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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z16
管理番号 1055450 
審判番号 審判1999-19540 
総通号数 28 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-04-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-12-06 
確定日 2002-02-20 
事件の表示 平成10年商標登録願第36130号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第16類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成10年4月27日に登録出願、指定商品についてはその後、当審における平成13年11月2日付け手続補正書により「印刷物,書画,写真,写真立て」とする補正がされたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第2210828号商標(以下「引用A商標」という。)は、昭和62年2月26日登録出願、別掲(2)のとおり、「SAI」の文字を横書きしてなり、第26類「印刷物、書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、平成2年2月23日に設定の登録がされたものである。また、当審において、同じく引用した登録第2707810号商標(以下「引用B商標」という。)は、平成3年12月3日登録出願、別掲(3)のとおりの構成よりなり、第9類「歯車、リンク、カム、流体トルクコンバ―タ―、流体継ぎ手、その他の 動力伝導装置、バルブ、軸流ポンプ、斜流ポンプ、その他のポンプ、制動装置、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成7年6月30日に設定の登録がされたものである。

3 当審の判断
本願商標と引用A商標との類否について判断する。
本願商標は、別掲(1)のとおり、斜め下から描写した賽子状の立体的図柄の上部2つの面にそれぞれ「X」と「I」の欧文字を、同下部(底面)に「[sai]」(aの上部に英語のアクセント記号が付されている。)の欧文字(記号を含む。)を配してなるものである。
そして、構成中の「XI」の文字は、ギリシア語アルファベットの第14字、英語では「X」と表記されるものであって(プログレッシブ英和中辞典より、小学館発行)、同「[sai]」の部分は、前記「XI」の文字(語)の発音記号、すなわち、その読みを表したものとして容易に認識、理解されるとみるのが自然である。
また、この種商標(文字と図形を結合したもの)において、それぞれの商品に付された商標の外観をもって識別する以外に、口頭又は電話等による取引等、各商標から生ずる称呼により商品を特定し又は取引指標とする場合も決して少なくないというのが取引の実情であって、本願商標の構成中の親しみやすく馴染みやすい文字部分に着目し、当該文字に相応する称呼をもって取引に当たる場合もまた決して少なくないというのが相当である。
そうすると、本願商標をその指定商品について使用した場合、需要者は構成中の前記各文字または発音記号に相応して生ずる「サイ」の称呼をもって取引に資する場合も少なからずあるといえるものである。
したがって、本願商標は、「サイ」の称呼も生ずるといわなければならない。
他方、引用A商標は、「SAI」の文字よりなるところ、これより特定の観念を生ずることのない造語と認められるものであるから、この種外国文字の一般的な読み方といえる英語又はローマ文字風の読み方をもって、これを「サイ」と読み、その称呼をもって取引に当たるとみるのが自然である。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「サイ」の称呼を同じくする点においてすでに紛らわしく、また、このほか、外観、観念の点を考慮するも、前記取引事情よりして、なお、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
そして、本願商標は、その指定商品中に引用A商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとした原査定は妥当であって、これを取り消すことができない。
なお、本願商標は、その指定商品において、前記1のとおり補正された結果、本願商標の指定商品と引用B商標の指定商品は互いに類似しないものとなったから、引用B商標に関する限りその拒絶の理由は解消した。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 (1)本願商標




(2)引用A商標



引用B商標



審理終結日 2001-12-04 
結審通知日 2001-12-14 
審決日 2001-12-28 
出願番号 商願平10-36130 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z16)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 保坂 金彦
村上 照美
商標の称呼 エックスアイサイ、サイ、ザイ、シー 
代理人 高橋 光男 

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