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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
審判19995359 審決 商標
不服200525214 審決 商標
不服200010960 審決 商標
不服200420556 審決 商標
不服200110678 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項11号一般他人の登録商標 登録しない 005
管理番号 1072161 
審判番号 審判1994-19679 
総通号数 39 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2003-03-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1994-11-24 
確定日 2003-01-07 
事件の表示 平成 4年商標登録願第117261号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、商標の構成を別掲に示すとおり「BECLOFORTE INTEGRA」の欧文字と「ベクロフォルテ インテグラ」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、指定商品を第5類「薬剤」として、平成4年5月26日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶理由
原審において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第1924681号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲に示すとおり「INTEGRAN」の欧文字と「インテグラン」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、指定商品を第1類「化学品、薬剤、医療補助品」として、昭和59年7月10日に登録出願、昭和62年1月28日に商標権の設定登録がされ、平成9年1月30日に商標権存続期間の更新登録がされているものである。
そして、指定商品については、平成6年4月11日に商標権一部取消審判請求(審判番号06-6003)がされて、指定商品中「のりおよび接着剤」についての登録は取り消すとの審決がされ、その確定登録が平成7年8月22日にされている。なお、平成10年11月16日にされた商標法第50条の規定による指定商品中「薬剤」についての商標権一部取消審判請求(審判番号10-31206)は、「不成立」との審決がされ、その確定登録が平成14年6月19日にされている。

3 審判請求の理由
請求人(出願願人)は、引用商標に対しその指定商品中「薬剤」について商標法第50条の規定による商標権一部取消審判(審判番号10-31206)を請求したので、これが成立すれば本件拒絶理由は解消する状況にあり、その審決が確定するまで審理の猶予を求める。

4 当審の判断
(1)請求人(出願人)が本願商標についての拒絶理由を解消するためにした商標権一部取消審判請求(審判番号10-31206)は、当該商標権の商標登録原簿の記録に徴すれば、上記のとおりに「不成立」との審決が確定したものと確認し得るものである。そこで、本願商標と引用商標との類否について判断する。
(2)本願商標は、その構成別掲したとおり「BECLOFORTE INTEGRA」の欧文字と「ベクロフォルテ インテグラ」の片仮名文字よりなるところ、構成前半の「BECLOFORTE/ベクロフォルテ」の各文字と同後半の「INTEGRA/インテグラ」の各文字とは、それぞれ視覚上自ずと分離して看取されるばかりでなく、構成前半の「BECLOFORTE/ベクロフォルテ」の文字は我が国で知られる外国語ないしは外来語といえるものでないところであって、同後半の「INTEGRA」の文字が「完全な、高潔な」等の意味を有する伊・西語であり、同様の意味を有する英語「integral」を想起する場合があるとしても、俄に商品の品質等を表す語と認め難く一種の造語とみるべきものであるから、観念上においても、これら各文字を常に一体のものとして把握しなければならないような格別の事情は存しない。そして、欧文字部分の読みを片仮名表記したものと認められる片仮名文字に相応して生ずる「ベクロフォルテインテグラ」の全体称呼は11音となるものであり、冗長に亙るものといえる。
そうとすると、本願商標は、構成前半の「BECLOFORTE/ベクロフォルテ」または同後半の「INTEGRA/インテグラ」の各文字における何れかの記憶・印象し易い文字部分を取引指標と捉えて、商取引に資される場合のあること決して少なくないと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標からは、「ベクロフォルテインテグラ」、「ベクロフォルテ」の各称呼を生ずるほか、「INTEGRA/インテグラ」の文字部分に相応して単に「インテグラ」の称呼も生ずるものといわなければならない。
(3)他方、引用商標は、別掲に示すとおり「INTEGRAN」と「インテグラン」の文字により構成されてなるものであるから、英語の「integral」を想起する場合があるとしても一種の造語商標とみるべきであって、構成文字に相応して生ずる「インテグラン」の称呼をもって取引に資されるものである。
(4)そこで、本願商標と引用商標との類似をみるに、前者より生ずる「インテグラ」の称呼と、引用商標より生ずる「インテグラン」の称呼とは、僅かに後者の語尾に「ン」の音を有する点においての差異のみであって、この称呼にあって該鼻音「ン」の音は語尾に位置し、通常弱い音として発声・聴取されるものであり、明確に聴取されるものとはいい難いところであるから、本願商標と引用商標とは、それぞれより生ずる該称呼において互いに相紛らわしい称呼上類似の商標というべきである。
また、両商標は構成文字全体としての差異はあるとしても、取引指標として捉えられることのある前者の「INTEGRA/インテグラ」の文字部分と後者の「INTEGRAN/インテグラン」の文字とは、線の太さに差はあるものの共にゴシック風書体で表し、語尾の「N/ン」の有無の差異のほか、冒頭からの「INTEGRA/インテグラ」の綴りを悉く同じくするから、この点においても相紛らわしく、観念においても両者は英語の「integral」を想起する場合があるところにおいて紛れ得るおそれがあるとみるのが相当である。したがって、全体の外観上の差異を考慮するとしてもなお、これら各点を総合判断するに、両商標は類似のものというべきものである。
そして、本願商標と引用商標は、その指定商品中に「薬剤」を含むものである。
してみれば、本願商標は、商標法第4項第1項第11号に該当するものといわざるを得ないから、これを理由に本願を拒絶した原査定は妥当であって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 〈別掲〉
本願商標



引用商標


審理終結日 2002-07-19 
結審通知日 2002-07-30 
審決日 2002-08-20 
出願番号 商願平4-117261 
審決分類 T 1 8・ 26- Z (005)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 野上 サトル広石 辰男 
特許庁審判長 宮下 正之
特許庁審判官 高橋 厚子
高野 義三
商標の称呼 ベクロフォルテインテグラ、ベクロフォルテ、インテグラ 
代理人 松尾 和子 
代理人 加藤 建二 
代理人 大島 厚 
代理人 中村 稔 
代理人 熊倉 禎男 

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