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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) Z09 |
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管理番号 | 1054028 |
異議申立番号 | 異議1999-90808 |
総通号数 | 27 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2002-03-29 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 1999-06-09 |
確定日 | 2001-10-10 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第4243116号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第4243116号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第4243116号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第9類「眼鏡」を指定商品として、平成9年7月29日に登録出願、同11年2月26日に設定登録されたものである。 2 取消理由 申立人の提出した甲各号証をみると、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)は、1934年イタリア生まれのデザイナーであり、1975年にイタリアで、ファッション・デザイン会社「ジョルジオアルマーニ社」を設立し、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)の標章を付した紳士・婦人用既成服を製造、販売すると共に、1981年にはブランド「EMPORIOARMANI」(エンポリオアルマーニ)を発表し、これらの商標を付したネクタイ、靴下、帽子、手袋、傘、眼鏡、ハンドバック等を取り扱っている事実が認められる(甲第19号証)。 さらに、ジョルジオアルマーニのデザインした商品は、1979年には「ニーマン・マーカス賞」を受賞、1980年、1981年、1984年、1986年、1987年の5度にわたり「カティ・サーク国際トップ・ファッション・メンズ・デザイナー賞」を受賞、1981年には最高のファッション・デザイナーを選ぶ「G/Q」雑誌「メンズ・スタイル賞」を受賞、1983年にはアメリカ・ファッション・デザイナー協会より「国際デザイナー賞」を受賞、1988年にはアメリカ・ファッション・デザイナー協会より「メンズウェア・ライフタイム・アチーブメント賞」を受賞、マドリッドにて国際ベスト・デザイナーとして「クリスタル・バレンシアガ賞」を受賞、1989年には日本で繊研新聞より「繊研賞」を受賞する等、数多くの賞を受賞している事実が認められる(甲第19号証)。 そして、我が国においても、ジョルジオアルマーニ及びそのデザインがファッション誌や雑誌、書籍にも多く取り上げられ(甲第22号証ないし甲第35号証)、さらに、デパート主催の写真展も開催されている(甲第36号証)。これらの専門紙、一般誌、書籍等の「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)についての記事をみると、「ARMANI」(アルマーニ)は、その略称として多く掲載されている(甲第22号証ないし甲第35号証)。 さらに、申立人は、我が国において、「ジョルジオアルマーニジャパン株式会」を設立して、東京、大阪、名古屋、神戸、札幌等に直営店を設け販売し、その売り上げも平成7年で約150億円に達している(甲第38号証)。 そして、商品に実際使用している標章は、「GIORGIO ARMANI」、単に「ARMANI」の文字のみのもの、或いは「EMPORIO ARMANI」、「ARMANI JEANS」、「GIORGIO ARMANI JUNIOR」等「ARMANI」と他の文字とを結合して使用している(甲第2号証ないし甲第38号証)。 また、「ARMANI」の著名性が認められた審査例も多く存在する(甲第39号証ないし甲第45号証)。 以上の事実を総合してみれば、「GIORGIO ARMANI」及び「ARMANI」の文字よりなる標章は、商品「紳士服、婦人服、ネクタイ、靴下、帽子、手袋、傘、眼鏡、ベルト、ハンドバッグ、宝飾品」等に使用した結果、本件商標の登録出願日前より、我が国において取引者、需要者間に広く知られ周知著名に至っていたものであり、その周知著名性は現在においても継続しているものと認められる。 そこで、本件商標をみると、本件商標は、モノグラム化された「a」の欧文字の下部に「FRANCO ARMANI」の欧文字を表示した構成からなるものであるから、その構成中に「ARMANI」の文字を含むものでる。 してみれば、上記したとおり、「GIORGIO ARMANI」及び「ARMANI」が周知著名であること、他に「ARMANI」の文字を含む標章を使用していること、本件商標の指定商品が「眼鏡」であること等を考慮すれば、本件商標をその指定商品に使用する場合は、取引者、需要者をして、申立人又は「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)のデザインに係る商品、若しくは、同人と組織的、経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるとものと認める。 よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。 3 商標権者の意見 商標権者は、何ら応答していない。 4 当審の判断 本件商標の登録の適否を検討するに、本件商標についてした、先の取消理由は妥当なものと認めらるれから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。 したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものとする。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
本件商標 |
異議決定日 | 2001-08-23 |
出願番号 | 商願平9-142441 |
審決分類 |
T
1
651・
271-
Z
(Z09)
|
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 中村 謙三 |
特許庁審判長 |
小松 裕 |
特許庁審判官 |
高野 義三 大川 志道 |
登録日 | 1999-02-26 |
登録番号 | 商標登録第4243116号(T4243116) |
権利者 | ジャス・インターナショナル株式会社 |
商標の称呼 | エイフランコアルマーニ、フランコアルマーニ |
代理人 | 稲葉 良幸 |
代理人 | 田中 克郎 |