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審決分類 |
審判 判定 属する(申立て成立) 105 |
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管理番号 | 1060215 |
判定請求番号 | 判定2001-60142 |
総通号数 | 31 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標判定公報 |
発行日 | 2002-07-26 |
種別 | 判定 |
2001-12-17 | |
確定日 | 2002-05-17 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第1447449号商標の判定請求事件について、次のとおり判定する。 |
結論 | 商品「下着,パジャマ,靴下」について使用する(イ)号標章は、商標登録第1447449号の商標権の効力の範囲に属する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第1447449号商標(以下「本件商標」という。)は、後掲Aに示す構成よりなり、昭和47年4月22日に登録出願、旧第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、同55年12月25日に設定の登録がされ、その後、該商標権については、取消審判の請求(複数件)があった結果、その指定商品中の「布製身回品(他の類に属するものを除く)」及び「寝具類(寝台を除く)」について、その登録を取り消す旨の審決の確定登録が平成11年8月11日にされ、さらに、該商標権は、その指定商品を第5類「失禁用おしめ」、第9類「事故防護用手袋,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク」、第10類「医療用手袋」、第16類「紙製幼児用おしめ」、第17類「絶縁手袋」、第21類「家事用手袋」、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」とする書換登録が平成13年2月14日にされたものである。 2 (イ)号標章 請求人が「下着,パジャマ,靴下」についてその使用を予定する(イ)号標章は、後掲Bに示す構成よりなるものである。 3 請求人の主張 請求人は、結論同旨の判定を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証(本件商標に係る商標登録原簿、同商標公報)及び甲第2号証((イ)号標章見本)を提出した。 (1)判定請求の理由の要旨 本件商標並びに(イ)号標章については、上記1及び2に示すとおりのものである。 本件商標は、「白抜きの馬の図形と棒状のものを持ち騎乗する黒く塗りつぶした人物の図形とをシンボライズした図形」と欧文字の筆記書体で「Polo」と横書して成るものである。これに対し、(イ)号標章も同一の図形とゴシック書体の欧文字で「POLO」と横書して成り、類似する外観に同一の称呼及び観念を有するので両者は互いに類似するものである。そして、本件商標に係る指定商品と(イ)号標章の使用商品「下着,パジャマ,靴下」とは、同一又は類似の商品である。したがって、(イ)号標章は本件商標の効力の範囲に属する。 (2)判定請求の必要性 請求人は、本件商標に係る商標権者(甲第2号証)であり、この度、請求人自身が本件商標の態様に若干の変更を加えた(イ)号標章(甲第2号証)を商品「下着,パジャマ,靴下」に使用する新商品の準備をすすめている。そして、(イ)号標章が本件商標の商標権の効力の範囲内に属することは明らかであると思料するところ、確認のため本件判定を求める。 (3)(イ)号標章が商標権の効力の範囲に属するとの説明 a.外観の点 本件商標の左側に位置する「白抜きの馬の図形と棒状のものを持ち騎乗する黒く塗りつぶした人物の図形とをシンボライズした図形」と(イ)号標章の左側に位置する図形とは、全く同一のものである。しかも、右側の欧文字においては、両者ともに「P」「O」等の線分で閉鎖された面を薄く塗りつぶして成る。 そうすると、本件商標と(イ)号標章とは、視覚上、商標の構成上有する外観的形象において相紛らわしく、互いに外観の点で類似する。 b.称呼・観念の点 本件商標からは、その構成から判断して「ポロ」の称呼及び観念が生ずる。 同じく、(イ)号標章からも「ポロ」の称呼及び観念が生ずる。 すなわち、両商標は、「ポロ」の称呼及び観念を共通にするから、この点において類似する。 c.指定商品の点 本件商標に係る指定商品の中で商品区分第25類に属する「寝巻き類,下着,靴下」と(イ)号標章の使用商品「下着,パジャマ,靴下」とは、同一又は類似の商品である。 d.結論 以上のとおり、(イ)号標章は本件商標と全体として同一又は類似するものであり、その使用商品と指定商品も同一又は類似する商品であるから、(イ)号標章は、本件商標の商標権の効力の範囲に属するものである。 4 当審の判断 本件商標は、その構成後掲Aに示すとおり、騎乗者が柄の長い槌状の棒(スティック)を持って球を捌く図形を線図ないしは陰影図をもってシンボリック(象徴的)に描き、同図右側位置にその字形で囲まれた内部空間を薄墨色にした手書き風書体による「Polo」の欧文字(大・小文字)を表してなるものである。 他方、請求人が商品「下着,パジャマ,靴下」についてその使用を予定する(イ)号標章は、後掲Bに示すとおり、本件商標の場合と同様に、騎乗者が柄の長い槌状の棒(スティック)を持って球を捌く図形を線図ないしは陰影図をもってシンボリック(象徴的)に描き、同図右側位置にその字形で囲まれた内部空間を薄墨色にしたサンセリフ体の「POLO」の欧文字(大文字)を表してなるものである。 そこで、本件商標と(イ)号標章とを比較するに、両者は前記シンボリック(象徴的)に表現されてなる図形部分の構成を全く同一とし、僅かに、これら図形右側に表された文字部分において、前者が手書き風書体による「Polo」の欧文字(大・小文字)であるのに対し、後者が「POLO」の欧文字(大文字)とする点に差異を有するに止まるものである。 しかして、両者における欧文字の書体(態様)ないしは大・小文字の違いは、この種欧文字が社会一般において多種・多様に用いられるのが実情であってみれば、実質的に同一のものというべく、その視覚上又は意味上における印象も格別相違するものでなく、また、当該欧文字より生ずるとみられる「ポロ」の称呼においても両者は全く同一のものである。 そうとすれば、本件商標と(イ)号標章とは、その外観、観念、称呼等により取引者に与える印象、記憶、連想等を総合し、かつ、それら商品の具体的な取引状況に照らし全体的に考察した場合、両者は、その出所について混同を来すおそれがあることは必至というべく、互いに類似のものといわなければならない。 また、本件商標は、その指定商品を衣料品ほかの商品とすること前記1に示すとおりであって、(イ)号標章の使用(予定)に係る「下着,パジャマ,靴下」を含むものであることが明らかである。 してみれば、(イ)号標章は、本件商標と商標において類似し、かつ、その使用(予定)に係る商品においても、同一又は類似の商品を内包するものであるから、結局、(イ)号標章は、本件商標の商標権の効力(禁止権)の範囲に属するものといわざるを得ない。 よって、結論のとおり判定する。 |
別掲 |
A 本件商標 B (イ)号標章 |
判定日 | 2002-05-07 |
出願番号 | 商願昭47-54878 |
審決分類 |
T
1
2・
26-
YA
(105)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大坂 利男、吉田 秀之 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
鈴木 新五 小池 隆 |
登録日 | 1980-12-25 |
登録番号 | 商標登録第1447449号(T1447449) |
商標の称呼 | ポロ |
代理人 | 田中 秀佳 |
代理人 | 江原 省吾 |
代理人 | 白石 吉之 |
代理人 | 城村 邦彦 |