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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない 030 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない 030 |
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管理番号 | 1048827 |
審判番号 | 審判1997-6901 |
総通号数 | 24 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1997-04-24 |
確定日 | 2001-10-05 |
事件の表示 | 平成6年商標登録願第10244号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
第1 本願商標 本願商標は、「七葉胆」の文字を横書きしてなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,中国茶その他の茶,調味料,香辛料,酒かす」を指定商品として、平成6年2月7日登録出願、その後、平成7年8月23日付け手続補正書により、指定商品を「コーヒー及びココア,コーヒー豆,アマチャヅル茶,その他の茶,調味料,香辛料,酒かす」と補正されたものである。 第2 原査定の理由 原査定は、『本願商標は、アマチャヅルを意味する中国語「七葉胆」の文字を書してなるから、これを本願指定商品中「アマチャヅル茶」に使用しても、単にその商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。』と認定、判断して、本願を拒絶したものである。 第3 当審の判断 1 当審において、「七葉胆」に関して商標法第56条第1項において準用する特許法第150条第1項により以下に示す書証について職権による証拠調べを行い、同法同条第5項に基づき、審判長名をもって平成13年4月16日付で、その結果を請求人に通知し、相当の期間を指定して、意見を申し立てる機会を与えたところ、指定した期間内に請求人からは、何らの意見の申立もなかった。 職権による証拠調べの結果、次の事実が認められる。 インターネットのホームページの (1)http://www.densi.co.jp/yakusou/には、 (表に)和名「アマチャズル」、中国名「絞股藍」、生薬名「七葉胆」が掲載されていること。 (2)http://www.densi.co.jp/yakusou/019.htmには、 「アマチャズル(蔓性多年草:花期 8〜9月)」の「採集と調整」の欄に 「8〜9月に茎、葉を特に晴天の日を選んで下葉1枚くらい残して刈り採り、水洗いをして汚れを落としたのち、少しずつ束ねて吊るし水を切ります。生乾きの時2〜3センチくらいに刻んで、更に天日でよく乾燥させます。 七葉胆(しちょうたん)」が掲載されていること。 (3)http://www.eikando.com/eikando/minkanyaku.htmには、 (表に)生薬・民間薬名「アマチャヅル」、別名「七葉胆」、民間での利用法「去痰、止咳」が掲載されていること。 (4)http://www.est.hi-ho.ne.jp/abes/hyakkaen19/hyakkaen19-1.htmには、 (表に)民間薬「アマチャズル」、別名「七葉胆」、主な効能「滋養・強壮に」が掲載されていること。 (5)http://www.maima.com/products /ft08.htmには、 「絞股藍茶(こうこらんちゃ)」製造元:天福食品開発有限公司 「絞股藍茶、『七葉胆』とも呼ばれ、栄養成分が豊富なので『南方の人参』とも言われています。体内の毒素を排出する作用があるので、コレステロールの調整や高脂血症、高血圧、低血圧、肩凝り、便秘、冷え性、喘息、肥満、しわ(皮膚の老化)などに効果があります。」が掲載されていること。 (6)http://www.nakayamalabo.co.jp /shouyaku.htmには、 商品案内------商品名「アマチャヅル(七葉胆)」、「(表の)粉末、濃縮エキス、乾燥エキス(の欄に『○』印が付与されている。)」が掲載されていること。 また、前記の職権による証拠調べをした「七葉胆」は、「アマチャズ(ヅ)ル」、「絞股藍」の別称であることが、健康食品の取引者・需要者の間に広く知られていることが認められる。 2 請求人の主張について (1) 「アマチャヅル」の語を複数の日中辞典(コンパクト日中・中日辞典、コンパクト日中辞典、岩波日中辞典、例解新日中辞典、新日中辞典)で確認したところ、当該「アマチャヅル」の語はいづれの辞典にも掲載されていない。このような事実に鑑みると、「アマチャヅル」の語が需要者に一般的に知られている名称であると考えることはできず、更に進んで「アマチャヅル」の中国名まで需要者に認識されることは到底あり得ない。 また、日本において最も一般に使用されている広辞苑で「アマチャヅル」の語を確認したところ、「アマチャヅル」の語には「アマクサ」「ツルアマクサ」「絞股藍」なる別名が記載されていると共に、これらの別名のうち「絞股藍」は草に関する書籍である中国本草図録にも、その内容が掲載されていることが確認された。 このような事実を総合的に勘案すると、「アマチャヅル」の語は需要者に一般的に知られている名称とは考えらないと共に、仮に「アマチャヅル」の語を認識し、且つその中国名までも理解している者がいたとしても、その中国名は「絞股藍」(ジョ・グ・ラン)とのみ認識されている旨主張する。 しかし、「七葉胆」は、生薬名で、学名を「Gynostemma pentaphyllum」といい、「ウリ科」に属する植物である。中国語で「絞股藍」といい、日本国内においては、「アマチャヅル」の名称で知られており、体内の毒素を排出する作用があるので、コレステロールの調整や高脂血症、高血圧、低血圧、肩凝り、便秘、冷え性、喘息、肥満、しわ(皮膚の老化)などに効果があるとされていることが、前記の職権による証拠調べにより、明らかであるから、請求人の主張は、採用することができない。 (2) 請求人は、長年に亘り永続して本願商標を使用しており、本願商標の下に提供される商品は、取引者及び需要者間に直ちに請求人により提供される商品であることを認識し得る程度に周知著名となっていることに鑑みると、本願商標が商品の品質や原材料を表示するものと認められる場合であっても、本願商標は商標法第3条第2項の適用を受けて登録されるものである。この点については、現在証拠を収集している最中であり、証拠が整い次第、更に理由補充する所存である旨主張する。 しかし、請求人は、商標法第3条第2項の適用を受けべき証拠について、その後、相当の期間が経過するも、何らの書類の提出もないものであり、かつ、本願商標に同条項の適用をすべき事由もないから、請求人の主張は、採用することができない。 3 結び 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、同様の理由により拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-07-23 |
結審通知日 | 2001-08-03 |
審決日 | 2001-08-17 |
出願番号 | 商願平6-10244 |
審決分類 |
T
1
8・
272-
Z
(030)
T 1 8・ 13- Z (030) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 須藤 昌彦 |
特許庁審判長 |
廣田 米男 |
特許庁審判官 |
大島 護 柳原 雪身 |
商標の称呼 | シチヨータン |
代理人 | 臼井 伸一 |
代理人 | 岡部 讓 |
代理人 | 朝日 伸光 |
代理人 | 加藤 伸晃 |
代理人 | 高梨 憲通 |
代理人 | 本宮 照久 |
代理人 | 岡部 正夫 |
代理人 | 高橋 誠一郎 |
代理人 | 吉澤 弘司 |
代理人 | 藤野 育男 |
代理人 | 産形 和央 |
代理人 | 越智 隆夫 |