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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 Z0305
審判 全部申立て  登録を維持 Z0305
管理番号 1063425 
異議申立番号 異議2001-90822 
総通号数 33 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2002-09-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2001-11-02 
確定日 2002-08-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第4495096号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第4495096号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第4495096号商標(以下「本件商標」という。)は、平成12年8月22日に登録出願され、「タマゴン」の文字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯みがき」及び第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,耳帯,眼帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパット,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙」を定商品として、同13年8月3日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、昭和62年5月26日に登録出願され、「タマゴ」の文字と「TAMAGO」の文字を二段に横書きしてなり、第4類「せつけん類、歯みがき、化粧品、香料類」を指定商品として、平成元年11月28日に設定登録された登録第2192418号商標(以下「引用A商標」という。)、同じく、昭和28年3月11日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第5類「シヤンプー」を指定商品として、同30年2月28日に設定登録された登録第461127号商標(以下「引用B商標」という。)及び平成6年12月5日に登録出願され、「タマゴブランド」の文字と「玉子ブランド」の文字を二段に横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年11月14日に設定登録された登録第3358684号商標(以下「引用C商標」という。)の各商標と称呼において類似する商標であり、また、指定商品も互いに抵触するものである。さらに、引用A商標ないし引用C商標は、申立人の商標として広く一般に知られているものであるから、これらと類似する本件商標をその指定商品に使用した場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
(2)本件商標は、昭和52年2月24日に登録出願され、「TAMANGO」の文字を横書きしてなり、第4類「化粧品」を指定商品として、同59年3月22日に設定登録された登録第1670860号商標(以下「引用D商標」という。)及び昭和52年7月6日に登録出願され、「タマンゴ」の文字を横書きしてなり、第3類「せつけん類(薬剤に属するものを除く)歯みがき、化粧品(薬剤に属するものを除く)香料類」を指定商品として、同59年3月22日に設定登録された登録第1670861号商標(以下「引用E商標」という。)の各商標と称呼において類似する商標であり、また、指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)本件商標は、前記のとおりの構成よりなるから、その構成文字に相応して「タマゴン」の称呼を生ずる造語を表してなるものと認められる。
これに対して、引用A商標ないし引用C商標は、前記の構成よりなるから、それぞれの構成文字に相応して「タマゴ」又は「タマゴブランド」の称呼を生じ、「たまご(卵)」の観念を生ずるものと認められる。
そして、本件商標より生ずる「タマゴン」の称呼と引用A商標ないし引用C商標より生ずる「タマゴ」の両称呼は、前者が造語よりなるのに対し、後者には親しみやすい明確な観念があり、かつ、音構成においても4音と3音の差異を有するものであるから、両商標は十分に区別し得るものである。
さらに、引用C商標より生ずるもう一方の「タマゴブランド」の称呼も本件商標とは判然と区別し得る差異を有するものであるから、両商標は称呼及び観念において相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用A商標ないし引用C商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては十分に区別し得る差異を有するものと認められる。
してみれば、本件商標と引用A商標ないし引用C商標は、その外観、称呼及び観念のいずれよりみても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標といえるものである。
さらに、申立人の提出に係る証拠は、引用A商標及び引用B商標が「シャンプー」「ヘアリンス」について使用されてきたことは認められるが、本件商標の登録出願の時に、取引者、需要者の間に広く認識されていたことを立証する証拠としては不十分なものであり、かつ、本件商標は、前記したとおりであって、引用A商標ないし引用C商標とは類似することのない別異の商標といえるものであるから、本件商標を指定商品について使用しても、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではない。
(2)引用D商標及び引用E商標は、前記の構成よりなるから、その構成文字に相応して「タマンゴ」の称呼を生ずる造語を表してなるものと認められる。
そして、本件商標より生ずる「タマゴン」の称呼と引用D商標及び引用E商標より生ずる「タマンゴ」の両称呼は、共に短い4音より構成され、そのうち前半の2音において「タ」及び「マ」の音を共通にするのみで、後半の2音は「ゴン」と「ンゴ」の音の差異を有するものであるから、この差異が両称呼に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合であっても、音調音感が明らかに異なり、称呼上、相紛れるおそれのないものである。
また、本件商標と引用D商標及び引用E商標は、前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観においては、十分に区別し得る差異を有するものであり、観念おいては、共に造語と認められるから比較することができない。
してみれば、本件商標と引用D商標及び引用E商標は、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標といえるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲:引用B商標

(色彩は原本参照)
異議決定日 2002-07-18 
出願番号 商願2000-98088(T2000-98088) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (Z0305)
T 1 651・ 271- Y (Z0305)
最終処分 維持  
前審関与審査官 大橋 信彦 
特許庁審判長 三浦 芳夫
特許庁審判官 小林 和男
柳原 雪身
登録日 2001-08-03 
登録番号 商標登録第4495096号(T4495096) 
権利者 アース製薬株式会社
商標の称呼 タマゴン 
代理人 佐藤 雅巳 

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