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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項15号出所の混同 登録しない 009 |
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管理番号 | 1045301 |
審判番号 | 審判1998-12581 |
総通号数 | 22 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-10-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1998-08-10 |
確定日 | 2001-08-15 |
事件の表示 | 平成 6年商標登録願第 11871号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ジャンフランコアルマーニ」の片仮名文字と「GIAN FRANCO ARMANI」の欧文字を上下二段に書してなり、第9類「眼鏡」を指定商品として、平成6年2月10日に登録出願されたものである。 2 原査定の理由 原査定において、登録異議申立のあった結果「本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 申立人の提出した甲第1号証(GIORGIO ARMANI Profile)をみると、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)は、1934年イタリア生まれのデザイナーであり、1975年にイタリアで、ファッション・デザイン会社「ジョルジオアルマーニ社」を設立し、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)の商標を付した紳士・婦人用既成服を製造、販売すると共に、ネクタイ、靴下、帽子、手袋、傘、眼鏡、ハンドバック等取り扱っていることが記載されている。 さらに、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)のデザインした商品は、1979年には「ニーマン・マーカス賞」を受賞、1980年、1981年、1984年、1 986年及び1987年の5度にわたり「カティ・サーク国際トップ・ファッション・メンズ・デザイナー賞」を受賞、1981年には最高のファッション・デザイナーを選ぶ「G.Q」雑誌「メンズ・スタイル賞」を受賞、1983年にはアメリカ・アッション・デザイナー協会より「国際デザイナー賞」を受賞、1988年にはアメリカ・ファッション・デザイナー協会より「メンズウェア・ライフタイム・アチーブメント賞」を受賞及びマドリッドにて国際ベスト・デザイナーとして「クリストバル・バレンシアガ賞」を受賞、1989年には日本で繊研新聞より「繊研賞」を受賞する等、数多くの賞を受賞していることも記載されている。 そして、我が国において、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)及びそのデザインが掲載されたファッション誌、雑誌、書籍等の記事をみると、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)は、単に「ARMANI」(アルマーニ)と略称され多く掲載されている(甲第4号証ないし甲第18号証。枝番を含む)。また、申立人が実際に使用している標章は、「GIORGIO ARMANI」、「ARMANI」のほか、「EMPORIO ARMANI」、「ARMANI JEANS」、「GIORGIO ARMANI JUNIOR」等「ARMANI」と他の文字とを結合して使用していることも認められる。 さらに、申立人は、我が国において、「ジョルジオアルマーニジャパン株式会社」を設立して、東京、大阪、名古屋、神戸、札幌等に直営店を設け販売し、その売り上げも平成7年で総売上高150億円を予想している(甲第28号証)。 以上の事実を総合してみれば、「GIORGIO ARMANI」及び「ARMANI」(アルマーニ)の文字よりなる標章は、商品「紳士服、婦人服、ネクタイ、靴下、帽子、手袋、傘、眼鏡、ベルト、ハンドバッグ、宝飾品」等に使用した結果、本件商標の登録出願日前より、我が国において取引者、需要者間に広く知られ周知著名に至っていたものであり、その周知著名性は現在においても継続しているものと認められる。 そこで、本願商標をみると、本願商標は、「ジャンフランコアルマーニ」と「GIAN FRANCO ARMANI」の文字よりなるものであるから、その構成中に「アルマーニ」、「ARMANI」の文字を含むものでる。 してみれば、前記したとおり、「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)及び「ARMANI」(アルマーニ)が周知著名であること、他に「ARMANI」(アルマーニ)の文字を含む標章を使用していること、本願商標の指定商品が「眼鏡」であること等を考慮すれば、本件商標をその指定商品に使用する場合は、これに接する取引者、需要者をして、申立人又は「GIORGIO ARMANI」(ジョルジオアルマーニ)のデザインに係る商品、若しくは、同人と組織的、経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。 したがって、本願商標が商標法第4条第1項第15号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-05-28 |
結審通知日 | 2001-06-08 |
審決日 | 2001-06-27 |
出願番号 | 商願平6-11871 |
審決分類 |
T
1
8・
271-
Z
(009)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 杉山 和江、佐藤 敏樹 |
特許庁審判長 |
小松 裕 |
特許庁審判官 |
高野 義三 大川 志道 |
商標の称呼 | ジャンフランコアルマーニ |
代理人 | 石原 庸男 |