さらに、本件商標は特定の観念を生じ得ない一連の造語と判断されるものであるから、両者は観念上比較し得ないものであり、それぞれの構成からみて外観において相紛れるおそれはないものというべきである。 してみれば、本件商標と引用商標は、その称呼、観念及び外観のいずれからしても十分に区別し得る商標である。 更に、引用商標が本件商標の登録出願時において、申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標であるから、商標権者が、本件商標を指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と関係のある者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではない。 よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2002-12-27 |
出願番号 | 商願2001-5537(T2001-5537) |
審決分類 |
T
1
651・
26-
Y
(Z09)
T 1 651・ 25- Y (Z09) T 1 651・ 271- Y (Z09) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 大森 健司 |
特許庁審判長 |
上村 勉 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 小池 隆 |
登録日 | 2002-03-15 |
登録番号 | 商標登録第4552660号(T4552660) |
権利者 | パシフィック・デザイン株式会社 |
商標の称呼 | ジャバトゥーシリコン、ジャワトゥーシリコン、ジャバトゥー、ジャワトゥー |
代理人 | 関根 秀太 |
代理人 | 今井 彰 |
代理人 | 達野 大輔 |