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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない Z42
審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 登録しない Z42
管理番号 1052068 
審判番号 不服2000-8617 
総通号数 26 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-06-12 
確定日 2001-12-25 
事件の表示 平成10年商標登録願第94336号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本出願に係る商標(以下「本願商標」という。)は、「ラドン泉」の文字を横書きしてなり、願書記載の商品又は役務の区分を第10類、第11類、第41類及び第42類をとし、各区分に属する願書記載の商品又は役務を指定商品又は指定役務として平成10年11月2日に登録出願され、その後、指定商品又は指定役務については、当審における平成12年10月6日付けの手続補正書をもって第42類「ラドン泉を泉質とする温泉施設の提供」とする補正がされたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨
(1)本願商標は、ラドンを含んでなる温泉の泉質名として一般に使用されている「ラドン泉」の文字を普通に用いられる方法で書してなるから、これをその指定役務中「ラドン泉を泉質とする温泉施設の提供」等上記文字に照応する役務に使用するときは、単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の「入浴施設の提供」に使用するときは役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
(2)本願の指定役務中には、「工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務,訴訟事件その他に関する法律事務,登記又は供託に関する手続の代理」を含むものである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しない。
(3)本願は、第40類に属する役務「一般廃棄物の処分,産業廃棄物の処分」について第42類を指定区分としている。したがって、本願は、商標法第6条第2項の要件を具備しない。

3 当審の判断
本願商標は、その指定商品又は指定役務について前記1のとおり補正された結果、本願商標についてした原査定の拒絶の理由、すなわち、前記2の(1)における役務の質の誤認を生じさせるおそれ及び同(2)及び(3)の拒絶の理由については解消し得たものと認められる。
そこで、前記2の(1)における本願商標の商標法第3条第1項第3号該当の当否について判断する。
本願商標は、「ラドン泉」の文字よりなるものであるところ、構成中の「ラドン」の文字(語)に関して、温泉の保護、利用の適正化及び公共福祉の増進を目的とする温泉法を徴するに、この法律にいう「温泉」とは、「地中から湧出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガスで、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう」旨規定されていて(同法第2条)、同別表の物質名として「ラドン(Rn)」が他の10数種類の物質名とともに明記されているように、温泉の成分として「ラドン」の文字が用いられることは周知の事実である。また、同構成中の「泉」の文字(語)は、一般に「地中から湧き出る水、いずみ、温泉の略」等の意味を有する語であって、「源泉、温泉、鉱泉、泉質、間歇泉」のように各種の熟語を形成する文字である。したがって、本願商標からは、全体として「ラドンを含む温泉」の意味合いを容易に認識、理解し得るものである。
この点に関しては、以下のこの種温泉に関わる関連情報又は新聞記事等からも裏付けられる。
(1)株式会社アドミールのインターネット上において、「リバーサイドスパ マキノ分譲概要」の紹介中の「(略)秘薬とも言うべきラドン温泉(実質はアルファイオン泉)が、ここ滋賀県高島群マキノ町八王子の大和実業(株)の団地で湧出したのである。(略) 普通ラドン泉8.25マッヘで療養ラドン泉の規定になっているが長寿園の濃度は13マッヘであって、優秀なラドン泉に分類されている。」の記載(http://www.admire.co.jp/P08b.html)。
(2)兵庫県雪彦温泉ホームページの「天然ラドン泉『雪彦温泉』の泉質」の記載(http://www.e-yamasa.com/setpiko/senshitsu.htm)。
(3)新聞データサービス(Gサーチ)による日刊工業新聞39頁(1999年8月31日付け)における、「太陽光研究所、レンズでクワハウスづくりに協力。(以下略)」の見出しの記事中「(略)昨年わき出した26.6度Cのラドン泉を太陽光で加熱(略)」の記載。
(4)同じく朝日新聞大阪地方版/兵庫(1993年8月15日付け)における、「ラドン温泉を掘り当てる 西宮のアガペ甲山病院」の見出しの記事中「(略)温泉は弱アルカリ性の単純ラドン泉で(略)」の記載。
そうすると、本願商標をその指定役務「ラドン泉を泉質とする温泉施設の提供」に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記事情によりこの施設が「ラドン泉を泉質とするものであること」、すなわち、その提供に係る役務の質(内容)を表示したものと理解するに止まり、自他役務の識別標識とは認識し得ないものというべきであるから、結局、本願商標は、役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。
してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
請求人は、「トロン泉」の文字を含む商標登録の存在を述べ、「ラドン泉」は人工の発生機械による温泉を示すものであり、法的にも「ラドン泉」は使用されていないと主張するが、該登録例は図形を含むものであって本願商標とは事例を異にし、本件識別性の有無の判断に参酌し得ないものであること、また、「ラドン」が温泉法において規定される物質名であることは前記のとおりであり、かつ、同物質を含む温泉を「ラドン泉」と称していることが取引の実情であって、その発生方法が人工的手法によるものかどうかの点は単なる事情にすぎず、それをもって直ちに本願商標に自他役務の識別力が備わるというものでもないから、その主張は妥当でなく採用することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-11-01 
結審通知日 2001-11-02 
審決日 2001-11-13 
出願番号 商願平10-94336 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (Z42)
T 1 8・ 271- Z (Z42)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 村上 照美
保坂 金彦
商標の称呼 ラドンセン、ラドンイズミ 
代理人 土橋 博司 
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