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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 Z29
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 Z29
管理番号 1042240 
審判番号 不服2000-19926 
総通号数 20 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2001-08-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2000-11-08 
確定日 2001-08-02 
事件の表示 平成11年商標登録願第88664号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「パンでグラタン」の文字よりなり(標準文字による商標)、平成11年9月30日に登録出願、指定商品については、当審において平成12年11月8日付けの手続補正書により、第29類「パンを使って作るグラタン用の具入りグラタンソース」と補正されたものである。

2 原査定の理由の要旨
原査定は、本願商標は、「パンを使って作るグラタン用の商品」の意味合いを認識させる「パンでグラタン」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願の指定商品中、例えば「パンを使って作るグラタン用の、具入り・具なしグラタンソース」等、前記文字に相応する商品に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する旨、認定・判断して、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張
請求人は、甲第1号証ないし第27号証を提出して、ア)食品の商標については、普通名称、品質表示、用途表示の文字を結合して全体として識別力を発揮して売上増大に貢献している傾向が強い、イ)本願商標は「パン」と「グラタン」を格助詞「で」をもって結合させ、リズム感のある称呼によりテレビコマーシャルでも視聴者に好印象を与え、購買成立に大きな効果を与えている、ウ)日経流通新聞の調査(甲第16号証ないし第21号証)によれば、本願商標は他社によっては使用されていないものであり、自他商品の識別力を有する、エ)本願商標については、莫大な費用を投入して宣伝広告をした結果、需要者において広く認識されるに至ったとして、本願商標は商品の用途及び品質を間接的に表したものであり、著名な識別標識となっている旨を主張している。

4 当審の判断
本願商標は、「パンでグラタン」の文字よりなるところ、中間に位置する「で」の文字は、「手段・方法・道具・材料を示す。〜でもって。」の意味を有する格助詞(広辞苑第5版)であるから、本願商標は全体として「パンを使って作るグラタン」の意味合いを認識させるといえるものである。
しかしながら、本願商標が、前記意味合いを認識させ、本願の指定商品の用途を暗示させるものであるとしても、ソースの一種である本願の指定商品の品質・用途を直接かつ具体的に表示しているものではなく、また、ソースの品質・用途表示として普通に使われている例も見出し得ない。
そうすると、本願商標は、その指定商品の品質・用途を普通に用いられる方法で表示するものというべきでなく、自他商品の識別機能を有しない商標ということはできない。
また、前記1のとおり本願の指定商品が補正された結果、本願商標は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがないものと認められる。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取消しを免れないものである。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲
審決日 2001-07-24 
出願番号 商願平11-88664 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (Z29)
T 1 8・ 13- WY (Z29)
最終処分 成立  
前審関与審査官 岩本 和雄 
特許庁審判長 小池 隆
特許庁審判官 村上 照美
上村 勉
商標の称呼 パンデグラタン 
代理人 江口 俊夫 

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