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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z12
管理番号 1052035 
審判番号 審判1999-4489 
総通号数 26 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2002-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 1999-03-24 
確定日 2001-11-19 
事件の表示 平成 9年商標登録願第127294号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「WISE」の欧文字を横書きしてなり、第12類「自動車の部品および附属品」を指定商品として、平成9年6月13日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第2364514号商標(以下「引用A商標」という。)は、昭和63年7月15日に登録出願、「WEISS」の欧文字と「ワイス」の片仮名文字とを上下二段に横書きしてなり、第12類「輸送機械器具、その部品および附属品」を指定商品として、平成3年12月25日に設定登録されたものである。同じく登録第4376209号商標(以下「引用B商標」という。)は、平成6年4月20日に登録出願、「WISE」の欧文字と「ワイズ」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気式ワックス磨き機,電気掃除機,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置,動力付床洗浄機,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター」を指定商品として、同12年4月14日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「WISE」の欧文字からなるところ、該文字(語)は「ワイズ」と読まれ、「賢い」等を意味する英語であることから、これより「ワイズ」の称呼を生ずるものである。
他方、引用A商標は、前記のとおり「WEISS」の欧文字と「ワイス」の片仮名文字とを上下二段に書した構成よりなるところ、該文字からは特定の意味合いを直ちに想起させるものではなく、また、下段に書された「ワイス」の文字が該欧文字部分の称呼を特定するごとく振り仮名風に表したものと無理なく認識し得るものであり、したがって、引用A商標は、「ワイス」の称呼を生ずるというのが相当である。
そこで、本願商標より生ずる「ワイズ」の称呼と引用A商標より生ずる「ワイス」の称呼を比較するに、両称呼は、共に3音構成からなり、語尾音において「ズ」と「ス」の差異を有するものである。
しかして、該差異音の「ズ」は、同「ス」の音の濁音であって、これら差異音は元々密接に関連する音といえるものである。そして、「ズ」の音は舌先を前硬口蓋に寄せて発する有声摩擦音「z」と母音「u」との結合した音節であるのに対し、「ス」の音は、舌端を前硬口蓋に寄せて発する無声摩擦音「s」と母音「u」との結合した音節であるから、両音は子音こそ違え、その調音部位、調音方法をほとんど同じくするほか、母音「u」を共通にするものであって、しかも差異音は比較的聴別し難い語尾に位置するものである。
以上の点よりして、前記音の差異は微差というべきであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、全体の語調、語感が近似し、彼此聞き誤る場合が決して少なくないというのが相当である。
そして、本願商標または引用商標の指定商品とする商品分野において、口頭または電話等による取引、すなわち当該商標より生ずる称呼をもって取引指標とすることはしばしば見受けられるところであって、本願商標が外観または観念のみにより取引に資されるというべき特段の事情は存しない。
してみれば、本願商標と引用A商標とは、外観及び観念において相違する点を考慮するとしても、両者は称呼上なお類似する商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用A商標の指定商品中に含まれるものであるから、結局、両商標は互いに類似するものといわざるを得ない。
次に、本願商標と引用B商標との類否についてみるに、本願商標は「WISE」の欧文字からなるのに対し、引用B商標は「WISE」の欧文字と「ワイズ」の片仮名文字とからなるものであることから、両商標は「ワイズ」の称呼、「賢い」の観念を共通にし、かつ、欧文字部分の文字の配列が同じであることから外観印象を共通にする類似の商標というべきである。
そして、本願商標の指定商品と引用B商標の指定商品中の「消防車、自動車用シガーライター」とは、その用途、販売系統、生産部門等を共通にする類似の商品というべきであるから、結局、本願商標と引用B商標とは互いに類似するものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、商標において類似し、かつ、指定商品においても同一又は類似のものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2001-09-05 
結審通知日 2001-09-14 
審決日 2001-09-27 
出願番号 商願平9-127294 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (Z12)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 福島 昇 
特許庁審判長 原 隆
特許庁審判官 渡口 忠次
野上 サトル
商標の称呼 ワイズ 
代理人 飯田 啓之 

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