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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない Z09 |
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管理番号 | 1041825 |
審判番号 | 審判1999-11452 |
総通号数 | 20 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2001-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 1999-07-12 |
確定日 | 2001-06-08 |
事件の表示 | 平成 9年商標登録願第155922号拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「モビロン」の片仮名文字と「mobilon」の欧文字とを上下二段に横書きしてなり、第9類に属する商品を指定商品として平成9年9月4日登録出願、その後、指定商品については、平成10年12月25日付手続補正書をもって「電気通信機械器具(ただし、テレビジョン受信機,ラジオ受信機,音声周波機械器具,映像周波機械器具を除く),電子応用機械器具及びその部品」とする補正がされたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、その拒絶の理由に引用した登録第4258469号商標(以下「引用商標」という。)は、平成9年5月26日「MOBILO」の欧文字を標準文字として登録出願、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、同11年4月2日に設定の登録がされたものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記のとおり、片仮名文字の「モビロン」と欧文字の「mobilon」とを上下二段に書してなるものであるから、これより「モビロン」の称呼を生ずるものである。 他方、引用商標は、前記のとおり「MOBILO」の文字よりなるところ、該語は何らの意味を有しない造語であることから、英語風又はローマ字読み風に「モビロ」の称呼を生じるものとみるのが相当である。 そこで、「モビロン」の称呼と「モビロ」の称呼とを比較すると、両者は称呼における識別上重要な要素を占める語頭音を含めた「モビロ」の音を同じくし、異なるところは、僅かに語尾における「ン」の音の有無の差異にあるにすぎない。 そして、差異音「ン」は、鼻音であって、それ自体の音の響きが弱いために前音の「ロ」の音に吸収され易く、しかも比較的聴取し難い語尾に位置することから、常に明瞭に聴取し得るものとはいえないものである。 そうすると、この「ン」の音の有無の差異が両称呼の全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえないから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調・語感が近似し彼此聞き誤るおそれが少なからずあるものといわなければならない。 してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上の差異を考慮してもなお、称呼において互いに紛らわしく、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当であり、かつ、本願商標はその指定商品においても引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって取り消す限りでない。 請求人は、過去の登録例を挙げて本願商標は登録されるべきであると主張しているが、それらの事例は、いずれも対比される商標の構成等において本件とは事案を異にするものであって、本件審判の類否判断の基準とするのは必ずしも適切でないから、その主張は採用することができない。 また、このほか請求人の述べる審判請求の理由、すなわち、引用商標に係る商標権者の同意に関する事情については、これを採用するに由なきものとした当審の平成12年11月27日付審尋書に対し、請求人は何ら応答するところがなかった。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2001-03-27 |
結審通知日 | 2001-04-06 |
審決日 | 2001-04-17 |
出願番号 | 商願平9-155922 |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(Z09)
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最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 山田 忠司、中嶋 容伸 |
特許庁審判長 |
原 隆 |
特許庁審判官 |
宮川 久成 渡口 忠次 |
商標の称呼 | モビロン |
代理人 | 木下 雅晴 |
代理人 | 小池 隆彌 |