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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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取消200030778 | 審決 | 商標 |
審判199715182 | 審決 | 商標 |
取消200530479 | 審決 | 商標 |
取消200231374 | 審決 | 商標 |
取消200130252 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) 110 |
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管理番号 | 1059834 |
審判番号 | 審判1999-31349 |
総通号数 | 31 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2002-07-26 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 1999-09-29 |
確定日 | 2002-05-20 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第2361321号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第2361321号商標の指定商品中「医療機械器具、その部品及び附属品」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第2361321号商標(以下「本件商標」という。)は、「COMPATH」の欧文字を書してなり、第10類「理化学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)光学機械器具(電子応用機械器具に属するものを除く)写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具(電子応用機械器具に属するものおよび電気磁気測定器を除く)医療機械器具、これらの部品および附属品(他の類に属するものを除く)写真材料」を指定商品として、平成1年9月25日に登録出願、同3年12月25日に設定登録、その後、同13年8月7日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。 2 請求人の主張の要旨並びに答弁に対する弁駁の要旨 請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由並びに答弁に対する弁駁以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第4号証(枝番号を含む。)を提出した。 (請求の理由の要旨) 本件商標は、その指定商品中「医療機械器具、その部品及び附属品」につき継続して3年以上日本国内において使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて何等正当な理由が存することも認められない。本件商標について専用実施権の設定又は通常使用権許諾の登録もないから、商標法第50条第1項の規定に基づき、本件商標の指定商品中、上記商品につき登録取消審判を請求する。 (答弁に対する弁駁の要旨) (1)本件商標は、欧文字「COMPATH」からなるものであるのに対し、被請求人が使用しているとする商標は「コンパス」であり、「COMPATH」と「コンパス」が、社会通念上同一であるとする被請求人の主張は失当である。一般に「コンパス」といえば製図用具としての商品が連想されるものであり(甲第3号証)、「COMPATH」が仮に「コンパス」と発音されるとしても、具体的な対象物がなく、「COMPASS」と「COMPATH」は全く別異の商標であることは明らかである。 したがって、「COMPASS」⇔「コンパス」間の使用であれば社会通念上からいって登録商標の使用と考えられるが、登録商標「COMPATH」に対し「コンパス」の使用は登録商標の使用とはいえない。なお、被請求人と関連のあるドイツ国プロクソドム社が出願(商願平10-71900)した商標は「COMPASS」であり、これに対応する「コンパス」の使用と考えられる(甲第4号証)。 (2)被請求人の子会社(株)メドフィックスサカイはドイツのアス・メタルバウ社が開発したトレーニングマシンを輸入・販売されているようであるが(乙第3〜4号証)、これはリハビリ専用ではなくフィットネス機器であり、取引先(株)コクド、キッコーマン事業開発(株)から判断して医療機器に使用されているものとは思われない。 3 被請求人の答弁の要旨 被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判請求の費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」と答弁し、その理由の要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証(枝番号を含む。)を提出した。 (1)本件商標は、三菱化学株式会社の所有のところ、審判被請求人である酒井医療株式会社がその権利の譲渡を受け、平成11年10月28日に権利移転登録が行われている。 (2)被請求人の子会社である株式会社メドフィックスサカイが、ドイツ国プロクソメッド(アス)社製のトレーニングマシーン「コンパス」を販売するに当たり、当該「コンパス」とは称呼が同一で類似商標になる本件商標「COMPATH」の当時の権利者であった三菱化学(商標登録原簿上の名義は三菱化成(株)のままで変更がなされていなかった)に対し、平成10年5月14日に商標の使用許諾の申入れを行い、それに対し、市場での競合がないので、使用してもよいし、場合によっては権利の譲渡に応じてもよい旨の回答を得た(乙第3号証)。 (3)前記使用に関する三菱化成の了解を得て、被請求人の子会社であるメドフィックスサカイは、1998年6月から同製品の販売開始に先立ち、社内報「FUTURE」(1998年5月発行)(乙第4号証)の中でトレーニングマシーン「コンパス」を発表した。当該社内報は、従業員はもとより、顧客その他関係者に配布されている。 (4)その後、実際の販売活動が開始された。その例を以下に示す。 イ.1998年9月11日付注文書(注文者:ファミリーケア〔有〕)(乙第5号証の1)により、「レッグエクステンション(型式:MCA-1071)」1台が発注されている。この型式MCA-1071は、当時の価格表(1998年6月)(乙第6号証)から明らかなように、「コンパス ストレングスシステム」と称する商品系列の中の商品である。さらに、本件の「受注確認伝票(平成10年9月14日)」を乙第5号証の2として提出する。 ロ.平成10年(1998年9月25日付御見積書(提出先:株式会社コクド)(乙第7号証の1)によれば、「ベンチプレスステーション(型式:MCA-2005)」2台、「アジャスタブルベンチ(型式:MCA-2001)」1台、「45°バックエクステンション(型式:MCA-2030)」1台、「バックエクステンションスペシャル(型式:MCA-2110)」1台が対象になっていて、前記価格表(乙第5号証)に照らしてみれば、各型式のものが、「コンパス ストレングスシステム」の商品系列に該当することは明らかである。さらに、本件の平成10年12月22日付納品書控を乙第7号証の2として提出する。 ハ.平成11年2月16日付御見積書(提出先:キッコーマン事業開発株式会社)(乙第8号証の1)によれば、「コンパス チェストプレス」1台、「コンパス オーバーヘッドプレス」1台、「コンパス バックトーソリフター」1台、「コンパス フロントトーソリフター」2台、「コンパス 45°バックエクステンション」1台、「コンパス アジャスタブルベンチ」1台が対象になっている。これは、品名のところに、「コンパス」の商標が使用されている。つぎに、本件に関するリース会社センチュリー・リーシング・システム株式会社からの1999年3月17日付注文書を乙第8号証の2として提出する。 (5)以上のことから、被請求人たる酒井医療株式会社或いはその子会社であったメドフィックスサカイ(1998年11月に親会社である酒井医療株式会社に吸収合併された。乙第2号証の経歴書参照)が、当時の権利者の了解のもとに本件商標と社会通念上同一と考えられる「コンパス」を商標として医療機械器具に該当する「トレーニングマシン」に本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用していたことは明らかになったことと信じる。さらに、最近の被請求人の商品総合カタログとして1999年1月作成の「SAKAI 1999CATALOGUE」の表紙、第251頁及び裏表紙を乙第9号証として提出する。 4 当審の判断 被請求人が本件商標の使用の事実を証明する証拠として提出した乙第2号証ないし乙第9号証をみるに、その乙各号証に表示されている商標は、いずれも「コンパス」の片仮名文字からなるものである。 ところで、本件商標は、前記したように、「COMPATH」の欧文字からなるものである。そして、被請求人は、本件商標と、被請求人の提出に係る上記乙各号証に表示されている商標とは、社会通念上同一であると主張している。 そこで、本件商標と、該「コンパス」の商標を比較するに、両者は「コンパス」の称呼を共通にするものである。 しかしながら、「コンパス」の称呼からは、製図道具の「COMPASS」の語を想起するというのが相当であり、造語といえる「COMPATH」の文字を想起するとはいい難いものである。 してみれば、本件商標と、被請求人の提出に係る乙各号証に表示されている商標とは、観念上同一のものということはできないし、外観においても異なるものであるから、両者を、社会通念上同一のものとすることができない。 したがって、上記乙各号証に表示されている商標の使用をもってしては、本件商標又は本件商標と社会通念上同一の商標の使用ということはできないものである。 そうとすれば、本件商標を本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において請求に係る指定商品について使用したものと認めることはできない。 したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により指定商品中の「医療機械器具、その部品及び附属品」についての登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2002-03-19 |
結審通知日 | 2002-03-25 |
審決日 | 2002-04-08 |
出願番号 | 商願平1-108480 |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(110)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 若月 重男 |
特許庁審判長 |
野本 登美男 |
特許庁審判官 |
山下 孝子 上村 勉 |
登録日 | 1991-12-25 |
登録番号 | 商標登録第2361321号(T2361321) |
商標の称呼 | コンパス |
代理人 | 志賀 正武 |
代理人 | 加藤 義明 |
代理人 | 高橋 詔男 |
代理人 | 渡邊 隆 |
代理人 | 高柴 忠夫 |