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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない 041 |
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管理番号 | 1061669 |
審判番号 | 審判1999-16887 |
総通号数 | 32 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-08-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-10-19 |
確定日 | 2002-06-07 |
事件の表示 | 平成9年商標登録願第32200号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「SANKYO AMUSEMENT PLAZA」の欧文字と「サンキョーアミューズメントプラザ」の片仮名文字とを上下二段に横書してなり、第41類に属する役務を指定役務として平成9年3月27日に登録出願、その後、指定役務については平成10年10月21日付け提出の手続補正書をもって「娯楽施設の提供」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定が本願商標の拒絶の理由として引用した登録第4274945号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲に示すとおり「SANKYO」の文字をややデザインしてなり、平成4年9月30日に登録出願、第41類「カラオケ施設・ぱちんこホールその他の娯楽施設の提供」を指定役務として平成11年5月21日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 本願商標は、「SANKYO AMUSEMENT PLAZA」の欧文字と「サンキョーアミューズメントプラザ」の片仮名文字よりなるところ、全体として特定の観念を生じさせるものではなく、また、上段の欧文字及び下段の片仮名文字のそれぞれより生ずる「サンキョーアミューズメントプラザ」の称呼は、極めて冗長に亘るものといえるものである。 そして、その構成中後半部の「AMUSEMENT PLAZA」及び「アミューズメントプラザ」の文字が、原審の拒絶査定において述べたとおり、近年、娯楽施設を意味する語として、一般に使用されているものであることは、例えば、以下のような新聞記事情報により窺い知ることができる。 (1)「三重最大級のSC 新日永カヨー 6月に新装開店」の見出しの下、「施設中央広場、多目的ホールを設置、地域行事などが催せるアミューズメントプラザ」との記載があること(1993年4月2日日本食糧新聞)。 (2)「尼崎の工場跡地がレジャーランドに 5月に一部オープン」の見出しの下、「計画によると、マウンテンバイクの広場やカートプラザ、アミューズメントプラザ等を整備。」との記載があること(1994年3月4日朝日新聞大阪朝刊)。 (3)「ながの東急百貨店 26日『おかや東急百貨店』開業、東急スクエアの核に」の見出しの下、「アミューズメントプラザ内に四百七十台収容の市営立体駐車場を、隣接地にも四百台の契約駐車場を併設する。」との記載があること(1997年9月25日繊研新聞)。 そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中「AMUSEMENT PLAZA」及び「アミューズメントプラザ」の文字を、上記の実情より娯楽施設を意味する語であって、役務の提供の場所を表示する部分と捉え、その主要部は「SANKYO」及び「サンキョー」の文字にあるものと認識し、この文字部分をもって取引に資する場合も少なくないものと判断するのが相当である。 さらに、取引の簡易・迅速を尊ぶ取引の実際においては、適宜捉え易い部分を抽出し他の部分を捨象して簡便に取引に資することは屡々見受けられることも考慮すれば、本願商標は、構成中冒頭部にあって強く印象付けられる「SANKYO」及び「サンキョー」の文字の部分より単に「サンキョー」の称呼を生じるものといわなければならない。 これに対し、引用商標は、別掲に示すとおり、「A」の文字部分の横線を省略して他の文字よりやや大きく表し、これに続く「N」の文字の右側の縦線と「K」の文字の縦線を重ねて表し、前記「A」の文字部分を水色、他の文字部分を青色で表してなるところ、全体として、まとまりよく一体的に表してなるものである。そして、会社名や商品名等を独特の字体、デザインで表す文字のレタリングは一般に普通に行われ、省略、連結等その手法も多様化している近時の状況に鑑みれば、引用商標は「SANKYO」の文字を表わしたものと容易に看取されるものであって、これより「サンキョー」の称呼を生じるものとみるのが相当である。 してみれば、本願商標と引用商標とは、「サンキョー」の称呼を共通にする類似の商標ということができる。 したがって、本願商標と引用商標とは、外観及び観念の点を考慮してもなお、称呼において類似する商標であり、かつ、指定役務も同一又は類似のものであるから、結局、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
【別掲】 引用商標(色彩については原本を参照されたい。) |
審理終結日 | 2002-03-25 |
結審通知日 | 2002-04-05 |
審決日 | 2002-04-17 |
出願番号 | 商願平9-32200 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(041)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 山本 敦子 |
特許庁審判長 |
小林 薫 |
特許庁審判官 |
野上 サトル 野口 美代子 |
商標の称呼 | サンキョーアミューズメントプラザ、サンキョーアミューズメント、サンキョー、アミューズメントプラザ |
代理人 | 野本 陽一 |