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審決分類 |
審判 全部無効 商4条1項15号出所の混同 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 016 |
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管理番号 | 1072042 |
審判番号 | 無効2002-35048 |
総通号数 | 39 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2003-03-28 |
種別 | 無効の審決 |
審判請求日 | 2002-02-13 |
確定日 | 2003-01-16 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第4061031号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第4061031号の登録を無効とする。 審判費用は被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4061031号商標(以下「本件商標」という。)は、「GUESS CLUB」の欧文字を横書きしてなり、平成7年12月28日登録出願、第16類「紙類、紙製包装用容器、家庭用食品包装フィルム、紙製ごみ収集用袋、プラスチック製ごみ収集用袋、衛生手ふき、紙製タオル、紙製手ふき、紙製ハンカチ、紙製テーブルクロス、紙製ブラインド、紙製のぼり、紙製旗、荷札、印刷物、書画、写真、写真立て、かるた、歌がるた、トランプ、花札、文房具類、事務用又は家庭用ののり及び接着剤」を指定商品として、同9年9月26日に設定登録されたものである。 2 引用商標 請求人が本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2074301号商標は、別掲(1)に表示した構成よりなり、昭和61年4月30日登録出願、第25類「紙類、文房具類」を指定商品として、同63年8月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2146850号商標は、別掲(2)に表示した構成よりなり、昭和61年5月2日登録出願、第16類「紙類、文房具類」を指定商品として、平成1年6月23日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2048363号商標は、別掲(1)に表示した構成よりなり、昭和61年4月30日登録出願、第20類「家具、畳類、建具、屋内装置品、屋外装置品、記念カップ類、葬祭用具」を指定商品として、同63年5月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2064141号商標は、別掲(1)に表示した構成よりなり、昭和61年4月30日登録出願、第26類「印刷物、書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、同63年7月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2166716号商標は、別掲(2)に表示した構成よりなり、昭和61年5月2日登録出願、26類「印刷物、書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、平成1年8月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2074300号商標は、別掲(1)に表示した構成よりなり、昭和61年4月30日登録出願、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコード、これらの部品および附属品」を指定商品として、同63年8月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第2115087号商標は、別掲(2)に表示した構成よりなり、昭和61年5月2日登録出願、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、釣り具、楽器、演奏補助品、蓄音機、レコード,これらの部品および附属品」を指定商品として、平成1年2月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 請求人の主張 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証(枝番を含む。)を提出した。 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、前半部の「GUESS」と後半部の「CLUB」とが一文字分の空間が配されており、視覚上「GUESS」と「CLUB」の結合性が非常に弱いものと看取される。そして後半部の「CLUB」が「同好会」等の意味があり、これは商品との関係で識別力の弱い言葉である。したがって、需要者は前半部の識別力の強い言葉によって称呼を特定する場合も想定し得る。 また、「GUESS」の文字と「CLUB」の文字が常に一体不可分にのみ認識されるべき特別な事情はなく、むしろ、「被服、靴類、眼鏡、バッグや財布等の皮革製品、身飾品」等の分野において「GUESS?」商標が周知・著名となっている点よりすれば、前半部の「GUESS」に注意が惹かれ、これを容易に「GUESS?」の関連商品であると看取される。加えて、簡易迅速を尊ぶ取引の実際においては、語頭にあって識別力の強い「ゲス」の称呼のみをもって商品を特定することも少なくない。したがって、本件商標からは「ゲスクラブ」の称呼のみでなく「ゲス」の称呼をも生ずるので、引用各商標とは「ゲス」の称呼及び「推測する」の観念を共通する類似の商標である。 そして、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似するものである。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第15号について 請求人であるゲス?・インコーポレーテッドは、「被服、靴類、眼鏡、バッグや財布等の皮革製品、身飾品」等について世界的に周知・著名な商標「GUESS?」及び「GUESS/?(図形)」の所有者である。請求人の商標が我が国でも周知・著名であることは、異議申立の決定理由にも見られるところである(甲第4号証、甲第5号証、甲第7号証及び甲第9号証)。したがって、これについては顕著な事実である。 また、請求人の所有する「GUESS?」商標は、本件商標の出願時にはすでに周知・著名であり、査定時でもその周知・著名性を失っていない。 一方、本件商標の指定商品をみると、例えば新聞や雑誌等に本件商標を使用した場合、これを「GUESS?」のブランドの愛好家が読む印刷物であると看取されるおそれがある。特に会員向け雑誌に「〇〇〇クラブ」という名称が用いられる場合が多い現状に鑑みれば、本件商標はそれらの会員向け雑誌或いは、「GUESS」ブランド愛好家専用紙の如き印象を受ける。加えて、文房具類に本件商標を付してみても被服の「GUESS」のセカンドライン(文房具に付される特別な「GUESS」ブランド)、或いは、子供向け商品を示称している商標であると認識されるおそれも多分にある。 その他の商品についても同様で、本件商標は、請求人の所有する「GUESS」商標との関連性を想起させる商標で、需要者をして商品の出所を誤認するおそれのある商標である。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号にも該当する。 4 被請求人の答弁 被請求人は、何ら答弁していない。 5 当審の判断 請求人の提出した甲第4号証ないし甲第12号証をみるに、請求人は、「GUESS」の欧文字を主たる構成要素とする引用各商標を請求人の業務に係る商品「被服、靴類、眼鏡、バッグ、財布、身飾品」等に使用した結果、引用各商標は、本件商標の登録出願時には請求人の業務に係る商標として取引者、需要者の間において広く認識されていたものと認められる。 そして、その状態は本件商標の登録査定時においても継続していたものと認められる。 そこで、本件商標をみると、本件商標は、「GUESS」と「CLUB」の文字との間に一文字程度の間隔をもって構成されていることから、両語を結合したものと容易に看取、理解されるものである。また、本件商標は、全体として一体不可分の熟語、概念を表すものとは認め難い上に、後半の「CLUB」が広く同好の士の集団を意味するごくありふれた日常用語にすぎないことから、これに接する取引者、需要者は「GUESS」の部分に注意を惹かれ、強く印象づけられるとみるのが相当である。 さらに、本件商標の指定商品をみると、その指定商品中には、請求人の使用する商品と比較的密接な関係にある商品「紙製タオル、紙製ハンカチ」若しくは需要者層を共通にする日用品である「文房具類」或いはブランド愛好家が好んで読む「雑誌」等が包含されているものである。 してみれば、本件商標がその指定商品に使用された場合、これに接する取引者、需要者は、構成中の「GUESS」の文字に着目し、前記周知になっている引用各商標を連想、想起し、請求人又は請求人と経済的、組織的に関係のある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。 したがって、請求人のその余の無効事由について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
(別掲) (1)引用登録第2074301号商標 同 第2048363号商標 同 第2064141号商標 同 第2074300号商標 (2)引用登録第2146850号商標 同 第2166716号商標 同 第2115087号商標 |
審理終結日 | 2002-11-18 |
結審通知日 | 2002-11-21 |
審決日 | 2002-12-05 |
出願番号 | 商願平7-136892 |
審決分類 |
T
1
11・
271-
Z
(016)
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最終処分 | 成立 |
特許庁審判長 |
上村 勉 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 小池 隆 |
登録日 | 1997-09-26 |
登録番号 | 商標登録第4061031号(T4061031) |
商標の称呼 | ゲスクラブ |
代理人 | 小出 俊實 |
代理人 | 鈴江 武彦 |
代理人 | 石川 義雄 |